オフィスのIT全般の導入について、分かりやすくお答えします。

化粧品OEMメーカーが、全社の生産計画と原料発注業務を最適化。製品別原価の可視化も実現

三粧化研株式会社 導入事例

2018年4月取材

製造業1~100名ERP・基幹業務・業務管理データ分析・活用営業・業務プロセス効率化経営基盤強化・リスク対策

三粧化研株式会社は、大阪・池田に本社を置く化粧品OEMメーカーだ。製品の提供先は300社に及び、その提案力と技術力は業界でも高く評価されている。同社は早くから生産管理の効率化に取り組んできたが、かつて運用していた生産管理システムは受注案件単位での管理しかできなかったため、工場全体の生産計画に基づいた原料発注が難しいという課題に直面していた。工場全体の業務最適化を目的とした生産管理システムへの移行は、その解決を図るうえで大きな役割を果たしている。

三粧化研株式会社

導入先の概要

業種
化粧品製造
事業内容
医薬部外品、化粧品の開発、製造、販売
従業員数
67名(2018年4月現在)
ホームページ
http://www.sanshokaken.co.jp

お客様の声をご紹介

GMP推進部長 渡会 晃啓氏

「大塚商会さんが提案するシステムは、一定の緩さがあるのがうれしいですね。ガチガチに固まっていない、生産現場の実情に応じて運用できるシステムを今後も提供してくださることを期待しています」

大塚商会担当者からのコメント

「今後も生産性向上に資する提案を積極的にさせていただきます!」

「今程度の便利さで十分」という渡会様の言葉は、とてもありがたいものでした。倉庫在庫と秤量システムの連携など、今後も生産性向上に資する提案を継続して行っていきたいと考えています。

この事例を印刷、保存しますか?(無料)*内容は同じです

整形ずみPDFを入手

三粧化研株式会社 導入事例(PDF:2,357KB)

導入事例詳細

独自のノウハウに基づき個性的な商品をOEM供給

「コスメテインメント」(コスメティックとエンターテイメントを掛け合わせた造語)を理念に商品づくりに取り組む

三粧化研株式会社(以下、三粧化研)は、OEMを中心とした化粧品メーカーだ。現在、国内にはグローバルに事業を展開する大企業からテレビ通販・ネット通販に軸足を置いたファブレスメーカーまで、無数の化粧品メーカーが存在する。大阪・池田に本社を置く同社は、1968年の創業以来、大小さまざまな化粧品メーカーの求めに応じ、あるいは新商品提案を通し、相手先ブランドで商品を提供する役割を担い続けてきた。現在、供給先は300社に及ぶ。三粧化研の名を知らずに、同社製品を使用している人も少なくないはずだ。
その強みは、独自の技術や市場調査に基づく提案力にある。技術の一例が、同社が特許を持つ「海藻ゲルカプセル」だ。有効成分をカプセルに配合することで紫外線や酸化による品質劣化を防ぐと共に、海藻成分を用いたカプセル自体も保湿効果を持つこの技術は現在、美容液を中心に多くの製品に使われている。市場調査において大きな役割を果たしているのが、自社ブランド商品の存在だ。売り上げ全体では自社ブランド商品の割合はわずかだが、その販売を通して行う市場分析は顧客への提案において大きな役割を果たしている。

アジア市場を中心とした日本製化粧品への関心の高まりと共に、近年化粧品業界は活況を呈している。三粧化研も例外ではなく、生産ラインはフル稼働に近い状態が続いているという。
こうした中、長年、大阪・あびこに生産拠点を置いてきた同社は、2017年7月に大阪池田工場を新設。最新鋭の設備がそろう新工場で増え続ける需要に対応する一方、あびこ工場は容器の充填・包装工程の専用工場として再出発している。

その狙いについて生産管理を担当するGMP推進部長の渡会 晃啓氏はこう説明する。「多種多様な容器が存在する化粧品の充填や包装は、実は、自動化よりも手作業の方が早いことが少なくないんですよ。幸い、あびこ工場には長年勤務してきたスタッフが多数在籍しています。そのスキルを生かすことでクセのある製品容器への充填、包装に即座に対応できるあびこ工場と、最新設備を備える本社工場を今後も使い分けていきたいと考えています」

