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エプソン 大判インクジェットプリンター「SC-T5250」

高品質と実用性備えたマルチパーパス大判プリンター

セイコーエプソンの大判プリンターSC-Tシリーズは、2012年の発売以来CAD用プリンターとしての利用、商店やアミューズメント施設で利用するノボリやポップ、教育機関での利用など幅広い用途で使われているマルチパーパスの製品だ。さらに今年の4月には従来のTシリーズの機能を拡充させた新製品を、ダブルロール機・大判複合機などのラインナップとともに発表した。Tシリーズがこのようにさまざまな用途で使われているのは、どんな技術によって実現するものなのか。
また、エプソンが提供する布地に印刷する捺染(なっせん)プリンターは、世界的デザイナー/プロデューサーの山本寛斎氏に評価され、ショーの衣装印刷に使われている。寛斎氏はエプソンのどんな技術を評価したのか。セイコーエプソン株式会社商業プリンター事業部商業プリンター商品部 部長の内田康彦氏に伺った。(公開日:2014年5月9日)

グラフィック、フォト用としてスタート

CADデータを印刷する大判プリンターは、「プロッター」と分類され販売されることが多い製品ですが、エプソンでは大判インクジェットプリンターとしていますね。

内田氏「大判プリンター事業をスタートしたのは1999年です。他社に比べ遅いスタートとなりますが、エプソンではコンシューマ向けインクジェットプリンターで培った写真印刷の実績がありました。そこで大判プリンターも、当初は写真スタジオ、デザイナーの皆さんをターゲットとしたフォトプリンターとしてスタートしたのです。
発売後は色々な分野で活用されるようになり、お店に貼るポスター、教育現場などでも使われるようになりました。また、大判プリンターの最多用途であるCADデータを印刷するための機能を充実させて欲しいというお客様の要望に応え、CADデータを印刷する機能を強化し、2012年に誕生したのが、Tシリーズというマルチパーパスの大判プリンターです。
現在、当社の商用プリンターには、ピエゾヘッドという技術を使いながら異なるインクを使用した、(1)写真や印刷校正にも使えるグラフィック用プリンター、(2)多用途でマルチパーパスの大判プリンターのTシリーズ、(3)屋外掲示用サイン・ポスター印刷用、(4)Tシャツやポリエステル生地などに印刷する捺染(なっせん)系印刷用の4種類があります。この中でもTシリーズはCADの印刷、POPやノボリの作成、教育現場で貼るものを印刷するための利用など、幅広い用途があることが特徴の一つです。」

Tシリーズには他にどんな特徴がありますか。

内田氏「グラフィックからスタートしたことで、大判グラフィックを印刷ならエプソンが一番!と評価されています。他社では染料インク、顔料インクを組み合わせて使用するものもありますが、当社の場合、顔料インクですべてを印刷します。顔料インクは水、光に強いという特性があり、短期間であれば、雨に打たれるような場所に飾ってもにじみません。屋外に展示することができるという点が強みの一つになります。」

セイコーエプソン株式会社
商業プリンター事業部
商業プリンター商品部 部長
内田 康彦氏

SC-T5250

EPSON 「SC-T5250」 拡大画像

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CAD用プリンターとしても高品質印刷実現

CADの印刷にも利用できるということですが。

内田氏「CAD図面印刷の場合、黒をしっかり印刷する、黒のしまりが重要です。写真印刷の場合、図面で求められるようなしっかりとした黒は必要ありません。CADならではの黒の線画をくっきりと印刷するために、Tシリーズ専用の『マットブラックインク』を新たに開発しました。これは、主に図面の線画印刷で黒をくっきりと印刷するために、あえて黒インクを紙に染みこませすぎない、浸透性をうまく調整したインクです。この新インクと従来からの線画モードにさらに改善を加えることで、細線や斜め線、曲線を含む線画品質、黒濃度にじみ、文字つぶれなどを従来製品に比較して大幅に改良しています。また、すべての色に顔料インクを採用していますので、耐水性が高く、建設現場など、屋外に持ち込んだ場合に、雨にぬれるといったトラブルにあってもにじみに強いという特性があります。
HP-GL2に対応していますので、即戦力となるCAD用プロッターとしてお使いいただけます。

