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自社工場を持つ日本茶専門店が、データ活用とセキュリティ強化を推進。クライアント管理による残業抑制も実践

株式会社宇治園 導入事例

2018年1月取材

製造業1~100名ERP・基幹業務・業務管理セキュリティ営業・業務プロセス効率化経営基盤強化・リスク対策

株式会社宇治園は、東京以北で唯一のオートメーション製茶工場を持つ製茶問屋だ。あまり知られていないが、日本茶は地域によって好まれる味が異なる。北海道・東北地方の人々の嗜好に合わせた商品を提供することが同社の特長だ。製茶業界特有の、「斡旋屋」と呼ばれる仲介業者を通して取引される商慣習のシステム化など、同社はIT化に積極的に取り組んできた。さらに、基幹業務システムのリプレースを通して、データ活用とEOSによる受注業務効率化、セキュリティ強化を推進。クライアント管理ソフトを活用した残業抑制にも取り組んでいる。

株式会社宇治園

導入先の概要

業種
製茶業
事業内容
緑茶・海苔の製造・販売
従業員数
71名(2018年1月現在)
ホームページ
http://www.ujien.co.jp/

お客様の声をご紹介

経理部 部長 池田 純氏

「大塚商会さんには基幹業務システムだけでなく、さまざまな相談をさせてもらっています。窓口が一本化できることは、安心感だけでなくシステム管理に必要な工数の削減にも貢献しています」

大塚商会担当者からのコメント

「業界特有の商慣習への対応をサポートします」

特殊な商慣習が数多く残る製茶業界ですが、株式会社宇治園様はそのシステムによる対応を積極的に推進してこられました。これからもその取り組みをサポートしていきたいと考えています。

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導入事例詳細

北海道・東北地方の人々の嗜好に合ったお茶を提供

産地との信頼関係と確かな知識に基づいて仕入れられる高品質な荒茶を保冷倉庫で管理し、年間を通して安定した品質のお茶を提供

日本茶の産地は、北は秋田、南は鹿児島まで全国に分布するが、各地の生産者と小売店・消費者を結ぶ役割を担うのが近代的な製茶工場を持つ製茶問屋だ。札幌に本社を構える株式会社宇治園(以下、宇治園)は、東京以北で唯一の大規模な仕上茶製造工場を持つ製茶問屋。日本茶産地が北海道には存在しないにも関わらず、本格的な工場を擁する問屋が札幌にあることを不思議に思う方も多いはずだ。その理由は、地域によって好まれる味が違う点にある。経理部 部長の池田 純氏はこう説明する。
「日本茶の味は日本全国どこでも同じと思いがちですが、実は地域によって好まれる味はそれぞれ違います。静岡や鹿児島といった産地から仕入れたお茶をバランス良く配合し、北海道・東北地方の人々の嗜好に合ったお茶を仕上げることが当社の業務の特長になります」
大阪心斎橋に本店を構える老舗日本茶専門店である宇治園が、函館に支店を開設したのは1947年のこと。初代社長の大村 宝一氏が直面したのは、関西とは全く異なるお茶の嗜好という課題だった。北海道の市場を開拓するには経営の独立性を高めることが不可欠と判断した大村氏は1951年にのれん分けするかたちで同社を創設。その後、1998年に本社を現在地に移転しているが、地域ニーズに見合った高品質な日本茶の製造・販売に一貫して取り組んできた。

