メンテナンスが煩雑、起動が遅いなどのシンクライアントの課題を解消。サーバーによる一元的な端末管理で大幅な省力化を実現

「ユーザーに優しいシンクライアントによる学生用PCの運用は、サービスの質的向上と管理業務の大幅な省力化に貢献しています」

学校法人 酪農学園 酪農学園大学 導入事例

学校101~1,000名学校・自治体ITインフラの保守・管理サーバー活用ITの運用・保守の負荷軽減経営基盤強化・リスク対策営業・業務プロセス効率化

酪農学園大学は7年ほど前からPC教室をシンクライアントで運用してきた。しかし、マスターイメージの更新に学外エンジニアの手を必要とするメンテナンスの煩雑さや、動作の不安定さ、長い起動時間、などの課題を抱えていた。ハードウェアの老朽化とOSのメーカーサポート終了によるリプレースを迎えた同学は、使いやすいGUIによるメンテナンスの容易さや高速起動の実現などの特長を備える新システムに移行。あわせて学内の学生用PCをシンクライアント環境に統一することで、教育サービスの質的向上と管理業務の大幅な省力化を実現した。

学校法人 酪農学園 酪農学園大学

導入先の概要

業種
教育
事業内容
農業・食・自然環境・生命(獣医)分野の人材育成を行う大学および大学院を運営。附属高校として「とわの森三愛高校」を併設する
教職員数
320名(2019年2月現在)
ホームページ
https://www.rakuno.ac.jp/

導入の狙い

  • PC教室の不安定な動作を解消したい
  • サーバーでの一元管理で学生用クライアント管理を省力化したい

解決策

使いやすい管理ツールや高速起動などの特長を備えるシンクライアント製品に移行

導入したメリット

  • PC教室などのシンクライアント端末の動作が安定した
  • 学生用端末の一元管理で管理業務の大幅な省力化ができた
  • 事務局 情報システム課 課長 竹下 善史氏

    「シンクライアントによる管理一元化は、端末一台一台のプログラム更新を個別に行う手間を不要にします。それによる管理業務の省力化は、よりすばやいセキュリティパッチ展開にもつながっています」

  • 教育センター 教務課 山崎 耕太氏

    「導入時にはさまざまな課題がありましたが、エージングテストを重ねるなど、大塚商会さんの技術力と統率力によって構築していただき感謝しています。新システムへの移行後は、安定的な動作も実現し、『次の授業でこのソフトを使いたい』という要望にも即座に応えられるようになり、教員からもとても好評です」

導入製品情報

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
Wassay社
ネットワークブート方式
シンクライアントシステム
Phantosys 10
授業支援ソフトウェアeWatcher SR IV
サーバーソリューションサーバーお問い合わせ
ネットワーク機器ネットワークスイッチ
プリントシステム
ビジネスPCPCお問い合わせ
MicrosoftWindows 10 LTSB
LION製什器

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学校法人 酪農学園 酪農学園大学 導入事例(PDF:3,047KB)

導入事例詳細

広大なキャンパスで実学教育を展開

附属高校を含め400台を超える学内の学生用端末の全てをシンクライアントで統一し、業務の効率アップを図った

札幌市街からほど近いロケーションに広がる135haのキャンパスで、実践的な教育を展開する酪農学園大学。北海道製酪販売組合(現在の雪印メグミルク)を立ち上げるなど、日本の酪農界を先導してきた黒澤 酉蔵が、その前身である北海道酪農義塾を開校したのは1933年のことだ。その背景には、酪農家の組織化運動の中で教育の必要性を実感したことがあった。キリスト教の理念に基づき「神を愛し、人を愛し、土を愛する」の三愛精神を建学の精神として開校した。当初は全寮制で、学生は農場の一員となり、働きながら学ぶ実践学を徹底。卒業生たちは地元に帰ると直ちに酪農のモデル経営者として活躍するなど、その後の酪農界の発展に貢献してきた。開校から80年以上が過ぎた今日も、黒澤の精神は確実に学内に息づいている。農・食・環境をテーマにした「農食環境学群」と獣医学と獣医保健看護学を学ぶ「獣医学群」という二学群を通し、「農・食・環境・生命」を基軸にした教育を展開。一人一人の個性を磨き、身に付けた知識や技術を社会で実践的に生かす力を育む「実学教育」が重要な柱になっている。

不安定なシンクライアント環境の改善が急務に

酪農学園大学では、PC教室や図書館の自習用PCなど、学生が利用する端末の多くを7年ほど前からシンクライアント方式で運用してきたが、課題は少なくなかった。その一つが、サーバー側のマスターイメージ更新に学外のエンジニアの手が必要になるメンテナンスの煩雑さだった。また教員からは、起動に要する時間の長さや動作の不安定さがたびたび指摘されていた。PC教室の管理を担う教育センター教務課の山崎 耕太氏はこう振り返る。
「以前のシステムは単純なプログラム更新であっても、その都度、業者に依頼する必要がありました。そのため、教員から授業で新しいアプリケーションを利用したいと相談を受けても即座に対応できないことが少なくありませんでした。また、授業の開始時に学生が一斉にパソコンを起動するとシステムがダウンしてしまうなど、動作の不安定さも大きな課題になっていました」

