玉川聖学院高等部 山田 直樹

2018年3月16日公開分のTeacher's CLIPの番組サマリーをお届けします。

番組サマリー

玉川聖学院高等部の特徴とICT環境について

生徒がiPadを使用している様子

本校は、プロテスタントのミッションスクールの女子校、中高のみの生徒800名ほどの学校です。現在の高校2年生が高等部に入学したときからBYOD(Bring your own device)による1人1台iPad所有を開始し、今年4月より高等部3学年500名の生徒での活用が始まります。

「ICTプロジェクト」とは

本校では「ICTプロジェクト」を行っています。これは、2014年秋に何かしらのタブレットを何かしらの形で生徒側に導入しよう、と立ち上げられたプロジェクトです。

このプロジェクトの特徴は、プロジェクトリーダーの私をはじめ、情報科の教師がいないことです。校長は、専門的な使い方になりすぎてほかの教師がついてこられなくなることを危惧したようです。当初の活動はタブレットをiPadに決めたり、使用するアプリを検討したりすることが中心でした。現在は、教師向けの研修の実施や生徒への使用ガイダンス、トラブルがあった際の対応など、iPadに関わることを生徒・教師に問わず対応しています。

最初にプロジェクトを立ち上げた際には、iPadではなくAndroidやSurfaceを導入する案も検討していました。本校が実際にiPadに決めた理由は、生徒が女子のみということで軽くて小さいものがよいと考え、その中でもiPad miniがほかの機種と比較しても軽くて最適だったので採用しました。

iPad1人1台の環境で行われる授業とは

私の専門の化学では、講義形式の授業でスクリーンを使用する際には同じ資料をGoogle ドライブに保存し、生徒が自分のiPadでも確認できるようにしています。また実験では、途中の様子や変化にかかる時間、また色の変化など、その時の感動を記録することができます。

また本校には「総合科・人間学」という特設科目があります。自分とは何かを問い、人生の四季を考えるこの授業が本校で始まって25年になります。当時より、双方向的な授業形態を採り、アクティブラーニング型授業を実践し、教師はファシリテーター(促進者)の役割を担い、正解のない問いへのチャレンジをしてきました。

この授業でiPadを導入してからは、PingPongというアプリを使用し、クイズ番組のような授業をしています。このアプリは多くの授業で使用されています。これまでは、指名して発言してもらったり、小さなプリントを配って回収したりしていました。指名だと指名されなかったその他大勢は考えない、あるいはおとなしい生徒が手を挙げないことがありました。しかし、PingPongを使うと、まず全員がこの問いと向き合います。しかも時間制限付きです。

また、意見文や発表のレジュメも以前は紙で書いていましたが、現在はGoodNotesを使用し、ペーパーレス化しています。

iPadを使用した授業風景

今後の展望について

現在、本校で検討を重ねていることの一つに、大学入試の英語4技能測定に対応した授業展開があります。同時に、高校3年間の歩みをポートフォリオとして蓄積していくことがますます求められています。生徒全員が自分のiPadを個人所有しているので、その強みを生かしていきたいと考えています。

現在もGoogle ドライブに生徒の体験などのデータ保存を行っていますが、来年度以降は、Classiを使用するのでさらに蓄積しやすくなるでしょう。また、スタディサプリによる自主学習や英会話のオンライン学習も進んでいくと思います。

番組視聴はこちらから

GUEST PROFILE

山田 直樹(やまだ なおき)

玉川聖学院高等部

玉川聖学院高等部2年学年主任。化学と総合科人間学を担当。3年前に設置されたICTプロジェクトのリーダーであり、プロジェクトの立ち上げから現在のiPad生徒1人1台の環境の実施と活用を行っている。2018年度に高等部3学年の全生徒800名余りがiPadを所持するため、新たな活用の広がりに期待しつつ、運用面の課題に向き合っている。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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