化粧品の製造は、高度な衛生管理が求められる。あびこ工場は早くからISO22716 化粧品GMP(優良製造規範)を取得し、大阪池田工場も当初から規範に準拠したかたちで稼働がスタートしているなど、衛生管理面でも同社の評価は高い。
国内メーカーにOEM供給する一方で、2000年代以降、シンガポールと北京に現地法人を設立し、海外の化粧品メーカーなどとの直接取引に取り組んでいることも同社の特長の一つだ。特に北京の現地法人では、中国市場における自社ブランド製品の販売を通し、アジア市場の動向をいち早くキャッチする役割も担っている。

多様な製品受注で直面した原料発注の難しさ

化粧品製造の各工程は、手配した原料を正確に計量する「秤量」、秤量後の原料を調合しバルク(化粧品の中身)を製造する「バルク製造」、製造後のバルクを容器に充填し包装する「充填・包装仕上げ」を経て行われる。
「基本的には、受注から出荷までのリードタイムは1カ月~1カ月半が目安になります。ただ近年は需要の高まりを受けて、3カ月前には話が来ることが一般的です」(渡会氏)

OEMメーカーである三粧化研の製造ラインは、小ロットから大量生産まで多様なニーズに対応することが求められる。その中で浮かび上がったのは、原料在庫の最適化という課題だった。
化粧品の場合、各製品に共通する原料も多い。原料発注の効率化を図るには、在庫と今後の生産計画を鑑み、一定期間に必要になる原料を正確に把握することが求められる。だが同社では、この先どれだけ原料が必要になるのか見えにくい状態が続いていた。その背後には、当時運用していた、受注案件別の管理を前提にした生産管理システムの存在があった。

また原価管理が行えないという課題もあったことから、2009年に同社は生産管理の見直しに着手。検討を重ねたうえ、大塚商会が提供する生産管理システム『遉(さすが)』を次期システムとして選定することになった。工場単位での在庫管理の最適化が図れると共に、労務費まで含めた原価計算が可能になることが選定の決め手だった。2009年11月に『遉』のテスト運用をスタートし、翌4月に本稼働を開始した同社は、2017年に後継システムである『生産革新 Ryu-jin』へと移行し、現在に至っている。

生産計画に基づき適正発注量を自動計算

原料在庫の適正化に悩んでいた同社にとり、『遉』の導入効果は絶大なものがあった。当時、原料発注の責任者だった渡会氏はこう説明する。
「工場全体の必要量が管理できていなかった当時は、余裕を持って発注するため、在庫を持ちすぎてしまうことが珍しくありませんでした。その一方で、直前になって原料が不足していることに気づくこともあるため、担当者としては原料在庫の最適化は常に大きな課題でした。それだけに、期間を指定するとその間に必要になる原料の量を自動計算する『遉』によって、計画的な発注や適正な原料在庫の維持が可能になったことはとても大きな意義があると実感しています」

『遉』導入以前、原料発注は納期の1週間前が一般的だった同社は、導入後は1カ月分の原料を一括して発注できるようになり、原料ディーラーからも喜ばれているという。
労務費などまで含んだ原価管理の実現も導入効果の一つだ。それまで同社では、担当者レベルでExcelなどを用いて原価管理を行っていたが、各人の原価計算の方法が異なることもあり、そのデータが営業活動や経営判断に生かされることはなかった。それだけに『遉』による原価管理の標準化は大きな意味を持つ。
「これまで原価管理の方法論が確立していなかったこともあり、『遉』の原価管理機能の運用にはそれなりの苦労がありました。当社の場合、2017年11月のテスト運用の開始から半年ほどかけて、入力したデータが原価管理にどう反映していくのか逐一確かめたうえで本格運用を開始しています。『遉』の仕組みを通して原価管理の考え方をあらためて学ぶプロセスを経たことは、原価に対する意識の向上にもつながっています」

