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第83回 指導は人のためならず
交通事故発生による損失には、社内における士気の低下も含まれます。
士気を下げないように、交通事故防止に取り組むのは管理者の役割。
交通事故が発生してから、低下した士気を上げるのも管理者の役割。
役割に投じる労力は同じでも、役割を実践するタイミングによって、世間からの評価と社内での結果が大きく違います。
士気が低下した“マイナスの状態”からではなく。
交通事故ゼロの状態から、交通事故防止に取り組みましょう。
交通事故ゼロの状態から“プラスへの挑戦”を始めましょう。
「交通事故ゼロの状態でも、ドライバーに安全を発信していますか?」
「発信したことの実施状況を、ドライバーに確認していますか?」
「実践してくれたドライバーに、感謝の言葉を発信していますか?」
「実践できていないドライバーに、愛情を持って指導していますか?」
「ドライバーに発信したことを、管理者が自らも実践していますか?」
「管理者自ら率先して実践したことが個々の習慣になり、会社の風土になっていますか?」
自分が誰かに伝えれば伝えるほど自分を律して手本となるべく、必然的に「動くマニュアル」になれるものです。
ですから、指導とは人のためだけではなく。
指導を本気で継続すれば、いずれは巡り巡って「指導内容を自分も習慣にできて得をする」との恩恵が返ってくるものです。
「情けは人のためならず」と語り継がれているのと同様に「指導は人のためならず」
周囲でできていないことが有るならば、自分から周囲への発信の量が足りていないと考えるのが定石です。
自分ができていないことが有るならば、自分から周囲への発信の量が足りていないと考えましょう。
社内で教え合う姿は、社員が助け合う姿です。
たとえば「ドライバー研修の開始時刻に全員が間に合う」ために。
ドライバー同士で荷役作業等を助け合って、全員で研修を最初から受講することも研修の一環です。
その助け合いの延長線上に、車庫でバック時の相互誘導や、顧客情報の共有による狭路回避や構内での注意事項の把握など、交通事故防止につながる「助け合う風土」が構築できます。
困っている仲間のために手を貸すことで、いつか自分が困った時に手を貸してくれます。
仲間のために知恵や情報を提供することで、いつか自分が知らないことを教えてくれます。
まさにお互いを高め合える「教え合う風土」です。
ありがとうございました。
次回は10月14日(金)更新予定です。
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