MROC

読み方 : えむろっく

英語正式表記 : Marketing Research Online Community

MROCとは

消費者行動を把握するための調査手法。インターネット上のオンラインコミュニティーにモニターを集めて実施する。短期間に調査結果を得られるため、ネットサービスの開発用途で活用され始めている。

消費者のニーズに合った商品やサービスを企画・開発・販売するには、まずは消費者のニーズを知る必要がある。そこで多くの企業はモニターを集めて対面式のインタビューを実施し、モニターと直接やり取りして消費者のニーズを探ろうとしている。このような目的で実施する新しい調査として、最近、MROC(Marketing Research Online Community)と呼ばれる手法が注目を集めている。

特徴:対面式より本音を引き出せる

MROCとは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のような会員制のオンラインコミュニティーにモニターを集め、商品やサービスの意見を集める調査手法である。

例えば、企業のマーケティング担当者が現在開発中の製品に実装したい機能を調べたいとき、「どういった機能があるとうれしいですか?」というテーマで、新たな掲示板をオンラインコミュニティー内に設置する。すると掲示板には、モニターの要望が書き込まれていく。最終的に書き込まれた全ての内容を集計・分析すれば、追加すべき機能を見極める材料になるわけである。

掲示板に書き込まれた内容は、オンラインコミュニティーに参加する全てのモニターが閲覧できる。そのため、あるモニターの書き込みに別のモニターが共感の書き込みをしたり、逆に異なる意見を書き込んだりして、掲示板上でモニター同士の会話が交わされることがある。

対面式のグループインタビューでも同じようなことが起こるが、MROCはお互いが顔を合わせていないことや、匿名で参加できることなどから、多様な本音の意見を引き出しやすいといわれている。

動向:リクルートが全社で活用

調査の企画から準備、実施までを大幅に短縮できることもMROCの大きな特徴だ。短期間に調査結果を得られるため、開発サイクルが短い商品やサービスの企画・開発に向いている。一例が、1~2週間ごとに新しい機能をリリースしていくアジャイル型の開発現場だ。

既にリクルートが「ゼクシィ」「タウンワーク」「エアレジ」といった自社のネットサービスの開発現場でMROCを活用している。「ココロバ」と呼ぶグループ各社が共通で利用できるオンラインコミュニティーの運用基盤を構築し、グループ全体でMROCを活用できる体制を整えている。

掲示板の書き込み内容から重要な情報を見つけ出す集計や分析などの作業にかかる手間は、従来の手法と変わりない。ただし、従来の調査手法では手書きの情報でしか収集できなかったが、MROCでは掲示板に書き込まれた情報なので、テキストデータとして収集できる。テキスト解析技術を組み合わせれば、集計や分析作業を自動化できる。

リクルートのココロバにもテキスト解析技術が組み込んであり、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを使って重要な書き込みを見つけられるようにしている。また、人工知能(AI)で自動分類する試みも始めている。

出典:ITpro「今日のキーワード」(C)日経BP社

[2017年 2月 1日 公開]

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