まずはお気軽にご相談ください。

【総合受付窓口】
大塚商会 インサイドビジネスセンター

03-6743-1671(平日 9:00~17:30)

影響度分析は、被害の大きさと、時間軸で測る

自然災害で会社の設備が被害を受けると、業務が止まる、あるいは業務の縮小を余儀なくされるといった問題が発生します。ある業務が止まることによって会社にどのような影響が出てくるのかを調べる作業が、「影響度分析」です。影響度分析は事故発生の瞬間の出来事として捉えるのではなく、時間の経過による影響の変化を忘れずに考慮しておく必要があります。

業務に対する影響度が測りやすくなる

影響度分析のキーとして考えなければいけないポイントを三つに絞ると作業を円滑に進めることができるでしょう。

  1. 定量的に影響度を測る
  2. 定性的に影響度を測る
  3. 間接的に受ける影響度を測る

1番の「定量的に」というのは、お金、もの、人に関わるもののうち、数値化できるものを明示的にする作業になります。

2番めの「定性的に受ける影響度」は数値にしにくいものが対象となります。製造業であれば、取引先との間に契約書を交わしているでしょうが、納品した商品に瑕疵がある、あるいは納期を守れなかったという問題に対して、ペナルティー条項が含まれているのであれば、この項目などがここに含まれます。

3番めの「間接的に」は商品供給が途絶えることによるブランドに与える影響などです。影響度分析で問題を複雑にしているのが、「業務に与える影響」というときの「業務とは何か」ということです。「経理業務」、「営業業務」という大きな枠で影響度を分析することは大変ですので、影響度分析を行うときの対象業務は、できるだけ細かく分けて考えるといいでしょう。この作業によって得られた結果は、BCP対策としてだけでなく、業務改善活動の指針という役割も果たしてくれます。

さらに業務を分析した上で、それぞれの業務に対して「重み」をつけることが大切なポイントとなります。業務フローを作成し、それぞれのステップを個別に評価することで、業務を構成する要素の重要度がはっきりしますし、どのステップが業務に与える影響が大きいのかも明確になります。

株式会社OSK
ソリューション本部 ITコンサルタント課
コンサルタント 石山 修 氏

影響度分析の最終判断は経営者が行う

影響度を測る上で忘れてならないのが、優先順位です。最も基本的な考えは、会社に与える影響度が大きい業務を優先して復旧させるというものです。しかし、そのためには費用も、時間も掛かるというのであれば、2番め、3番めに影響度の大きい業務の復旧を優先させなければなりません。また、売上比率はそれほど高くないが、サプライチェーンに与える影響が大きいというのであれば、間接的に受ける影響度は高くなります。

この優先順位を決めるときの障害になりやすい問題に、部門間の力関係があります。

例えば、調達購買部門は「生産ラインが復旧しても、部品が手元になければ生産できないじゃないか。だから購買業務が停止することによる影響が大である」と主張するでしょうし、「生産できなければ売り上げにつながらないから製造ラインの方が影響度は高いはずだ」と言い張る製造部門もあるでしょう。あるいは物流部門から「売らなければお金にならない。製造が可能となっても、配送ができなければ在庫だけが積み上がるじゃないか」との反論が出るかもしれません。影響度分析の作業では、どうしても部門間の力関係が影響を与えてしまいます。私の部門が重要だ、いやこちらの部門だといった議論に時間を費やすことはムダな作業になります。議論を尽くして合意を得ることも大切ですが、適切なタイミングで経営者が判断を下すことが重要です。

BCPの策定プロジェクトのリーダーは「経営者がなるべきである」というのは繰り返し指摘されているポイント

影響度分析から導き出される復旧可能時間と目標復旧時間

影響度分析が終わったら、その結果に基づき、目標復旧時間と、物理的に実現可能な、復旧可能時間を決めなければなりません。目標復旧時間は、例えば「3日後には復旧させたい」という経営者の思い、希望になります。そして、復旧可能時間は、復旧させるために必要なリソースを投入して、現実に復旧できるまでにかかる時間です。