可視化された製品原価は営業部門とも共有し、顧客との商談にも生かされている。
「原料高騰に伴う値上げ交渉で、データに基づき交渉できるようになったことはその一例です。また、充填や包装に手間がかかる容器の場合、その見直しを提案する際にもデータは役立っています。こうした商談は、具体的な数字が把握できているからこそできることだと感じています」

緻密な生産管理の実現は品質管理の効率化にも貢献

『生産革新 Ryu-jin』が蓄積するデータのさらなる活用が今後の課題

より緻密な生産管理が実現したことも移行効果の一つだ。化粧品製造では、秤量、調合、充填の各工程で一定のロスが生じるが、歩留まりロスを高精度に把握できるようになったことはその一例である。
「新製品の場合、原料ショートを避けるため最初は原料を多めに見積もり、2回、3回とリピートする中で仕入れ量を調整していくことが一般的です。これまでは現場にヒアリングをかけたり、帳簿を見返したりして調整していたのですが、移行後は原料量と最終収量がロット単位で把握できるようになったため、発注量の調整が机上で行えるようになっています」

同社は現在、進捗に応じて製造現場が発行した伝票を随時システムに入力することで、製造ラインの状況をほぼリアルタイムで把握する環境を実現している。それに伴い、仕掛かり在庫がロット単位で管理できるようになったことは、同社の生命線とも言える品質管理の効率化にも貢献している。
「化粧品製造では、検査前のバルクが出荷されてしまうようなミスを避けるため、より厳密なロット管理が要求されます。対策としては、ロットを物理的に隔離することが有効ですが、『遉』や『生産革新 Ryu-jin』が備える、前工程を終えない限り次の工程に進むことができない仕組みは、そうした物理的な管理方法と同等の効果があると認証機関からも評価されています」

また、目的に応じて蓄積したデータを自由に取り出すことができるアドオン機能『アクセス遉』も渡会氏が高く評価するポイントの一つだ。
「そのメリットは大きく二つあります。一つは従来のExcelを使った管理帳票が簡単に作れる点です。これまで生産管理システムとは別にExcelで管理してきた出荷予定表が、『アクセス遉』から吐き出したデータで作れるようになったことはその一例です。もう一つは、システムが蓄積するデータを多様な分析に活用できるようになる点です。既に触れた営業担当の商談だけでなく、製造現場における業務手順の見直しなどにもデータは活用されていますが、まだまだその活用の余地はあると感じています」

そのほか、新規商談時の見積作成や支給原料の必要量の計算などにも、『遉』『生産革新 Ryu-jin』のデータが活用されている。
「『遉』の仕組みをベースに生産管理の方法を標準化したことも関係していると思いますが、基本的にシステムへの不満を感じることはありません。効率化という観点でも、今程度の自動化が理想的な状態ではないかと考えています。システムの運用が全自動で処理が進むのではなく、人間が関与する余地が残されていることがその理由です」と渡会氏は最後に言葉をまとめた。

今回導入した製品・サービス・ソリューション

この事例を印刷、保存しますか?(無料)*内容は同じです

  • 印刷して、上司への説明に。
  • 印刷して、稟議書に添付して。
  • 印刷して会議資料に。

整形ずみPDFを入手

三粧化研株式会社 導入事例(PDF:2,357KB)

  • * 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞等は取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

関連する導入事例を見る

大塚商会は、オフィスIT全般について、幅広く対応します

大塚商会は、お客様のビジネスチャンスの獲得やコスト削減・生産性向上・競争力強化といった課題や要望に対するソリューションをワンストップでご提供しています。
また、販売したコンピューター・サーバー・通信機器・複合機などのあらゆるオフィス機器、ネットワーク設備、ソフトウェアの保守サービスを、当社が行う「自営保守」の原則があります。そして、多くのスタッフや専用回線を持つたよれーるコンタクトセンター、全国に展開するサポート拠点、社内に数多く在籍する公的資格・メーカー認定資格者が、お客様を強力にサポートしています。

大塚商会の企業情報

大塚商会のサポートは、さまざまなメーカー・機器にも対応!

お客様のお手間を取らせず、一つの窓口でいつでも対応します。

導入後も支持される安心のアフターフォローとは?