スマートロック

読み方 : すまーとろっく

スマートロックとは

扉の鍵をスマートフォンの専用アプリで施錠・解錠できるシステム。鍵の持ち歩きや管理の煩わしさを解消できる。鍵をインターネット経由で第三者に受け渡すことも可能だ。

自宅やオフィスの鍵をスマホなどにアプリとして入れ、電子的な鍵として利用するスマートロックが使われ始めている。スマートロックに代えると鍵の持ち歩きが不要になる。「鍵当番が朝一番に出社し、事務所の出入り口を開けておく」といった煩わしさもなくなる。最初に出社した社員が自分のスマホでアプリを起動し、画面に表示された解錠ボタンをタッチすれば、鍵がモーター音とともに回転してロックが解除されるのだ。

構造:モーターの回転で鍵を開閉

一般的なドアロックは、人が鍵を差し込んで回転させる。その回転と連動し、かんぬき部分(デットボルト)が突出したり引っ込んだりして、施錠・解錠する仕組みになっている。この「人が鍵を差し込んで回転させる」という動作を、スマートロックはモーターで自動化。さらにブルートゥースの通信機能を利用し、スマホのアプリから施錠と解錠の動作を操作できるようにもしている。

このように、スマートロックを実現するには扉側にあらかじめモーターを組み込み、ブルートゥースを実装しておく必要がある。スマートロック自体は2014年ごろから登場していたが、当初はドアのロックユニットを丸ごと交換するタイプの製品ばかりで、切り替えが大変だった。

2015年に入り、こうした不便さを解消する製品が登場。既設のドアロックユニットのままスマートロックを取り付けられるようにしたのだ。その1つが、ベンチャー企業のフォトシンス(東京・品川)が開発した「Akerun(アケルン)」。ドアの内側にある鍵を回すつまみ部分(サムターン)に、モーターとブルートゥースを実装したAkerun本体を覆い被せて取り付ける。

本体はドライヤーの熱を当てない限り、はがすことができない特殊な両面テープで固定。モーターやブルートゥースは単3電池4本で動き、約2年は交換せずに使える。

動向:不動産管理やホテルで導入

スマートロックには、他のスマートロックと識別するためのユニークなIDが割り当てられている。そのIDは、クラウド上のサーバーで一元管理されている。このスマートロックIDとは別に、サーバーでは施錠と解錠を実行するユーザーのIDも一元管理している。

スマートロックIDに対して権限を割り当てたユーザーIDだけが、該当のスマートロックを施錠・解錠できる。家族や友人、職場の同僚同士で同じスマートロックを使えるようにするには、個々のユーザーIDに自宅や職場のスマートロックIDをひも付けておけばよい。

鍵はインターネット経由でやり取りできる。この利便性を生かし、賃貸物件の空き部屋管理や外国人旅行客に空き家を貸し出すサービスなどで活用されている。ホテルの客室に取り付けて、チェックインなしに入退出できるようにする実験も既に始まっている。

出典:ITpro「今日のキーワード」(C)日経BP社

[2016年 7月28日 公開]