長年かけて社内システムを『SMILE』中心に刷新

伝票・帳票印刷のパイオニア企業が生産管理と基幹業務を連携。POD機も導入し新規事業への足掛かりに

アコーダー・ビジネス・フォーム株式会社 導入事例

サービス業1~100名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

納品書や請求書などの伝票、帳票印刷を専門とするアコーダー・ビジネス・フォーム株式会社は、メンテナンス性が悪かったオフコンベースの販売管理・生産管理システムなどを徐々に刷新。生産現場との情報共有がスムーズになり、データ連携により二重入力の手間がなくなるなど、長年かけて着実な効果が表れている。

  • 業務効率の向上
  • 社内の情報共有

アコーダー・ビジネス・フォーム株式会社

導入先の概要

業種
印刷業
事業内容
ビジネスフォーム帳票、商業印刷、封筒、ラベル、再生トナー・リボンデータ・プリントサービス、電子ブック・Webページ製作代行
従業員数
69名(2022年9月現在)
ホームページ
http://www.acorder.co.jp/

導入の狙い

  • システムのメンテナンス性を高めたい
  • システム業務の属人化を防ぎたい

解決策

  • 印刷業界に合った基幹業務パッケージソフトを連携した社内システムに刷新する

導入したメリット

導入システム

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アコーダー・ビジネス・フォーム株式会社 導入事例(PDF:2,970KB)

導入事例詳細

伝票・帳票専門の印刷会社。電子ブックなど新サービスも展開

足立 年氏

顧問(取材時:代表取締役社長) 足立 年氏

アコーダー・ビジネス・フォーム株式会社は、納品書や請求書などの伝票、帳票類の印刷を専門とする印刷会社だ。前身の足立製作所は1936年に創業。1952年には、折り畳まれた伝票とカーボン紙が交差するようにセットし、記入した伝票を巻き上げながら簡単に複写が行えるようにした「アコーダー複写機」を考案し、一躍脚光を浴びた。1968年に社名を現在のアコーダー・ビジネス・フォームに変更し、現在は東京、名古屋、静岡などに5拠点1工場を展開している。

「チラシ、パンフレットなどの商業用印刷と違って、当社が取り扱う伝票・帳票類の印刷は景気の影響を比較的受けにくいのが特徴です」と語るのは、顧問(取材時:代表取締役社長)の足立 年氏である。

昨今、多くの企業で納品書や請求書のペーパーレス化が進んではいるが、同社はコロナ禍においてワクチン接種券の印刷を受注するなど一足飛びに紙からデジタルに移行するものではなく、印刷物のニーズに応える企業としてなくてはならない役割を担い続けている。一方で、時代の変化に対応し、電子ブックやWeb制作代行などの新しい分野のサービスも提供を開始している。

メンテナンス性が低い旧システムの課題を解決したい

1950年代において革新的なビジネスフォーム複写機(アコーダー複写機)を考案するなど、ビジネス効率を常に追求してきた同社は、自社の業務に関しても積極的に効率向上を図ってきた。

今から30年以上前の時点で、大塚商会からオフコンベースの受注・生産管理システムを導入。それを自社開発したオフコンベースの販売管理システムとつなぎ、受注から見積り作成、出荷(受注・生産管理システム)、出荷後の売り上げ計上から会計(販売管理システム)までの業務を連携させた。

しかし次第に、自社開発した販売管理システムに使い勝手の悪さを感じるようになっていったそうだ。各事業所にスタンドアロンのオフコンを設置し、事業所単位で入力したデータをフロッピーディスクに保存して本社に郵送するという方法を採っていたため、スピーディーな実績の集計ができず課題となっていったためだ。

そこで同社は、拠点ごとに分散していたシステムの統合と、時代に合ったシステムへの移行を図るため、2009年に販売管理システムを大塚商会の『SMILE』シリーズに刷新した。

オフコンから『SMILE』への置き換えを進める

『SMILE』は直感的に分かりやすいインターフェイスで、使い慣れていない社員でも簡単に操作できると好評だ

『SMILE』は直感的に分かりやすいインターフェイスで、使い慣れていない社員でも簡単に操作できると好評だ

オフコン時代から30年以上にわたる付き合いがある大塚商会は、同社の業務課題を熟知していた。そもそも同社は、大塚商会が開発したシステム用の伝票・帳票類の印刷を長年請け負っており、互いの事業への理解を深めながら現在に至る長いパートナーシップが続いてきた。そのような経緯から、2009年から2010年にかけて販売管理・会計・給与計算をWindowsベースの『SMILE』に刷新するなど、オフコンからの移行を段階的に進めてきた。

その理由について、足立氏は「オフコンを使って自社開発をしたシステムは、ちょっとしたマスター設定変更を行うにも専門のシステム担当者に頼んでプログラムを書き換えてもらわなければならず、柔軟性やメンテナンス性が悪いのが大きな課題でした。もっと使い勝手のよいシステムに変更していきたいと大塚商会さんに相談しながら、少しずつ『SMILE』に置き換えていきました」と説明する。

受注・生産管理システムを『ひだりうちわ』にリプレース

『ひだりうちわ』の作業伝票などを入力する画面はシンプルで分かりやすく、受注内容も一画面で比較できる

『ひだりうちわ』の作業伝票などを入力する画面はシンプルで分かりやすく、受注内容も一画面で比較できる

置き換えの一環として、2016年に受注・生産管理システムを印刷業総合管理システム『ひだりうちわ』にリプレースした。印刷業に特化した受注・生産管理のシステムである『ひだりうちわ』は、作業指示書のデータベース化により過去の履歴情報が確認でき、リピート時の入力工数の削減ができるほか、原価や在庫管理などもトータルで管理することが可能だ。

