フリーミアム

読み方 : ふりーみあむ

英語正式表記 : Freemium

フリーミアムとは

フリーミアム(Freemium)とは、無料を意味する「フリー」(free)と割り増し料金を表す「プレミアム」(premium)を掛け合わせた造語で、主にネットを活用するビジネスモデルの一つである。

このビジネスモデルではまず、多くのユーザーにサービスを無料で提供し、クチコミやネットワークでの推薦、Web検索のマーケティングなどを通じて多数の顧客を獲得する。その後、獲得した顧客に対して、付加価値を加えたり内容を拡張したりしたサービス(プレミアムサービス)を有料で提供する。このように、無料サービスで獲得した多数の顧客の一部を、有料サービスによる収益基盤とする。

フリーミアムというキーワードは、2009年にITライフスタイル誌「WIRED」の編集長であるクリス・アンダーソン氏が著書「FREE」(日本語訳はNHK出版刊)で紹介して有名になった。このキーワードが最初に登場したのは2006年のこと。ベンチャーキャピタリストのフレッド・ウィルソン氏がブログでこのビジネスモデルを説明し、「何と呼ぶべきだろう?」と呼称を募集した。アラクラという企業に勤めるジャリド・ルーキン氏が投稿した言葉が「フリーミアム」だった。

ウィルソン氏は、ブログでフリーミアムと呼べるいくつかのネットサービスを挙げている。最初に挙げているのは、IP電話サービスの「Skype」だ。Skypeはサービス用ソフトをインストールしたユーザー同士の通話は無料となる。一方、ソフトをインストールしていない一般の電話機(加入電話や携帯電話)にも電話をかけられるが、これは有料つまりプレミアムサービスということになる。

「Box.net」をはじめとするオンラインストレージサービスも、フリーミアムの典型例の一つだ。ディスク容量が少なめの無料アカウントと、ディスク容量が多く付加機能もある有料アカウントを提供するサービスがよく見られる。

「無料でも使えるのになぜお金を払うのか?」と疑問に感じた人がいるかもしれない。ただ、多くのフリーミアムのサービスが今なお続いていることを踏まえると、無料ユーザーのなかに、「有料でもいいから用途を拡大したい」「もっと使いたい」というニーズが生まれていることが読み取れる。

フリーミアムはネットサービス、なかでもWebのサービスでより効力を発揮すると、ウィルソン氏は指摘している。無料サービスを利用するユーザーは、自分の意思で有料サービスへ簡単に切り替えられるからだ。有料サービスへの切り替えに成功すると、サービスを提供する側にとって、迅速かつ効率的に顧客基盤を作ることができたことになる。

出典:ITpro「今日のキーワード」(C)日経BP社

[2011年 4月30日 公開]