ローカルキャッシュの利用で安定的な動作を実現

ハードウェアの老朽化とクライアントOSのサポート終了を受け、同学はシステムリプレースに向けた検討を開始。複数のシンクライアント製品を入念に比較検討したうえで選定したのが、従来のシンクライアントの課題を大幅に改善したネットワーク方式シンクライアントシステム『Phantosys(ファンタシー)10』だった。
「私が特に高く評価したのは、クライアントのディスクの一部をキャッシュとして利用することで、サーバーやネットワークの負荷を軽減する『ローカルキャッシュ』と呼ばれる機能です。おかげで、数十台の端末の一斉起動もスムーズに行えるようになりました」(山崎氏)

SIerには大塚商会を選定。その決め手になったのは、システム構築から教室備品の調達までワンストップで対応できる総合力だった。
「教室備品の調達まで含め、ワンストップで対応できることが選定の前提条件でした。シンクライアント構築にはその製品だけではなく、サーバーやネットワーク、Windows全般の幅広いノウハウが必要になりますが、経験豊富なSEの方に担当していただき、構築中に生じたさまざまなトラブルにも迅速に対応していただけました」(山崎氏)

シンクライアントによる端末一元管理で業務を効率化

新システムへの移行に合わせ、附属高校を含めて400台を超える学内の学生用端末の全てをシンクライアントで統一した点も重要なポイントだ。同学では、キャリアセンターなど各所に学生用端末を配置しているが、その管理、運用は部署ごとにばらばらで各担当者にとって大きな負担になっていた。学内のITインフラ管理を担う事務局 情報システム課 課長の竹下 善史氏はこう振り返る。
「従来のシステムは使い勝手が悪く、セキュリティパッチの適用も一台一台個別に行う必要がありました。しかし本来業務の片手間では手が回りかね、セキュリティ上の課題にもなっていたのです。そこでシンクライアントによる一元管理を前提に、学生用端末の管理を情報システム課が引き継ぐという提案を行い、了解を得ました。一元管理の実現は、学生へのより快適なIT環境の提供と管理の省力化の両面において、大きな効果を上げています」

『eWatcherSR IV』により、学生画面の確認や出席確認、資料配布などを行う授業補助システムも使いやすくなった

Webプリントシステムでスムーズな印刷環境を構築

学生のIT活用の一環として提供してきた印刷環境の見直しも注目ポイントの一つ。これまで学生がプリンターを利用する際、ファイルデータを保存したUSBメモリーを学内端末に挿入し出力指示を行ってきた。Webプリントシステムへの移行により、学生は自宅のPCやスマートフォンから直接Webシステム上に印刷データをアップロードし、プリント指示を行うことが可能になる見込みである。今回導入したプリントシステムでは、印刷データは最寄りのプリンターに学生証をかざすだけで出力できるため、利便性の向上に加え、印刷物の放置やほかの印刷物への混入などのトラブルの回避にも貢献している。

モバイル端末のシンクライアント運用も検討中

リプレースの第一の効果は、起動時間の短縮や安定運用の実現による教育環境の向上だ。
「以前は起動まで3分以上かかっていましたが、新システム移行後はその半分の時間でデスクトップが起動するようになり、教員の不満もなくなりました。シンクライアントに適した授業支援システム『eWatcherSR IV』により、学生と教員用の端末一つのイメージで管理できるようになった点も重要なポイントです。学生画面の確認や出席確認、資料配布などを行うこともできるので、とても使いやすいと好評です」(山崎氏)

起動時にネットワーク経由でイメージを持ってくるネットブート運用と、あらかじめ各端末にイメージを入れておくフルキャッシュ運用。その両方をシステムで一元的に管理できることも、大きな導入効果だった。

今後の課題は、新システムが備えるローカルキャッシュ機能を生かしたモバイル端末のシンクライアント化だ。
「『Phantosys 10』の場合、起動イメージを全て端末にキャッシュさせることで、ネットワークが不安定な状況でも安定的に運用することが可能です。将来的には教育用モバイル端末の運用基盤としても『Phantosys 10』を活用していきたいと考えています」と竹下氏は話を締めくくった。

大塚商会担当者からのコメント

「シンクライアント化はセキュリティの観点でも効果大です」

学生用端末の管理まで手が回りかねるというご担当者様も多いですが、プログラム更新の停滞はセキュリティ上の懸念にもつながります。こうした課題を解決するうえで、シンクライアント化は大きな効果を発揮します。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
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