パス分析

読み方 : ぱすぶんせき

パス分析とは

Webサイトのログデータなどを用いて、顧客の行動を分析する手法。分析の対象はネットの顧客が中心だが、コールセンターの応対履歴などを組み合わせて多角的に分析する動きも活発化している。

「商品を購入する前にEC(電子商取引)サイトから“離脱”する顧客数を減らしたい」「Webサイトに掲載している広告の効果を測定したい」。ネット事業を展開する企業の担当者にとって、サイトの改善や広告の効果を高めることは、売り上げを伸ばすためには欠かせない。

手軽に分析できるように

そのために有効なのがパス分析だ。「購入せずにECサイトから離れた顧客はそれまでサイト上でどのような動きをしていたのか」や「ネット広告をクリックした顧客が自社サイトで購買したのか」といったことを、ECサイト用システムで管理している顧客の行動履歴を示すログデータを使って明らかにする手法のことである。パス分析は、顧客の一連の動きを分析することから、フロー分析や動線分析、経路分析などと言われることもある。

「顧客は、商品購入の際に行うべき手続きに時間がかかっている。このために途中で購入するのをやめている。手続き操作をしやすくしよう」。パス分析からこのような結果を導き出し、Webサイトの改善に役立てる。

パス分析は主に、Webサイトにアクセスする顧客の動きを調べるのに使われる。パス分析ができるサービスも充実しており、米グーグルのWeb向け解析サービス「Google Analytics」がその代表例である。サイバーエージェントなどネット事業者の多くが、パス分析サービスを手掛けている。

ネット以外の行動も対象に

最近、パス分析はネット上での顧客動向だけでなく、その適用範囲が広がっている。データ分析の活用動向に詳しい日本テラデータの一柳健太ビッグアナリティクス統括部統括部長は、「海外では、銀行や製造業など、ネット専業企業以外でのパス分析の活用が広がっている」と説明する。

米国のある大手銀行は、口座を解約した顧客を対象にパス分析を行い、解約の予兆となる行動パターンを検出した。

Webサイトでの顧客の行動履歴や、店舗窓口やコールセンターでの応対履歴、ATMの操作ログなどをデータ分析システムに集約。そのなかから、口座を解約した顧客のデータを抽出し、どのように行動したのかを、時間経過に沿って調べた。すると「口座解約の前に店舗窓口で自動引き落としの変更を行っている客が多い」といった、解約のパターンが分かった。

以降、その行動パターンを取る顧客には、サービスや特典を手厚くするなどして解約を踏みとどまらせる施策を実施。その結果、それまで20%だった解約率を15%に下げることができたという。

このほか、航空機関連サービスを提供する会社は、航空機のメンテナンスの実施状況のデータと、航空機に組み込まれた各種センサーが出すデータを組み合わせて、故障の発生パターンを検出。保守コストの大幅削減に生かしている。

出典:ITpro「今日のキーワード」(C)日経BP社

[2015年 1月16日 公開]

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