BaaS

読み方 : ばーす

英語正式表記 : Backend as a Service

BaaSとは

スマートフォンやタブレットを活用したモバイルシステムを構築するために必要なバックエンドの機能を提供するクラウドサービス。システムを迅速に構築するためのサービスとして注目を浴びる。

「ITを所有するものから利用するものへ」というコンセプトで普及が進むクラウドサービス。その種類はこれまで3つに大別できた。

(1)サーバーやネットワークといった「ITインフラ」を提供するIaaS(Infrastructure as a Service)、(2)それにシステムのソフトを開発・実行する「プラットフォーム」を加えたPaaS(Platform as a Service)、(3)PaaSを使ってメールやCRM(顧客情報管理)といった完成品の「ソフト」を提供するSaaS(Software as a Service)である。

ここに、急速に普及するスマートフォンやタブレットを活用したモバイルシステムに特化した新しいクラウドサービスが加わり、ここ1年で注目を集めている。BaaS(Backend as a Service)だ。

機能:認証やデータ管理など様々

モバイルシステムは一般に、モバイル端末で動くクライアントソフトと、そのソフトとデータをやり取りするサーバーソフトからなる。BaaSでは、モバイルシステムのサーバー側、つまりモバイル端末を利用するユーザーからは見えないバックエンドで用意しておかなければならないソフトウエアをサービスとして提供する。前出の3つのクラウドサービスと比べてみると、SaaSに近いPaaSと言える。

BaaSがサービスとして提供する機能は、ユーザー管理・認証や、データ・コンテンツの管理、クライアントソフトへの情報通知だ。このほか、GPS(全地球測位システム)やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)との連携機能などもある。

これらの機能はいずれも、モバイル端末にダウンロードしたソフトウエアから呼び出して利用することができる。モバイルシステムを導入する企業は、BaaSを利用することで、ソフトウエアを開発する手間を省くことができ、開発期間を大幅に短縮できる。Webシステムの画面の開発経験があるIT技術者であれば、簡単なものなら数分で開発できるとされる。

効果:技術者不足でも導入容易

BaaSが登場した背景には、ここにきてニーズが高まるモバイルシステムの開発技術者不足がある。

クライアントとサーバーでは異なるソフト開発スキルが求められるが、「現場では、クライアントソフト開発のスキルを持つ技術者は多くいても、サーバーソフト開発のスキル保持者を確保するのは難しい」と、クラウド事業者であるパイプドビッツの林哲也執行役員は指摘する。

BaaSは2012年ごろから、米国のITベンチャーがサービスを続々と開始。2012年夏、米マイクロソフトが同社のクラウド「Windows Azure」上で試行サービスを開始。日本でも、モバイルシステムの開発を得意とするピーシーフェーズ(東京・渋谷)が2012年11月に、2013年3月にパイプドビッツが開始した。

ではどのような用途がBaaSでは向くのか。BaaSの動向に詳しいエクサ(川崎市)の安藤幸央コンサルティング推進部担当課長は「米国では、小さい会社がモバイルの新サービスでBaaSを採用しているケースが多い」と説明する。まずは、期間限定や規模の大きくないモバイルサービスでBaaSを使ってみるのが賢明といえそうだ。

出典:ITpro「今日のキーワード」(C)日経BP社

[2014年 3月31日 公開]

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