数あるシステムの候補の中から『ひだりうちわ』を選定したのは、カスタマイズが比較的容易で、同社の生産現場の慣行に合った作り込みができるからだ

「伝票・帳票類の印刷は特殊な仕事なので、一般的な生産管理システムを基にして印刷業向けに作りかえていくのには限界がありました。そこで初めから印刷業に特化した『ひだりうちわ』を選び、基本的にはシステムの標準機能に業務フローを合わせ、フォーム印刷特有の部分だけをカスタマイズすることにしました」と足立氏は説明する。

このシステム選定やカスタマイズにおいても、同社の業務を熟知する大塚商会の提案と導入支援が役に立った。

二つのシステムで受注から会計までを管理

『ひだりうちわ』の導入によって、同社の生産現場の業務効率は著しく改善された。従来のオフコンベースの受注・生産管理システムでは、データベースの組み替え、マスター変更といった比較的単純な作業でも、専門のシステム担当者がその都度プログラムを書き換える必要があった。その点、『ひだりうちわ』なら、簡単な操作で設定が変更できる。「これまでのように、仕様を変更するたびプログラミングに精通した職員の対応が必要とならない点は非常に安心感があります。対応できる社員が高齢化していたため、システムにトラブルがあった際の対応には不安を感じるようになっていました。今回の導入でその心配は解消されました」と足立氏は評価する。

また、旧システムでは受注データが生産現場に共有されるまで約1日かかっていたが、ほぼリアルタイムで届くようになった。その結果、受注から出荷までのリードタイムが大幅に短縮され、顧客満足の向上につながっている

さらに『ひだりうちわ』は『SMILE』との連携も可能だ。その利点を生かし、『ひだりうちわの出荷データをSMILEの売り上げや在庫、仕入れなどのデータとして転用する仕組みも構築した。社員が1日に数回『ひだりうちわ』からテキストデータを抽出し、『SMILE』に流し込む仕組みだ。これによってデータを二重入力する手間が解消された。

「『ひだりうちわ』のデータを自動的に『SMILE』に連携させることも可能ですが、あえて手動にとどめました。営業担当者が事前連絡をせずに受注データを変更すると、生産の現場が混乱してしまうからです」(足立氏)。いずれ自動化を実現したいと考えているが、「その際には、大塚商会さんに混乱を来さないような仕組みをご提案いただきたい」と期待する。

基幹システムを『SMILE V』に全面刷新。新規の受注に導入したPOD機を活用

そして同社は2018年に会計と人事給与システムを『SMILE V』シリーズに、2022年には販売システムを最新鋭の『SMILE V 2nd Edition』に入れ替えた。運用基盤である『SQL Server2012』が同年7月にサポートを終了するため、ほぼ10年ぶりに全面刷新を図ったのである。

これによって、受注から生産管理、出荷までは『ひだりうちわ』、出荷後の売り上げ計上から請求までは『SMILE V 販売管理』、請求や仕入れのデータに基づく会計業務は『SMILE V 会計』と、最新のシステム群を使いながら業務を行う体制が整った。足立氏は『SMILE V』への刷新に合わせ、社員向けに操作方法に関するリモート講習会を行ったと言う。社長自らが新システムの活用を促していることに、業務効率向上の実現に向けた本気度が感じられる。

同社はシステム以外にもさまざまなソリューションを大塚商会から導入し、業務に役立てている。近年では新たにPOD機を導入し、小ロットで名刺印刷や宛名印刷も受注できる体制を整えた。複数の地方自治体から受注した新型コロナワクチン接種券の印刷では、印刷した接種券にPOD機で送付先の宛名を印刷したものを納入しているという。「POD機の機能をフル活用して、新しいサービスとして今後さまざまな企業や団体に営業をかけていきたいです」と足立氏は語る。

また、個人情報を扱う名刺印刷などに対応するため、同社は大塚商会の『プライバシーマーク取得支援サービス』を利用、取得しており、更新時も定期的に大塚商会のコンサルティングサービスを利用している。「今回の導入でインボイス制度の対応はできたので、今後は電子帳簿保存法の対応なども検討していきます。大塚商会さんが提供する『eValue Vドキュメント管理』などのソリューションで対応できるとのことなので、さらなる提案に期待しています」と足立氏は語った。

導入したカラーPOD機は名刺などの受注できる印刷物を増やすだけでなくコストの削減にも貢献している

導入したカラーPOD機は名刺などの受注できる印刷物を増やすだけでなくコストの削減にも貢献している

個人情報の取り扱いも多い印刷業ではPマークの取得は企業の信頼を高めるためには欠かせないポイントだ

個人情報の取り扱いも多い印刷業ではPマークの取得は企業の信頼を高めるためには欠かせないポイントだ

大塚商会担当者からのコメント

「今後もきめ細かなフォローを心掛けます」

アコーダー・ビジネス・フォーム株式会社様にはこのたび、基幹系システムを『SMILE V』シリーズに全面刷新していただきました。より有用な使い方のご提案など、これからもきめ細かなフォローを心掛けます。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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