お茶の製造は大きく、摘んだその日のうちに蒸し・揉み・乾燥を行う荒茶製造工程と、産地で作られた荒茶をふるい分けたり切断したりして大きさを整え、乾燥を通し、お茶の香りや味を引き出す仕上茶製造工程に分けられる。宇治園などの製茶問屋が担うのは仕上茶製造工程で、この段階で複数産地のお茶のブレンドも行われる。
製茶問屋にとって一番の腕の見せ所が、五感や経験をフルに生かして行う荒茶仕入れだ。宇治園では、静岡茶の一番茶・二番茶が出荷される5、6月は静岡支店に社長と工場スタッフが泊まり込み、仕入れにあたっているという。こうやって仕入れた上質な荒茶をマイナス24度に保たれた保冷倉庫で保管し、随時、仕上茶を製造することで、年間を通して一定した品質の日本茶を提供することが同社の強みになっている。製品は、札幌・函館の直営店のほか、主に北海道・東北地方のスーパーや百貨店などで販売されている。
近年は輸出品としても注目される日本茶だが、国内では緑茶(リーフ茶)の市場は減少傾向にある。その背景にあるのがペットボトル入り茶飲料の台頭である。15年前と現在の緑茶・茶飲料の一人当たり年間支出を見比べると、総額には大きな変化はないが緑茶とペットボトル入り茶飲料の比率が完全に逆転しているのが実情だ。
そうした中、同社は新たな取り組みによって生き残りを図っている。一例が、業界に先駆けた高齢者向けのとろみ付き緑茶の開発。介護食では誤嚥(ごえん)防止のため水やお茶にとろみを付けることが一般化しているが、医療・介護の現場でとろみ剤を加える作業は業務上の大きな負担になり、最適なとろみの調整が難しいという問題につながっていた。同社が開発した、スプーン一杯の粉を一定量のお湯・水と混ぜ合わせるだけの「とろみ茶」シリーズは医療・介護の現場において高く評価されている。
また、昨年より自社の抹茶やほうじ茶を使ったスイーツの開発を始め、直営店での販売に加え、百貨店の催事などにも出品して、好評を得ている。

SMILE CABの活用で業界ルールへの対応を実現

基幹業務システムリプレースを通し、一層の業務効率化が図られた

宇治園は、1998年の本社の札幌移転時に行った基幹業務システムリプレースにおいて『SMILE AD 販売/会計/人事給与』を導入して以来、『SMILE』シリーズを業務の効率化に活用してきた。2012年には会計・人事給与システムを『SMILE BS』にバージョンアップすると共に、これまでAccessで管理してきた製茶業界特有の商取引のシステムによる対応を開発ツール『CAB』によって実現している。
「製茶問屋が荒茶を仕入れる際は、斡旋屋と呼ばれる斡旋業者が生産者との間に入ることが一般的です。毎朝早朝に斡旋屋さんが届けてくれる見本を見極めて荒茶を仕入れるわけですが、取引は口銭、諸経費など独特なルールに基づいて行われます。当社の場合、長年にわたりIT業界出身の担当者がAccessで開発したシステムで業務を管理してきましたが、担当者の退職によってその維持・管理が困難になったことで、『CAB』を使い『SMILE』による一元的な管理への移行を決断しました」
Accessで管理していた時代は、現地で手書きの帳票を発行し帰社後に事務スタッフがシステムへの入力を行ってきたという。『SMILE』による一元管理により、出張先でタブレット端末からシステムに直接入力できるようになったことは移行の大きなメリットと言える。
2017年には、販売・会計・人事給与を『SMILE BS 2nd Edition』にバージョンアップすると共に、新たに電子発注システム(EOS)を導入。EOSに対応する約10社の顧客からの受注の電子化と『SMILE BS2 販売』との連携により、一層の業務効率化を実現している。

自由帳票機能でシステムのデータ活用を推進

札幌本社のサーバーは各拠点とネットワークで結ばれている

『SMILE BS 2nd 販売』は現在、42ライセンスを運用し、札幌本社に設置したサーバーと函館、旭川、帯広、青森などの各営業拠点および函館にある製茶工場をネットワークで結ぶかたちで運用している。以前から『SMILE』に慣れ親しんでいたこともあり移行はスムーズに行えたという。池田氏が『SMILE BS2 販売』の新機能で特に高く評価しているのが、データベースの多様な情報を自由に組み合わせて帳票として出力できる「自由帳票機能」である。
「基幹業務システムには日々、さまざまな情報が蓄積されていきますが、一般的な管理帳票だけでは情報を活用しきれません。自由帳票機能により経営判断や販売戦略の立案に役立つ情報をスムーズに抽出し、活用できるようになったのはとても助かりますね」
自由帳票機能の使いこなしには一定のスキルが必要になるため、現時点では経営層が判断に必要な情報を抽出したり、営業担当が『SMILE』の操作に習熟した事務スタッフに依頼して新たな帳票を作成したりすることが中心だが、次第に営業担当自身が必要な帳票を作る取り組みも現れているという。
「一部の営業担当は、既にさまざまな形で自由帳票機能の活用を進めています。今後は販売戦略の立案などの分野で一層活用が進むはずです」

