タレントマイニング

読み方 : たれんとまいにんぐ

タレントマイニングとは

ビッグデータ分析技術やAI(人工知能)を駆使し、自社に最適な人材を見つけるサービスのこと。ソーシャルメディアのプロフィールやつながり、投稿を分析し、優秀な人材かどうかを見極める。

日本銀行による大規模な金融緩和や円安を背景に、多くの業種で収益が上向いている。最近は積み上がった手元資金を使って、大型のM&A(合併・買収)や新事業開拓に振り向ける動きが加速している。多くの企業が外部から経験豊富な即戦力の人材を招き入れ、事業拡大の舵取り役を任せている。

そんななかで注目を集めているのが、タレントマイニングという新サービスだ。ビッグデータ分析技術やAIを駆使してSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に書き込まれた情報を分析し、優秀な人材を見つけ出すというものである。

効果:AIが優秀な人材像を学習

タレントマイニングの仕組みはこうだ。まず、社内にいる優秀な社員や、自社が望む能力やスキルを備えた人材をデータベースに登録する。その後、SNSのプロフィール情報や友達とのつながり、日々の投稿内容を分析し、そうした条件に合致しそうな人材を自動的に抽出する。候補となる人材の能力やスキルを点数化して算出する機能を備えたサービスもある。

タレントマイニングを導入する利点は大きく2つある。

1つは、従来の採用プロセスに比べて、低コストで手軽に優秀な人材を“発掘”しやすいことである。タレントマイニングの場合、成果報酬型や月額数万円程度の利用料を徴収するケースが一般的だ。今までのように人材紹介会社に依頼するケースと比べて、コストと時間をはるかに抑えやすくなる。また、従来の履歴書では測りきれなかった能力やスキルを定量化することもできる。

もう1つは、企業が採用や選考活動を繰り返すほど、優秀な人材を見つけ出せる精度が高まっていくことである。AIがその企業にとっての「優秀な人材像」を自動的に学習し、抽出精度を高め続けるからだ。企業は社内で活躍する社員や興味のある人をデータベースに登録して選考を繰り返すだけで、芋づる式に優秀な人材を探し出すことが可能なわけだ。もっとも、そうした人材がSNSなどに“足跡”を残していることが発見の条件になる。

動向:米国で先行、日本も2015年3月開始

タレントマイニングは米国でいち早く普及している。代表例はビジネス向けSNSを手掛けるリンクトインや、クラウドERP(統合基幹業務システム)のワークデイが買収したアイデンティファイド、モンスター・ワールドワイド傘下のタレントビンだ。

日本でも2015年3月に、ソーシャル採用サービスを手掛けるアトラエ(東京・港)がブレインパッドと組んで、タレントマイニングサービス「タレントベース」を始めた。タレントベースは約500万人のSNSデータを分析し、企業が求める人材データベースを自動生成することを売り物にしている。

出典:ITpro「今日のキーワード」(C)日経BP社

[2015年12月25日 公開]