しかし、復旧可能時間に関しては、被害の状況、そのときに投入可能なリソースによって大きく変わります。スタートは、被害の最大値を想定して、復旧可能時間を算出すべきです。

復旧可能時間の算出が完了したら必ず演習を行うようにしましょう。机上で考えたプロセスを実際に演習してみることで「ドライバが1本ない」といった一見すると小さな問題が、復旧可能時間を長くしてしまった、といったことが発見できると思います。

BCPの策定は、スタートからいくつかのステップを踏みますが、一つ一つのステップが独立しているものではありません。「行動計画」の中に影響度分析から導き出された復旧可能時間を可能にするための行動が盛り込まれます。演習を行った結果から不具合を取り除き、新たな行動計画が作られます。また、行動計画に変更が加わることで、復旧可能時間も変わってきます。このようにBCP策定では、すべてのステップが有機的なつながりを持たなければなりません。

作成された行動計画に基づき算出された復旧可能時間と演習を行ったときに要した時間の間には、ギャップがあるはずです。大切なことは、そのギャップを知ることなのです。

株式会社OSK
ソリューション本部 ITコンサルタント課 コンサルタント 石山 修 氏

システム監査技術者/テクニカルエンジニア(システム管理)
情報セキュリティスペシャリスト/ISMS審査員補

金融機関においてシステム開発業務を経験後、システム監査・情報セキュリティ監査から情報セキュリティ対策支援、システム運用管理支援といった情報システムに関するリスク管理を中心にコンサルティング業務を行う。データセンター事業にけるBCP運用支援など幅広い領域でのコンサルティング業務に従事している。

株式会社OSK

<コラム>BCPここが鍵

第3回 目標設定により組織の意思を共有する

「目標復旧時間を設定することに意味があるのか?」

最近BCP構築を進める現場でよく言われます。復旧は早い方がよいに決まっている。しかしながら、広域災害で壊滅的な被害に遭った場合など、目標は絵に描いた餅のようなもので意味はないという論旨です。

確かにそうした側面は否定しません。ただし、トップマネジメントや現場のメンバーと目標設定していると興味深いことが見えてきます。非常時にはすべてのことはできません。何からどこまで対応したいのか、トップの想いと現場の捉え方は案外開きがあるものです。非常事態が起きてから考えていては間に合わないかもしれない、意思決定に必要な適切なメンバーもいないかもしれません。平時にしっかり目標設定することで組織の意思・想いが共有され、次のステップに進んで行けるのです。

その他のコラムを見る

ニュートン・コンサルティング株式会社
代表取締役社長 副島 一也(そえじま かずや) 氏

1991年、日本アイ・ビー・エムに入社。トップセールスとして活躍。1998年より、英国にて災害対策や危機管理などのコンサルティングを行うNEWTON ITの立ち上げに参加。取締役を経て代表取締役に就任。2005年のロンドン同時多発テロからのBCP発動も経験する。2006年、現在のニュートン・コンサルティングを日本で設立し、代表取締役に就任。英国で培ったリスクマネジメントのノウハウを日本で展開し、多くの企業に真に役立つ経営システムを提供すべく、常に最先端の取り組みを推進している。(社)日本BCP促進協会 理事、BCAO理事等を務める他、危機管理分野における第一人者として講演実績も多数。

ニュートン・コンサルティング株式会社

無料でBCPの資料がダウンロードできます

ダウンロードしてご活用ください

BCPについてわかりやすく紹介したPDF資料や動画をご用意いたしました。ダウンロードしてご活用ください。

  • 過去の関連資料もまとめてダウンロードできる!
  • どれだけダウンロードしても全て無料!

資料をダウンロード(無料)

まずはお気軽にご相談ください。

製品の選定やお見積りなど、100万社ものお客様に支えられた多数の実績でお客様のお悩みにお応えします。まずはお気軽にご相談ください。

お電話でのお問い合わせ

【総合受付窓口】
大塚商会 インサイドビジネスセンター

03-6743-1671(平日 9:00~17:30)

Webでのお問い合わせ

お問い合わせ

*メールでの連絡をご希望の方も、お問い合わせボタンをご利用ください。

ページID:00094875