設計者自らが実践的な講習会を開催することで、Vectorworks ArchitectのスタンダードなBIM活用を啓発し、建築家の業務改善を目指す

「建築家を取り巻く仕事環境を改善するために、実践的な講習を通じて設計の面白さをもう一度実感してほしい」

フローワークス合同会社 導入事例

建設業1~100名CAD(設計支援ツール)営業・業務プロセス効率化

フローワークス合同会社は、3名の建築家が一つのビジョン、ミッションの下で設立した会社だ。設計技法に革命を起こすBIMツールの使い方を広めることで、建築家の仕事環境を改善することを目的としている。しかし、高機能である一方で使いこなすのが難しいのも事実だ。同業の設計者自らが実践的に教えることで、ツールの活用を促進し、長時間労働が染み付いている設計事務所の働き方改革に貢献した。

2019年4月取材

フローワークス合同会社

導入先の概要

業種
建築設計
事業内容
VectorworksによるBIM設計講習
従業員数
3名(2019年4月現在)
ホームページ
https://flowworks.jp/

導入の狙い

  • 建築家を取り巻く仕事環境を改善したい
  • 建築設計の質の向上をサポートしたい
  • 設計者同士のコミュニケーションから新たなビジネス機会を生み出したい

解決策

設計者自らが考えた実務で使えるBIMの活用手法として、Vectorworks Architectを用いてレクチャー

導入したメリット

  • 講習会に参加した受講者のVectorworks Architect活用を促進
  • 設計事務所の長時間労働の問題を解決し、新しい働き方をサポート
  • CEO 近藤 万記子氏

    「建築家は一匹狼が多いので、建築家同士がつながったり、ノウハウを共有して業務効率をアップしたりするこの取り組みは、有意義なものなると思います」

  • CTO 横関 浩氏

    「BIMを導入すると、設計がすごく楽になる。大変な思いをする仕事の仕方を変えて、デザインを考えるところで勝負していけば、建築の質はもっと上がっていくはずです」

  • 川口 亜稀子氏

    「講座はSNSで募集をかけたりしていますが、その範囲は限られているので、大塚商会さんの力をお借りしてもっと多くの方に知っていただきたいです」

導入製品情報

製品カテゴリー製品名・型番詳細お問い合わせ
建築/内装業界向け製品Vectorworks Architect
(BIMツール)
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導入事例詳細

建築設計のミライとスタンダードを創る会社

VectorworksのBIM活用を広める活動を通して、建築家の業務改善につながることを目指している

フローワークス合同会社(以下、フローワークス)は、三つの設計事務所の代表が集まり、2018年12月に設立された会社だ。公益社団法人 日本建築家協会 東海支部愛知地域会(JIA愛知)の住宅研究会のメンバーである近藤 万記子氏、横関 浩氏、川口 亜稀子氏の3名により、「建築設計のミライとスタンダードを創る」会社として立ち上げられた。フローワークスのミッションは、設計技法の“第二の革命”といえる「BIM」を広め、建築家の仕事環境を改善すること。設計事務所は長らく、人手不足と長時間労働の問題に悩まされてきた。個人の建築家が主宰するアトリエ系の設計事務所では、特にこの問題が顕著だ。

「建築学科を出た優秀な若者たちが、20代で建築家を挫折してしまうのは、長時間労働も要因の一つです。設計事務所には今なお、休みも取りづらく、師匠の背中を見て仕事を覚えていくという昔ながらのワークライフバランスが残っており、若者や女性が寄り付かなくなっています」と、フローワークス CEOの近藤氏は語る。建築家に求められる社会的な説明責任からプレゼンや打ち合わせの場が増加し、結果として手戻りが増え、業務量が肥大化していることも要因だ。こうした問題を解決できる糸口がBIMツールだ。

設計技法の第二の革命期を迎えるBIMツールの講習会を開催

「BIMは、手書きからCADに移行したときと同じくらい設計業務を様変わりさせる可能性を持つ考え方です」とフローワークス CTOの横関氏。3次元モデルに建築情報が全て盛り込まれているBIMモデルを用いて、設計変更の際に情報や数値を編集することで、全てのデータに反映させていく仕組み。「図面を描く」から「情報や数値を入力する」へと設計技法が大きく変わる。これにより、業務を劇的に効率アップできる反面、高度な設定が必要となる。そのため機能を使いこなせずに途中で諦めてしまい、以前利用していたCADに戻ってしまう人もいる。建築家はいわゆる「一匹狼」で、自己流で進めてしまう傾向があるため、誰かが教えない限り、非効率な状況は一向に改善されない。そこでフローワークスが始めたのが「Vectorworks BIM設計 連続講座」だ。

設計業界全体の底上げを図る

「Vectorworks BIM設計 連続講座」は、10回の連続講座で段階的にVectorworksのBIM設計をマスターできる内容だ。受講者は30代前半から50代後半まで、主に木造建築の設計事務所に勤める設計担当者。新たにBIMを使うことになった中堅社員や、ツールの機能やアップデートについていけないという悩みを抱えた中高年層が多い。Vectorworksの国内総販売元であるエーアンドエー株式会社の後援を受けている。
「良い設計をしているのに、2次元CADしか使えないことでクライアントに良さが伝わらず、経営が立ち行かなくなる事務所もあります。そういった方々にもBIM設計をマスターしていただいて、設計業界全体の底上げを図っていきたいですね」と近藤氏。

