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BCPを策定するときは、可能性の高低にとらわれ過ぎない

BCPの目的の一つは「事業を速やかに元の状態に戻す」ことです。ですから、BCP策定にあたっては、使える経営資源が限定されている状況下でいかに事業を継続、または早く再開するのかを考え、計画に落とさなければなりません。災害発生後しばらくすると、壊れた、あるいは失われた経営資源を元に戻すという「復旧」段階に入ります。限られた経営資源で事業を継続・再開・復旧するときの基準は、当たり前のことですが「緊急性の高いものから」です。

事業を見直し、緊急性の高さをきちんと把握する

復旧ステージでは、前述の通り「緊急性の高いものから実施する」ことになります。しかし、緊急性の高いものが、どの事業、業務なのかを、あらかじめしっかりと整理・把握していなければ、どこから復旧作業を行えばいいのか、混乱下では適切かつ迅速な判断ができません。BCPを策定するときに、システムは壊れないはずだ、人は次の日から出社できるだろう、といった想定をされる企業が少なくありません。BCPを策定する上では、何かしらの前提条件が必要になるため、これはこれで正しいことです。しかし、BCPはそもそも発生可能性が低い事態を想定しての事前準備であるため、思考をここで止めてしまうことは効果が半減してしまいます。これでは、想定外の事態が起こりがちになり、対応が遅れることにつながります。

とはいっても、何から手をつければいいのかという疑問が出てくるでしょう。BCPは策定、訓練、改善を繰り返して成長させるものですから、初年度はまずは起こりやすい事象から考えるというアプローチがいいでしょう。これを順次拡大するということがBCPでは大切です。つまり、最初にすべての要素を網羅しようと無理をして対策を講じるのではなく、BCPを長距離走と捉えて少しずつ対象を拡大し、息の長い活動とすべきです。

ニュートン・コンサルティング株式会社
取締役副社長 勝俣 良介 氏

完璧を求めず、できるところからスタートする

日本人はまじめですので、完璧であろうとします。しかし、行動計画を作るとき、完璧を求めることは重要ではないと考えます。

例えば、BCPを策定しようとする場面で完璧と思われるプランができあがったとします。しかし、訓練の中でさえ、そのドキュメントをきちんと確認しながら行っている会社はそれほど多くはありません。BCPは、緊急事態の時に使うものです。本当の緊急事態の際には、完璧な計画と照らし合わせながらの行動はとりがたいはずです。そのため完璧な文書作成に必ずしもこだわる必要性は高くないと考えます。BCPで作成した文書は、まず訓練で使い、問題が発見されたら対応策をフィードバックします。そして、改訂バージョンを元に、有事のときに使用する、使いやすいチェックリストを全員に配布するといった対応がお勧めです。BCPのマニュアルに、組織図、フロアの責任者、連絡系統が示されていても、多くの場合、有事ではその文書を見ることができません。ならば、責任者名、最優先で連絡しなければならないことなど、行動の優先順位が高いものは事務所の壁に貼りだしておく方が有効です。

部分を対象としたBCPでは、もしもに対応できない

時折、工場のBCPを策定したいという話を聞くことがあります。しかし、企業全体から見れば工場は、製造工程という一つの機能だと言えます。本社の果たしている役割、工場の果たしている役割をきちんと整理し、事業影響度分析を行うことが大切です。

本社、工場、営業所など、会社を構成する「事業」全体の枠組みで考えてください。その上で、緊急性の高い部分から具体的な作業にかかります。製品を作り販売することが主業務の会社であれば、工場が止まることは避けなければなりません。しかし、製造するための資材がなければ、工場が無傷であっても生産活動はできません。生産を続けるという目的に対して、資材を確保すること、次いで生産ラインを動かすことが重要になります。さらにいうと、作った製品を運ぶ、あるいは販売するというルートが切れてしまっていたら、在庫が増えるだけになります。このように、工場という視点だけでBCPを策定すると、思わぬところに、想定外が発生する可能性があります。事業が持つ業務一つ一つ分析し、どれかが止まることでほかの要素にどのような影響が発生するのかを明確にしてBCPを策定しなければなりません。

BCPは自社だけの問題ではない

自社だけが立派なBCPを作っても、本当の緊急時には機能しない可能性があることを認識していただきたいと思います。「BCPを策定しても意味がない」ということではありません。初年度は自社、次年度から取引先を含めたサプライチェーンに対象を広げるといったステップで作業を進めることをお勧めします。

現実の問題として、サプライチェーンの下流に行けばいくほど資源に余裕がないという傾向があります。ですので、上流にいる会社が下流の会社をサポートすることもBCP策定に関しては視野に入れる必要があるでしょう。

業界全体でBCPを策定できるようになれば、もしものときの対応力が大きくなりますし、事業の再稼働までの時間も短くできます。

プロの視点 BCP策定は、企業を強くする

日本の企業は格好つけたがるところがあります。BCPの策定は弱みを見せることにつながる、と恐れていないだろうかと感じます。しかし、そうではない、と考えてください。弱みではなく、BCP策定は強みなのですから。

一つの災害を想定してBCPを作るのはお勧めしません。想定していないことが発生すると考えるべきでしょう。経営資源ごとに、なくなる、あるいは減っていたときを想定して方針を立てることが大切です。BCPは起きたことに対応できることを目指すべきです。

ニュートン・コンサルティング株式会社
代表取締役社長 副島 一也 氏

ニュートン・コンサルティング株式会社
取締役副社長 勝俣 良介 氏

早稲田大学卒。オックスフォード大学経営学修士(MBA)。日本にてITセキュリティスペシャリストとして活躍後、01年に渡英しNEWTON IT (UK)へ入社。欧州マーケットを対象にセキュリティ部門を立ち上げ、ISMSの構築をはじめとしたセキュリティビジネスを軌道に乗せた。2006年Newton IT日本法人を立ち上げ、取締役副社長に就任。自らもJSOX対応、セキュリティ対応、BCM構築など幅広いコンサルティングスキルを有する。2012年『ISO22301徹底解説-BCP・BCMSの構築・運用から認証取得まで-』を上梓。

ニュートン・コンサルティング株式会社
代表取締役社長 副島 一也(そえじま かずや) 氏

1991年、日本アイ・ビー・エムに入社。トップセールスとして活躍。1998年より、英国にて災害対策や危機管理などのコンサルティングを行うNEWTON ITの立ち上げに参加。取締役を経て代表取締役に就任。2005年のロンドン同時多発テロからのBCP発動も経験する。2006年、現在のニュートン・コンサルティングを日本で設立し、代表取締役に就任。英国で培ったリスクマネジメントのノウハウを日本で展開し、多くの企業に真に役立つ経営システムを提供すべく、常に最先端の取り組みを推進している。(社)日本BCP促進協会 理事、BCAO理事等を務める他、危機管理分野における第一人者として講演実績も多数。

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