田園調布雙葉中学高等学校 小林 潤一郎

2018年2月23日公開分のTeacher's CLIPの番組サマリーをお届けします。

番組サマリー

「情報」の授業とはどのような教科なのか

「情報」は日本では2003年から高校に設置された教科です。分かりやすい例でいうと、Word、Excel、PowerPointなどのソフトウェアの使い方から、プログラミング、動画編集、情報セキュリティ、著作権など幅広く情報に関するパソコンやインターネットに関する内容を扱う教科となっています。

いっぷう変わった「情報」の授業

ソフトウェアの使い方も重要ですが、それ以上に重要なことがあります。それは、考えることや表現することです。

何か表現することがなければ、パソコンが使えても仕方がありません。また、自分でしっかり考えないと、何を表現していいかも分からないですよね。だからこそ、表現スキルと思考スキルを育むことが最も重要だと私は考えています。

田園調布雙葉中学高等学校では、これらのスキルが情報の授業で育まれるようなカリキュラムが設定されています。具体的には、社会人の方や外部講師の方を招いて一緒に議論できるようなワークショップ型の授業を行ったり、企業・大学主催のコンテストへの参加することなどです。情報の授業で学んだ考え方や表現の仕方が学校外でも通用し、分かりやすいものになっているかを、生徒たちに試してもらう機会を多く作っています。

そのような授業を行うことが多いので、「いっぷう変わった情報の授業」といわれるのかもしれません。

いっぷう変わった情報の授業風景

デジタルペンの活用術

デジタルペン自体、あまりなじみがないかもしれません。デジタルペンは、ボールペンの先にカメラが付いています。そのカメラが紙のドット座標の情報を読み込むことによって、書いた内容がリアルタイムにパソコンに転送することができます。イメージとして、テレビのクイズ番組が挙げられます。デジタルペンを使用することで、テレビのクイズ番組のように、書いた内容が一覧表示することができるようになります。そうすれば、ワークショップ型の授業をしたときに、意見を集約しやすくなります。また、積極的に発言する生徒だけではなく、なかなか自分から発言できない生徒の意見も拾うことができ、議論が活性化しやすくなります。

本校では毎週社会人を招いて行う「情報社会学」という授業があり、授業の後半ワークショップ形式で授業を行っています。A4のワークシートを1枚配り、その授業の課題についてデジタルペンを使って答えることによって、社会人講師の方と生徒のコミュニケーションが円滑に行うことができるようになっています。

デジタルペンを活用した授業

「情報」のあるべき姿

今まで以上に考えることや、表現することを重視し、社会との連携を強化していきたいと考えています。

直近では、立命館アジア太平洋大学の学長であり、ライフネット生命の創業者である出口治明(でぐちはるあき)さんを招いたワークショップを企画しています。このワークショップは、出口さんと高校生、大学生、社会人で「日本の未来を考えよう」という内容です。ワークショップでは、女性がどう生きていくか、国際競争の中で日本人がどう生きていくか、などといったことを議論していく予定です。

そのほか、Skypeなどの活用により遠隔地とつながることで、他校や海外との交流も積極的に行っていければと考えています。また昨今はAIなどの技術革新のスピードが速いので、今後どのような知識や能力が必要になっていくかも、生徒と一緒に積極的に議論していきたいと思っています。

社会人や外部の方々には魅力的な方々が多くいます。これからも企業やNPO、大学などのさまざまなところと連携し、生徒が喜んでくれるような、生徒のためになる授業を展開していきたいと思っています。

出口治明氏によるワークショップの詳細

開催日:2018年3月6日(火)12:30~15:30
会場:田園調布雙葉中学高等学校
講師:出口 治明 氏(立命館アジア太平洋大学学長/ライフネット生命創業者)
タイトル:出口さんと高校生と大学生と社会人で“日本の未来”を考えよう

内容:出口さんと高校生、大学生、社会人で「日本の未来を考えよう」という内容。ワークショップでは「女性がどう生きていくか」、「国際競争の中で日本人がどう生きていくか」についての議論を予定。

申込先:田園調布雙葉中学高等学校
教論 小林 潤一郎
e-mail: jkobayashi★denenchofufutaba.ed.jp

  • * 上記の「★」記号を「@」記号に置き換えてください。

番組視聴はこちらから

GUEST PROFILE

小林 潤一郎(こばやし じゅんいちろう)

田園調布雙葉中学高等学校

早稲田大学教育学部理学科数学専修を修了。システムコンサルタントを経て2001年より現職に就く。「情報」という教科を指導するにあたり、パソコンの使い方を学ぶだけでなく、ITを使いこなすために必要な課題発見力・計画立案力・論理的思考力等を強化していくための基礎となる表現力、考え方の育成を図った授業を展開している。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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