フルーガル・エンジニアリング

読み方 : ふるーがる・えんじにありんぐ

英語正式表記 : Frugal Engineering

フルーガル・エンジニアリングとは

フルーガル・エンジニアリングは、日産自動車のカルロス・ゴーン代表取締役会長兼社長が“発明”した言葉として知られている。「低額の工学技術」を意味しており、言葉が生まれたきっかけは、印タタ・モーターズが開発した超低価格車「ナノ」にある。ナノは「自動車は巨額の資金をかけて開発するもの」という常識を覆した。低価格の部品と労働力を集め、それを大量に組み合わせて、市場に出す。そうした“新車種”にゴーン社長はイノベーションの可能性を見いだした。

実例は、インドで多く生まれている。米ジョンソン・アンド・ジョンソンは再使用できる低価格の医療用針とじ器を作った。スイスのロシェ・ダイアゴノスティクスは過疎地域向けに簡易式の心臓検査機器を配り、その結果をIT(情報技術)で医師に送るシステムを開発した。

10億人の人口を抱えるインドにとって、ライフラインである医療や交通機関の充実は大きな課題である。しかし資金には限界がある。そこで低価格で大量に普及させることを前提に製品開発に取り組まなくてはならない。そこからフルーガル・エンジニアリングの概念が定着した。インドの国立科学産業技術研究所は普及のためにアイデアコンテストを始めた。影響力は日本にも及ぶだろう。

出典:ITpro「今日のキーワード」(C)日経BP社

[2013年 9月26日 公開]