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第38回 情けは人の為ならず
今回も「営業人材育成の仕組みづくりに関するチェックポイント」に関しての解説です。
今回は、残り3つ(13、14、15)です。
□13.自社内に継続性のある体系化された営業マン育成の仕組みが構築できたら、そのことで一番恩恵を受けるのは誰ですか?営業マンですか?それともその上司ですか?
【解説】
結論から言えば、一番恩恵を受けるのは、上司です。
たしかに、報われない努力を続けさせられても、営業マンもイヤになるでしょうし、逆に、努力したことが報われることになれば、仕事に対するやる気アップにもつながると思います。
仕事にやりがいを感じてもらえる瞬間がこういう点にもあるかもしれません。
しかし、こうした効果や恩恵以上に上司やマネジャーからすれば、部下育成という非常に重たいミッションが楽になることは非常にありがたいことです。
部下が望むように育ってくれれば、結果として数字的にも目標達成が容易になるという意味でも上司が最も恩恵を受けます。
□14.部下だけが勉強すれば良いとは考えていませんか?<新たな情報は川上から流す>という原則通り、自分自身が新たな情報を知らずに部下を育成できると思われますか?
【解説】
研修を発注するのは経営者や営業部長や研修担当者だったりしますが、発注した方が、「後はよろしく!」と現場に丸投げしてしまうケースが時々散見されます。
こういう会社や組織は、丸投げして上手く行かなかったらその任せた人間が悪かったということになり、誰も責任を取らないことが多いのです。
つまり、研修会社やコンサル会社を悪者にしようとするケースが多いということです。
ご発注頂ける時には比較的スムーズなのですが、その後、トラブルになるケースも少なくないようです。
私たちはこうした無責任な決裁者の場合、取り組み体制の変更をお願いします。
それでも、ご理解が得られなければ、問題になる前にこちらからお断りさせて頂くこともあります。
□15.社内の抵抗勢力を排除してでも、自社の営業マンを育成したい、何とかしてあげたいという情熱がありますか?
【解説】
社長をはじめとした経営層や営業部長クラスである上司が、昔ながらの考え方で、気合と根性でなんとかしろという発想だったり、研修やマニュアルなどに意味が無いと言われたりしてしまい、自分の部下のことを考えるとなんとかしてあげたいとは思うのだが、上司である彼らを説得する自信がないので「諦めます」という中間管理職の方がいらっしゃいます。
上の方の顔色を見て、部下が苦しい状況が打開できなかった場合、一番困るのは誰ですか?一番苦境に立たされるのは誰ですか?
そうです。結局、あなた自身なのです。
☆セミナーも開催しております。「直接話を聞きたい」という方、お待ちしております。
次回は6月16日(月)更新予定です。
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