役立つ! 総務マガジン

初めての総務【第4回】IT時代の総務業務

テクノロジーと人を結ぶことが、これからの総務部門の役割となる

総務の基本シリーズ第4回は、現在進行形の総務業務と、これから果たすべき総務部門の役割を解説します。今後の総務業務の基本となるのは「IT化」です。デジタル変革で総務業務も激変していきます。

[2020年 7月29日公開]

総務業務のこれまでとこれから

総務部門は会社全体の土台となり、企業組織を支えてきました。現在の一般的な総務部門の形態は、昭和30年代から始まった高度成長期にその大枠が形成されたといわれています。小規模商店や工場が急激に拡大していく過程で、経営層と従業員の接点となり、組織が順調に発展するための土台を築くことがその大きな役割でした。現在でも、経営者の参謀役プラス全社サポート役を務め、総合的なマネジメントを行う部門として存在しています。これからも総務部門の基本的な役割が変化することはないでしょう。

しかし基本的な役割は不変でも、その中身は大きく変化していきます。近年IT化を核としたワークスタイルの変化が急速に広まりつつあり、企業にとって大きな課題となっています。これらの課題解決のカギを握るのが総務部門ではないでしょうか。

企業のIT化と総務の役割

昭和の後半まで企業を形成する資産はヒト・モノ・カネの3種類でした。しかし近年、PCや情報ネットワークの普及により、新たな資産として4種類目に「情報」が加わりました。これらの経営資源の管理は、総務系の各部門(総務・人事・経理・情報システムなど)が中心となって行っています。

アナログ時代の情報は紙として蓄積されてきました。これは人が紙を使い始めた古代から変わっていません。平成になるとデジタル化が進み、現在100%アナログ(手書き)で新規に書類作成することは、ほぼなくなりました。情報のデジタル化によって簡易に書類を作成できたり、ネットワークを介してより多くの人へ瞬時に伝達したりすることが可能になりました。

そして、現在ではPCだけでなくスマホやタブレットも広く普及しています。これらの情報機器によってテキストの情報だけでなく、画像や動画のデータも手軽に扱えるようになりました。さらにテレワークの導入などを通して、ワークスタイルそのものが大きく変わろうとしています。

そして2019年後半から人類の大きな脅威となっている新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、長期にわたって外出や出社ができなくなるなどの影響を及ぼし、働き方そのものを大きく変化させるきっかけとなっています。

これらの変化は、社員が会社に来て仕事に従事し、給与は会社が拘束している勤務時間を基本として支払われるという、従来のマネジメント手法を根本から変えなければならない事態をもたらしています。

企業組織を総合的にマネジメントする総務部門は、新時代に向けた会社の方向性とあるべき姿を経営層の意をくんでデザインし、それらに必要なルールを作成し運用していく大きな役割を担っているのです。

情報資産のデジタル化とセキュリティ強化

総務部門のIT化で一番の課題となるのが、情報資産のデジタル化です。過去の契約書やマニュアルをデジタル化することも大切ですが、早急に必要なのは経費精算や稟議(りんぎ)書などの社内書類のデジタル化と承認・決済のオンライン化です。社内書類のデジタル化は、全社員を対象としてシステムを構築し、運用ルールの策定と周知を行います。

これと並行して行わなければならないのがセキュリティ強化です。セキュリティが脆弱(ぜいじゃく)であれば、便利なITが逆に企業存続の脅威となってしまいます。外部からのサイバー攻撃に対しての備えと、内部からの情報流出を防止するためのログ管理やデータの暗号化を徹底しましょう。

企業間取引における見積書や請求書などのビジネス文書もまた、デジタル化が大変重要です。官公庁に提出する書類の多くは電子化されています。業務の入り口から出口までネットワークを通じてデジタル処理することで、事務処理スピードが飛躍的にアップし、かかる手間も軽減されます。そうして業務効率が向上し、人件費を含めた間接費の無駄も削減されます。

ワークスタイルの変化と総務のIT活用

テレマネージメント

テレワークの本格的な普及を前提とした就業規則を策定しましょう。

テレワークの就業ルール策定

  • 勤務時間と連絡方法
  • 業績評価の方法と昇給方法
  • PC・モデム・内線電話など、自宅勤務に必要なITツールの選定と貸与
  • 自宅勤務時のセキュリティ保全、作業環境の確認
  • テレワーク時の健康管理
  • テレワーク時のコミュニケーション活性化施策
  • オンライン研修・相談窓口の設定

など、これらは基本事項を定めたら実際に運用(試用)して修正を重ねていき、自社に合った運用ノウハウを獲得していくことをおすすめします。

雇用契約の多様化

  • 従来の正社員、契約社員、派遣社員、パート、アルバイトの基本雇用契約
  • フリーランスの業務委託契約
  • テレワークなどの在宅勤務
  • 介護や育児など、さまざまな事情を考慮した自由裁量勤務
  • 副職を容認するダブルワーク勤務

など、考え得る勤務形態と契約条件や評価方法を策定します。

オフィス環境の見直しと在宅環境の整備

テレワークを前提とした、オフィスのフリーアドレス化やTV会議システムの充実を図ります。場合によっては、オフィスの整理縮小を検討し、それによって軽減できる固定費をテレワーク環境の整備に充てるなど、コスト削減とIT設備への投資を併せて検討します。

IT時代の総務業務まとめ

2020年は新型コロナウイルス感染症の世界的な流行によって、社会が大きく変わらざるを得ない現実に直面しました。企業も根本から変革しなければ生き延びていけない状況になっています。

企業の安心・安全を守る総務部門は、先頭に立ってこの難局を乗り越える役割があります。ITの有効活用は業務効率アップや収益向上に大いに貢献することでしょう。

ともすると、情報システム部門に比べて総務部門にはITが苦手な方も多いかもしれません。ですが、総務担当者に求められているのはハード面の知識ではなく、ツールをどのように活用するかということです。社員の負担を軽減することを念頭に置いて、総務ならではのIT戦略を構築してください。

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著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。