フローワークス合同会社の初事業「Vectorworks BIM設計 連続講座」を開催

募集人員をオーバーする申し込みで、参加希望者からの期待が大きいことを実感した

経験者、初心者、双方の視点から作り上げた実践的なカリキュラム

フローワークス | VectorWorks
使い方 講習
各種イベントの告知や出来事の報告など、フローワークス合同会社が、皆様にお伝えしたいことをこちらに掲載しています
https://flowworks.jp/news/

本講座は、設計者自らが実践的な使い方を指導してくれるとして、毎回人気を博している。『Vectorworks Architect』での設計の流れを実際にモデリングして見せながら、質疑を交えて講習を進めていく。

横関氏は、「CADメーカーの講習会は使い方のレクチャーがメインですが、実践で使えなければ意味がありません。『Vectorworks Architect』はクルマで例えるなら、市街地を走るには高性能なエンジンと機能を持っており、使いこなせばサーキットを走れるようなスピードを出すことも可能です。しかし、海外CADなので日本の商習慣に合わない機能もあります。そのため、すぐに業務に適用するために数多くの設定項目の中から、ここだけは押さえておきたいポイントを教えています。また、実際にモデリングしながら設計の思考過程を見せ、つまずいたときにショートカットする方法を紹介するなど、実践的なTipsをレクチャーしています」と人気のポイントを語る。実は設立当初はBIM初心者だった近藤氏と川口氏。経験豊富な横関氏と共に初心者の視点から講習内容を作り上げることで、誰もが分かりやすい実践的なセミナーとしている。

設定やワークフローを標準化し、違いを生み出す部分に力を注ぐ

代表的なBIMツールには、RevitやArchiCADなどがあるが、Vectorworksを採用している理由は「RevitやArchiCADは大手を中心に採用されており、私たちのような個人事務所はVectorworksという住み分けができつつあります。やはり価格面で導入のしやすさが一番です。また、エーアンドエーが木造BIMを掲げて木造BIMツールを提供している点や、ほかのCADよりも自由度が高いのが魅力です。一方で自由度が高い故に、ある程度のワークフローの規定が必要で、そういった部分は我々の講習会をぜひ活用してほしいです」(近藤氏)

講習会を通じて、BIM活用するために必要な設定やワークフローを標準化することで、共通理解の下で設計を進められるようにしている。「BIMは私たちが本来あるべき姿を取り戻すための考え方です。共通化する部分にエネルギーを使うのではなく、違いを生み出す部分、つまりデザインを考えるところに時間を使えるようになる。設計の面白さをもう一度取り戻したいですね」(川口氏)

長時間労働が改善され、新しい働き方も可能に

設立当初はBIM初心者だった近藤氏と川口氏。経験豊富な横関氏と共に初心者の視点から講習内容を作り上げることで、誰もが分かりやすい実践的なセミナーとなった

長時間労働の大きな原因となっていたのが、設計変更だ。大型プロジェクトだと、元請けと下請けの設計事務所、構造事務所、設備事務所などがそれぞれの図面を持っていて、設計変更の際には、それぞれが別々に図面を修正していた。設計変更が度重なると何度も図面を修正しなければならず、業務は肥大していく。これがBIMツールを活用すれば、一つのモデルを関係者で共有し同時に編集し合うことが可能になる。
「例えば今、私が意匠モデルをチェックしていると、設備担当から配管ルートを更新しました、という通知が来る。昔は向こうから送られてきた図面を見て、その都度、整合性を取っていましたが、一つのモデルを関係者で共有できるため、たびたび整合性をチェックするようなムダな作業が発生しません」(横関氏)

さらに、最初から3次元モデルで設計を進めることで、関係者間の齟齬(そご)が生まれにくくなる。完成形に近い形でイメージを共有できるため、後から「そんなはずじゃなかった」というトラブルを防ぐことができる。

小さな事務所でも大きな仕事ができる

「少し大げさかもしれませんが、BIMツールを使えば、作業量が従来の半分以下になります。全員が使えば、長時間労働もなくなり、休みも取れて仕事をスマートにこなせる。そうなれば、若い人たちが戻ってきてくれますし、女性も子育てしながら続けることもできる。そんな世界が実現可能なのです」(川口氏)

Vectorworksを使っているのは、数人規模の小さな事務所が多い。BIM設計ならチームを組んで規模の大きな仕事もできるようになる。「大きな事務所でしかできなかった公共建築などの仕事が、小さな事務所がチームを組むことでやりやすくなります。さらに、共同作業できる機能を利用して海外のメンバーとも協業することもできるのです」(横関氏)

新たなビジネスモデルを構築

同社は今後、Vectorworksの国内総販売元のエーアンドエーに対してワークフロー視点での機能改善要望を出すとともに、BIMツールを使いやすくする設定や独自のオブジェクトを提供するビジネスモデルも検討している。「おしゃれなカフェセットやコンクリート打ちっ放しセットなどのBIMツールで利用できるオブジェクトを作成して、提供することも可能です。データさえあれば簡単にモデルを作成して、より良いモデルを検討し合える時代が到来しようとしています。一人の建築家が一生で建てられる住宅は限られています。我々が教えた、設計をより良くする仕組みが何万戸という品質の高い住宅を生み出してくれれば、よほど価値があるのではないかと思っています」(近藤氏)

大塚商会担当者からのコメント

「Vectorworks Architectのプラットフォーム構築に期待です」

Vectorworks Architectは、最近、日本国内でも導入するところが増えてきていますが、BIM活用を含めた運用面はお客様に委ねられている部分が少なくありません。実務を生かしたフローワークス様の取り組みは反響も大きいはずです。

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  • 印刷して、稟議書に添付して。
  • 印刷して会議資料に。

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  • * 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞等は取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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