アパレル業界の将来はどうなる? ファブレス経営がもたらす未来

近年、「ファブレス経営」という経営手法が注目を集めています。本記事ではファブレス経営の概要や、ファブレス経営で成功している企業の共通点、ファブレス経営の将来性、ファブレス経営に際して気を付けるべきポイントなどを解説していきます。コロナ禍によって世界の不確実性が増している今、ファブレス経営がどのような強みを持つのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。

ファブレス経営とは? 工場を持たない企業形態と真意

「ファブレス経営」とは、製造工場などの生産設備を自社で所有せず、製品の生産を外部の企業に委託する経営スタイルを意味します。生産に回しているリソースを設計開発に注力できるファブレス経営は、特に市場動向が流動的なIT業界や、アパレル業界などに適しています。

ファブレス経営は今や有名企業にも普及しており、新しい経営スタイルとして注目を集めています。ファブレス経営についてさらに詳しい概要を知りたい方は、下記URLをご覧ください。

アパレルにおけるファブレス経営とは? メリットとデメリットを解説

ファブレス経営を世界で成功させている企業の共通点

ファブレス経営は有名企業でも採用されていることもあり、大きな成功を収めた事例が多数存在します。以下では、ファブレス経営を成功させている企業の共通点について解説していきます。

優れた戦略と柔軟性

ファブレス経営により生産設備への投資が抑えられるため、その分の浮いた資金を活用して、自由な商品開発に取り組めます。優秀なファブレス企業では、こうした特性を生かして、時事に合わせた商品開発や生産コントロールを巧妙に行っています。ファブレス経営を世界で成功させている企業の共通点としては、どの企業もその経営手法を生かして、柔軟性に富む優れた経営戦略を実施していることが挙げられるでしょう。

徹底した物流コストの削減

ファブレス経営で成功している企業は、多くの海外サプライヤーと契約を結び、その国々に応じた物流コストの削減、ないしは最適化に常に取り組んでいます。それゆえ、委託企業の選別においても生産技術はもちろん、コスト面でも徹底検証を行います。そして、物流インフラの構築を前提として、出店計画を立てるのです。

最適なデザインの商品

成功しているファブレス企業は、生産に回していたリソースを設計開発に回し、最新の流行などを取り入れることで、商品について優れたデザイン性を実現しています。とはいえ、ひたすらに優れたデザイン性を追求するばかりではなく、そこではさまざまな観点を複合したバランス感覚が必要です。
ファブレス経営で成果をあげている企業では、パッケージ化され、海外に発送するまでを前提としたデザインを検討することで、企画に力を入れた優れたデザイン性と、ファブレス経営による物流費などのコスト削減を両立しているのです。

ファブレス経営に将来性がある理由

なぜ今、ファブレス経営が多くの企業に取り入れられているのでしょうか。以下では、ファブレス経営の魅力について、その将来性という観点から解説していきます。

今の時代に合った戦略

今は、技術の進歩や流行の移り変わりが非常に早い時代です。IT業界やアパレル業界においては、その傾向が特に顕著です。しかし、生産を外部委託するが故の柔軟な経営が可能なファブレス経営は、その都度の情勢や時代に即して、事業の拡大・縮小など普通なら難しい生産コントロールもしやすいという利点を持ちます。
自社で全ての開発・生産を賄わないことは、コスト削減だけでなくリスク・マネジメントとしての効果もあります。さらには、自社の優れている点だけを残し、ほかの部分を専門性の高い会社に委託することで、よりよい相乗効果を生むことも期待されます。

海外進出を前提とした経営

ファブレス経営は生産のコントロールがしやすいので、海外へ進出した場合もスムーズに事業を進めやすい経営方法です。物流を含めローコストを実現しやすく、国ごとの生産・販売規模の拡大や縮小など、柔軟な戦略が可能です。また、生産を外部企業に委託することで、自社の初期投資を抑えられるという大きなメリットもあります。

ファウンドリとの相性のよさ

ファブレス経営はファウンドリ企業、すなわち「設計は行わず受託製造のみを行うビジネスモデル」と非常に相性がよい経営方法です。ファブレス企業が設計をはじめとする開発を担当し、ファウンドリメーカーが製造ラインを担うという形で、両者の特性と強みを生かした共生関係を築けます。ファブレス企業が商品の生産規模の拡大・縮小といった柔軟な戦略をとるためには、多くの信頼できるファウンドリメーカーと協力関係を結ぶことが大切です。

ファブレス経営で将来失敗しないための注意点

このように多くの利点があるファブレス経営ですが、ファブレス経営だからこそ懸念すべきポイントもあります。以下では、ファブレス経営で失敗しないための注意点について解説します。

委託する企業を見極める

本質的にファブレス経営では、生産を担う外部企業との協力関係が不可欠です。そして、当然ながら製品の製造にあたっては、委託企業の質の高さが非常に大きな影響力を持ちます。複数の外部企業に製造を委託することも多いファブレス経営では、委託企業ごとに製品に違いが出ないよう、生産品質を保つためのシステム化が必要です。
また、製造を外部企業に委託するということは、それだけ情報漏えいのリスクも高まるということです。生産品質や情報リテラシーなどの諸要素を踏まえて、どこまでを委託・供与するのかシビアに見極める必要があります。
さらに、生産段階の作業は外部企業が行うため、ファブレス企業には生産過程の方法や経験値が蓄積されないという点も、留意しておく必要があります。

海外進出する際には綿密なリサーチを忘れない

国境を越えて多くのサプライヤーと協力関係を結び、海外進出も比較的容易なファブレス経営ですが、海外進出の際には市場調査をはじめ、その国に合わせたオペレーションが必要です。また、物量の拠点についての検討も重要になるほか、相手国の文化や宗教などに対するリスペクトも忘れてはなりません。これらのことから、ファブレス経営においては綿密なリサーチ力が成功のカギを握ります。

ベストクオリティを意識する

ファブレス経営で失敗しないためには、ただよいデザインを求めるだけでなく、物流の面などでも問題がないか多角的に考えたうえで、ベストクオリティを意識することが大切です。とりわけ海外進出する際は、その国の特性も踏まえて、その製品がユーザーの嗜好(しこう)に本当に合っているのか、使いやすさはどうかなどをリサーチし、検討することが欠かせません。

世の中の時事や流行を敏感に感じ取る

ファブレス経営の最大の強みは、時流に合わせた柔軟な対応力です。逆にいうと、世の中の時事や流行を敏感に感じ取る能力がなければ、ファブレス経営は期待するほどの効果を発揮しません。
特に今日においては、コロナ禍による世界規模での大きな変化が進行しています。そこでは大きな損失を出した企業もある一方、感染対策に即した営業方法や商品開発によって新たなビジネスチャンスをつかみ、利益を出している企業も存在します。

アパレル業界はコロナ禍のあおりを強く受けた業界の一つですが、このような不確実性の高まる状況下でこそ、ファブレス経営の強みがより発揮されます。これまでの慣例に縛られず、徹底的な情報収集と分析に基づき、変動する情勢に対していち早くソリューションを出していくことが、将来的な成功につながるでしょう。

ファブレス経営の将来性を理解して成功を目指す

本記事では、ファブレス経営の特徴や強みなどについて俯瞰(ふかん)的に解説しました。いまだコロナ禍の収束のめどが立たず、世界の不確実性が増している中、アパレル業界の未来も不透明なものになっています。しかし、そんな不確実で変動の激しい状況下ですからこそ、柔軟な経営戦略を可能とするファブレス経営が重要性を増しています。将来的な成功を収めるために、ぜひファブレス経営に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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