トレンドマイクロ「XGen」AIを使った防御アプローチ

トレンドマイクロ、法人事業戦略を発表。パートナー協業を強化

トレンドマイクロは、2017年3月に2017年の法人事業戦略を発表。AI技術を用いて既知・未知の脅威を発見する防御アプローチ「XGen(エックスジェン)」に基づいたソリューションを提供していく。

[2017年 6月15日公開]

パートナーとの協業を推進し、トータルなセキュリティ環境を提供

トレンドマイクロは2017年3月に今年の法人事業戦略を発表した。AI技術を用いて、既知や未知の脅威を発見する防御アプローチ「XGen(エックスジェン)」に基づいて、「Hybrid Cloud Security=クラウド&仮想化セキュリティ」「Network Defense=複雑化するネットワークの防御」「User Protection=多様な環境におけるユーザーの保護」という三つのレイヤー向けソリューションを提供していく。特に日本市場においては、パートナー企業と連携しマネージドセキュリティサービスを含め、企業にとって最適なセキュリティソリューションを提供する。

セキュリティにおける三つの重要分野

会見の冒頭で代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏は、本年3月にドイツで開催された世界最大規模のIT関連見本市展示会「CeBIT(セビット)2017」に参加した際に、基調講演を行った安倍晋三首相とドイツのメルケル首相と遭遇した写真を紹介。「二人の首相がCeBITで行った講演では、サイバーセキュリティの重要性について言及している。今やITは、エンジニアやオタクだけが興味を示すものではなく、『健全なIT=国家の強さを示す』ものになっている」と、サイバーセキュリティが社会においてより重要な位置付けとなりつつあることを強調した。

そして、セキュリティシステムについては、「セキュリティマネジメント」「スレットディフェンス」「ポリシーエンフォースメント」の三つの分野が重要であると指摘し、「トレンドマイクロは、スレットディフェンスに特化してセキュリティビジネスを展開している。ユーザーは、セキュリティマネジメント、ポリシーエンフォースメントには違ったベンダーの製品を導入するなど、複数のベンダーの製品を利用している。ベンダー同士の垣根を越えた連携が必要になっている」(チェン氏)と訴えた。

「CeBIT」の会場で、安倍晋三首相とメルケル首相に遭遇

セキュリティシステムにおける三つの重要分野

さらにチェン氏は、「専任のセキュリティ担当者がいない中小企業では3分野を1人の担当者が全て見ている。一方、大企業は別々の担当者がそれぞれの分野を担当しており、中堅企業では大企業ほど3分野が分かれていないが、中小企業に比べると分かれている部分もある」と、企業の実態に応じて求められるソリューションが異なることを説明した。

担当者が1人で3分野を見ている中小企業に対しては、エンドポイント、ネットワークゲートウェイのセキュリティをSaaS型で提供。さらに顧客のITインフラを包括的に運用・監視するパートナーと協業することで、トータルなセキュリティ環境を実現する。
「先日発表した、パートナー様との協業がまさにこれにあたる。当社はセキュリティ製品を提供し、パートナー様がクラウドと連携したマネージメントサービスを提供することで、お客様のセキュリティをトータルに守ることができる」(チェン氏)

また、中堅企業向けには、エンドポイント、ネットワークゲートウェイ、クラウド向けセキュリティソリューションを、オンプレミス、クラウドのどちらでも提供するほか、顧客の環境に適したグローバル/国内のパートナーと協業する。

さらに、大企業向けには運用管理、クラウド/仮想化、IPS SIEMを標的型サイバー攻撃に対応したセキュリティソリューションとして提供。複数のセキュリティ製品を運用・監視するパートナーと協業していく。

企業規模や実態に応じてソリューションを提供

AI技術を用いた防御アプローチ「XGen」

ITトレンドの変化や脅威の技術的変化に対応するために打ち出しているのが、クロスジェネレーションを意味する「XGen」というAI技術を用いた防御アプローチだ。

「クロスジェネレーションとは、未来だけでなく、現在、そして過去も含めジェネレーションを超えて全てのレイヤーの脅威に最適な防御策を提供することを意味している」(チェン氏)

例えば、昨今の標的型攻撃メールなどの脅威を見極めることが難しくなっていることについて、受信者が注意を払って見たり、専門家の視点で見るだけでなく、「機械学習の視点を取り入れることで、さらなる違いに気がつく」(チェン氏)と、その必要性をアピールした。

トレンドマイクロでは、従来の不正プログラム対策に加え、機械学習型検出、挙動検知、サンドボックスとの連携など複数の対策を組み合わせて利用することが、ハイブリッドクラウド環境といった、より複雑化したITインフラをセキュアに保つために不可欠な組み合わせだと説明した。

さらに今後は、IoT、5Gといった新しい潮流などにも積極的に対応していくという。特にIoTについては、家庭向け機器でランサムウェアが発見されていることを受け、「これが企業向けにも起こる可能性が高い」と対策を強化していく。

専門家のルールと機械学習で異常を検知する

複数の対策を組み合わせて利用することが重要

クラウド&仮想化、ネットワーク、ユーザーの各領域でパートナーとの連携を強化

日本での展開については、Hybrid Cloud Security、Network Defense、User Protectionの三つのレイヤーごとに説明された。

Hybrid Cloud Securityでは、クラウド&仮想化セキュリティに向けてパートナーとの連携強化を図る。「最近ではクラウドに特化したインテグレーターが登場している。こうしたパートナーとの連携によるマネージドセキュリティサービスも提供していく」(トレンドマイクロ 取締役副社長 大三川彰彦氏)ことも新たな取り組みとして実施する。

Hybrid Cloud Security 領域でのパートナー連携

また、Network Defenseでは、複雑化するネットワーク防御を実現するために、他社製品との連携を強化。さらに、User Protectionでも、多様な環境におけるユーザー保護を実現するためにパートナーとの連携を強化する。大塚商会をはじめとした、中小企業のITインフラを包括的に運用・監視するパートナーと協業することで、エンドポイント、ネットワークのセキュリティをSaaS型で提供していく。

既存製品についても、XGenに基づいたAI技術、サンドボックス連携などの機能強化を実施する計画だ。

Network Defense 領域での連携・協業

User Protection 領域では大塚商会とも協業

XGenに基づいた機能拡張の予定

IoT時代に向けた三つの分野での取り組み

IoTへの取り組みとしては、Connected Home向けセキュリティソリューションとして、IoT事業者にセキュリティコンポーネントを提供。

「この製品については、従来から行っている三つのビジネスモデル、当社のオンラインショップからの直接販売、ネットワーク機器ベンダーとの協業によるルーターなどに組み込んでの提供、通信事業者との協業によるサービスとしての提供という、三つのビジネスモデルをさらに強化していく」(大三川氏)

また、Connected Car向けについては、自動車メーカー、車載機器メーカー向けにSDKを提供する計画だが、「現段階で話を始めたところ。長期的な視点でビジネスを進める」(大三川氏)予定だという。

さらに、工場や産業機器向けのSmart Factoryセキュリティソリューションは、「昨年あたりから、医療、工場など特定業種からの相談が増えている」(大三川氏)という実情を踏まえて提供する。工作機械メーカー、産業用ロボットメーカーにトレンドマイクロ製セキュリティ製品を提供し、制御系システムインテグレーターを介して、セキュリティ製品のライセンス販売も行っていく計画だ。

IoT時代に向けた新たな取り組み

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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