また、CADで印刷するのは線画だけではありません。パース、建築物といったものを印刷し、ポスター的に活用することも多い。そうした印刷の場合には、当社ならではの写真印刷のクオリティの強みを発揮します。」

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コンパクトで経済性にも配慮

コンパクトボディであることも、Tシリーズの特徴だそうですが。

内田氏「日本の事務所は決して広くないスペースで、大判プリンターを利用しているところが多いです。そこでTシリーズでは省スペース化を進めました。
省スペース実現のポイントの一つは、スピンドルレスとしたことです。ロール状の大判用紙を収納するために通常は芯となり、印刷の際に紙を支えるスピンドルがあるのが、大判プリンターでは当たり前です。それをあえてスピンドルレスとし、ロールペーパーホルダーでロール紙を支える構造としました。しかもロールペーパーホルダーを片側だけで支える構造とすることで、筐体の幅を小さくすることに成功したのです。
ロールペーパーホルダーには紙の暴れを抑えるという役割があります。ペーパーホルダーなしで紙の暴れを抑えるためには、製品設計、筐体作りで工夫がいる部分でしたが、さまざまな工夫でスピンドルレス、片側だけロールペーパーアダプターで、ロール紙の暴れを抑える構造となりました。
これは省スペースではないですが、インクを4色に抑え、インクカートリッジの容量が700ミリリットルの大容量にも対応していることは、TCOを下げ、総合的な使い勝手をよくしていると思います。大容量インクカートリッジを利用すれば、大量印刷をする場合でも頻繁にインク交換の必要がありません。大量印刷を行うお客様にとっては使いやすい製品になっていると思います。

また、今回このTシリーズをさらに性能向上させ、ラインナップを大幅に拡大しました。
ラインナップは従来A1プラス機、A0プラス機、B0プラス機の計3機種でしたが、今回はA0プラス機、B0プラス機に新たにダブルロールモデルを追加し、基本モデルを全5機種に拡大。さらにハードPSモデル大判複合機モデルを用意することで、お客様のさまざまな用途やご希望に対し、大変フレキシブルに対応できるようになったと思います。また、ラインナップ拡大だけでなく、排紙スタッカーのさらなる改良や最新のネットワークセキュリティへの対応など、実質面での改良も随所に計られています。
この、ラインナップを一新した新Tシリーズを是非お試しいただければと思います。」

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山本寛斎氏のショーで「世界で類を見ない美を作る」に協力した捺染(なっせん)印刷技術

エプソンのプリンターは、デザイナー/プロデューサーの山本寛斎さんのファッションショーの衣装印刷にも使われていると聞きました。

内田氏「2013年11月、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で開催された『Fashion in Motion:Kansai Yamamoto』というファッションショーをサポートさせていただきました。当社のプリンターの中に、捺染印刷用の産業用プリンターがあるとお話ししましたが、山本寛斎さんに使っていただいたのは、最新機種『SurePress FP-30160』、そしてイタリアのロブステリ社という捺染印刷では定評ある企業と、当社のインクジェット技術によって共同開発した『モナリザ』という製品です。
当社の捺染プリンターは、SureColor 同様、独自のマイクロピエゾ技術を搭載しており、高画質、小ロット短納期、環境負荷の少ない印刷など捺染における市場ニーズを満たしています。その特長を活かし山本寛斎さんがファッションショー用にデザインされた衣装用布地の印刷を担当させていただきました。」

山本寛斎さんは捺染印刷のどんな点を評価したのですか。

内田氏「デジタルが持つ色の豊かさです。デジタルでは1670万色の再現が可能で、捺染印刷ではこれを布の上で再現することができます。従来のデザインに比べ、はるかに多くの色の利用が可能になります。当社のプリント技術は、プロフェッショナルな写真印刷でも活用されてきましたが、布への印刷でも多彩な色を再現できるため、デザインの自由度が大幅に増すと、高く評価していただいたようです。
特に11月のショーは、“世界でも類を見ない美を作ること”という高い目標を設定されていました。当社の技術がそれを実現するお手伝いできたことを大変光栄だと思っています。」

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