聖徳学園中学・高等学校 品田 健

2018年4月20日公開分のTeacher's CLIPの番組サマリーをお届けします。

番組サマリー

学びのための整ったICT環境

将来、社会で当たり前に使うツールを学校にも導入しようということで、3年前に中学一年生から段階的にBYODの形で導入しました。今年度からは、内部生が高校1年生に進級すると同時に、iPadを導入する予定です。

本校のICT環境の特徴としては、クローズド環境での校内の情報共有として「Talknote」を導入している点が挙げられます。
そして貸し出し用のMacBookやiPadも数十台の用意があります。

伝えるための「STEAM教育」

一般的には、理系中心教科の横断型の学習を「STEM教育」などと呼んでおり、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の四つが要素となります。これにArt(芸術)を加えたものが、「STEAM教育」と言われています。

ただ私たちとしては、今のSTEM教育やSTEAM教育は、プログラミングやロボット関連に偏っているのではないかという疑問があります。そこで、問題を解決する手法の一つとしてSTEM教育やSTEAM教育があるのだと捉えています。中でもSTEAM教育にこだわる理由としては、せっかく問題解決のアイデアを持っていても、伝え方がうまくいかないとそのアイデアが生かされないため、伝えるためのデザインやアートという感覚を重視しています。

ICTを使って答えのない問題を解決する

現在はSTEAM教育の試行も兼ねて、問題解決型をメインに行っています。もちろんリテラシーなどにも取り組んでいますが、使うのは危ないというICTのリテラシーではなく、いかにうまく使っていくかという部分を重視します。ICT活用は当然行っていますが、それに限らず、ペーパータワーを作るなどといったアナログ的な手法も取り入れています。

MacBookを使って話し合いをする生徒たちの様子

2017年度は『オデッセイ』という映画をもとに、「火星に取り残された宇宙飛行士を助けるかどうか」というテーマで、正解のない問いからグループで納得のいく答えを作っていく授業を行いました。そこでは、おのおのが分からないことを調べて考え、それを仲間に伝えて議論するわけですが、ここでSTEAMが生かされます。

スマートフォンやiPad、MacBook Proを使用可能として、それぞれが使いやすいツールを使い、自分のやりやすい形でアプローチをしました。

さまざまなデバイスを使って学習する生徒たち

ICTが進んだ先に思い描く学校

ICTを活用していくうちに、「本当に学校に集まってやらなければいけないことは何だろうか」ということをよく考えるようになりました。最近ではさまざまなツールやサービスが登場していますが、いずれ知識を流し込むだけの授業は不要となっていくでしょう。

アダプティブラーニングを活用すれば、自宅や放課後でも知識を得ることは十分にできます。そうなると実際に集まって行うことは、議論や演習、行事、課外活動などに絞られていきます。例えば、午前中で議論や演習の授業を終えて、午後は授業の準備や各自の学習の時間に充てるとすれば、生徒にとっても学びが深くなりますし、教員にとっても自己研さんする時間を作ることも可能となるのです。

番組視聴はこちらから

GUEST PROFILE

品田 健(しなだ たけし)

聖徳学園中学・高等学校

桜丘中学・高等学校にてiPadの全校導入に携わる。2017年4月より聖徳学園にて学校改革本部長兼Executive ICT Directorとして勤務。現在はiPadの導入・活用だけではなく、STEAM教育の開発・推進を担当する。Apple Distinguished Educator Class of 2015。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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