クライアント管理ソフトを残業抑制にも活用

宇治園の事例で注目したいもう一つのポイントが、システムのセキュリティ強化と使いやすさの両立に向けた取り組みだ。その一例が『SMILE BS2』に実装される操作ログ管理機能の活用である。
「管理部門が異変に気づくのは、多くの場合なんらかの異常値が発生した後のことです。操作ログによって、いつ、誰が、どのデータを操作したかが確実に把握できるようになることは、異変発覚後、問題に確実に対応するうえで大きな意味を持ちます。これまでは気づかないうちにマスターが書き換えられていても、誰が行ったか分からないという状況でしたからとても助かっています。また、操作ログを管理することを全社的にアナウンスしたことで、不正の抑止力としても働いています」と池田氏は語る。
さらにクライアント運用管理ソフト『SKYSEA Client View』による端末管理も注目すべきポイントだ。本社と各拠点をネットワークで結び『SMILE』を運用してきた同社の場合、管理者が拠点のクライアントPCまで目が十分に行き届かないという課題があった。そのため以前は大部分の処理をサーバー側で行い、端末にデータを残さないシンクライアントの仕組みを導入することでセキュリティを維持してきた。しかしシンクライアントは盗難や紛失時の情報漏えい対策や管理の効率化に効果を発揮した一方、レスポンスや操作が不安定になることも多く、利用者の評判は芳しくなかったという。
こうした状況を受けて新たに採用したのが『SKYSEA Client View』を使った端末管理だった。現在同社は、一般的なファットクライアントへと移行する一方、端末のレジストリ変更の禁止、アプリインストールの制限、許可したUSBメモリー以外のアクセスブロックなどを通し、セキュアな環境の維持を図っている。移行後は、操作性が向上したと利用者にも好評という。
さらに『SKYSEA Client View』を残業抑制に活用している点も注目したい。具体的には「時間外作業管理支援機能」を利用し、毎日決まった時間にクライアントをネットワークから遮断することがその基本的な仕組みになる。遮断に先立ち、利用者には通知メールは配信され、残業が必要な場合はそのつど申請することでネットワークへの接続は維持される。導入後は、残業時間は目に見えて減っているという。
「当社では、毎日19時30分にクライアントからのアクセスを遮断する設定にしています。以前は、定時に仕事を終えるという意識は必ずしも高くなく、それほど忙しくなくても残業する姿も目立ちましたが、導入後はそうした姿は明らかに減っていますね」
今後の課題として池田氏が挙げるのは原価管理の実現だ。既に触れたように、荒茶と呼ばれる茶葉の仕入れに独特な商慣習が残る業界だけに、システムによる原価管理の実現はもう少し先になりそうだ。その実現も含め、池田氏は大塚商会の今後のサポートに大きな期待を寄せている。

今回導入した製品・サービス・ソリューション

  • 基幹業務システム『SMILE BS 2nd Edition 販売』

    売上売掛から仕入買掛、在庫管理までの全般をカバー。マスターや伝票に独自項目を追加したり、各種実績の集計・オリジナル帳票の作成・データ分析など多角的に行えます。

  • 基幹業務システム『SMILE BS 2nd Edition 会計』

    高度な分析機能と数多くの管理機能をラインアップし、財務会計から管理会計までを幅広くサポート。スピーディーで正確な伝票処理、柔軟なデータの分析と有効活用を実現します。

  • 基幹業務システム『SMILE BS 2nd Edition 人事給与』

    人事管理から定型の給与計算業務までをフルサポート。自由項目を利用した独自の人事情報や、履歴の管理、人事異動の判断材料などを収集することができます。

  • 開発ツール『SMILE BS 2nd Edition Custom AP Builder(CAB)』

    システムの追加・カスタマイズから、お客様の業務に合わせた個別システムの構築にも対応できる拡張性・柔軟性の高い開発ツール。SMILE BSシリーズのデータをさまざまな角度から参照・分析することができます。

  • IT資産管理ツール『SKYSEA Client View』

    操作ログを取得し、資産管理機能を備え情報漏えい対策とIT運用管理を支援します。標準機能としてUSBメモリーなどの「外部デバイス管理」機能を装備しています。

その他の導入システム

  • 発注システム『EOS』(カスタマイズ)

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  • 印刷して、上司への説明に。
  • 印刷して、稟議書に添付して。
  • 印刷して会議資料に。

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  • * 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞等は取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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