元滋賀県立大津清陵高校通信部 村田 良(むらた まさる)

2023年6月30日公開分のClassRoomCLIPの番組サマリーをお届けします。

今週のClassRoomCLIPも、Zoomを使って収録しています。

番組サマリー

ClassRoomCLIP第10回目は、元滋賀県立大津清陵高校通信部の村田 良(むらた まさる)先生にご登場いただきました。

ロックな先生が作る『MiraE-Desk』

35年間、ずっと滋賀県で教えていらっしゃるのですが、もともとは音楽を?

「ミュージシャン崩れの教員と言ってますが、そんな感じです。行った学校に軽音楽部があって、生徒がすごく慕ってくれて」

しかも、コンピューターにも詳しい。

「基本的にマックを使っていたんですけど、一度、網膜剥離をして。ずっと、音楽とマックと付き合いがあったんですけど、いったん、そこでストップして、きちんと手術をしてまた戻ってきたんですよ」

今回、『MiraE-Desk(ミライデスク)』という机を作られましたね。

「フタの部分を開くとそこにモニターが入って、パソコンやタブレットのサブモニターとして使えるというデスクです」

確かに、昔ながらの狭い机の上に教科書やノートを置いて、さらにタブレットを置くと「落とすな」と言うほうが無理な話。

「100パーセント、落ちますね。(他の方が見に来る)研究授業の時だけ、スッキリ整理してるけれど、普段は本当に大変な状態。だから、iPadもハードなケースで武装化して、壊れないようにする必要があるわけです」

先々を見通して学校の机にバッテリーを導入

どうやって『MiraE-Desk』を思いついたのでしょう?

「今後、デジタル教科書が導入されたら、2画面ないと無理ですよね? 教科書もノートもデジタルなわけですから。その時、あの小さいタブレットだけではとても使いにくいと思うのです。授業でVRゴーグルも使ってみたのですが、逆に生徒の顔が見えなかったりして、教員がやりにくい。

そんなことをやっているときに、これ、充電はどうしたらいいんだろう?となって。その時、思い出したのが、iPad導入時に購入したけれど、生徒がiPadを日々持ち帰るようになって不要になった充電庫でした。充電庫でモバイルバッテリーを充電しておいて、それを机にくっつければ、やっと机に電気がやってくる。5万mAhありますから、安心してモニターとiPadが使えます。

災害用のバッテリーとしても使えます。万一の災害時には多くの学校は避難所になります。多くの人がスマホなどの情報端末を使っているのに、電源がないと困ってしまう。災害対策を兼ねて、大きなバッテリーを置こうと」

モニターはどれくらいの大きさですか?

「価格的には抑えないといけないし、1万円くらいの予算で15.4インチを探しました。それとiPhoneを繋いでしまった」

iPhoneやiPadは外部ディスプレイをサポートしていませんから、苦労があったのでは?

「いろいろ試してみて、いかに今持っているものを使えるか、実験して、この辺かなあ、と」

生徒の机の天板に付けて、天板を拡張するデバイスも販売されています。それくらい、子供たちは学校でiPadの置き場に困っている。壊れると修理も必要だし、行政も困っている。村田さんの『MiraE-Desk』が普及する未来がやってくるかもしれませんね。

GUEST PROFILE

村田 良(むらた まさる)

元滋賀県立大津清陵高校通信部

滋賀県立大津清陵高校通信部で22年間、教育ICT化の研究開発に従事。2度のパナソニック教育財団の実践研究助成、教育委員会のAH事業等で数多くの実績を残し、2007年のApple Educationの成功事例のHPをはじめ、Yamaha Music JapanのHPやNHK WorldのThe Sings等でも紹介される。独自開発のOracle Database Serverから県統一学事システムへの移行を機に退職。在職中に考案したMiraE-Deskで特許出願。一方1988年から軽音楽部の顧問として国際音楽の日記念コンサート、英国祭'98、世界水フォーラム、JR大津駅前社会実験ライブ等、幾多の高校生イベントを手がけ、県内高校軽音連盟組織を創設、全国17番目の高文連への加盟に導く。軽音楽一筋35年の節目で退職し、現在はFretless Bassを操るピアノトリオThe Wfm Trioで即興演奏に情熱を注ぐ。

The Wfm Trio

  • *本記事中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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