RFIDはまだ高い? どのくらいの価格で導入ができるのか

RFIDタグは、電波が届く範囲であれば、同時に複数の電子情報を読み書きでき、業務を効率化してくれるツールとして注目されています。人口減少が見込まれ、人手確保が困難である日本において、その期待は大きいでしょう。
従来のRFIDタグは、金属との相性が悪く読み取りできなかったり、金属に対応しようとすると製作コストが高くなったりと、導入にいささか難がありました。しかし近年では、技術の発達により開発コストが低下しており、再び注目を集めています。
そこで本記事では、RFIDタグの詳しい仕組みや価格の動向、導入時のポイントなどについて解説します。

RFIDの仕組み

バーコードはタグを一つずつスキャンするのに対し、RFIDでは照射範囲内であれば一度に複数のタグをスキャンできます。タグを一つずつ探して読み取る必要がなくなるため、読み取りにかかる手間や時間を大きく省くことが可能です。

RFID のメリット

まず、非接触で読み取れることから、箱の中にあるタグでも箱を開けずに読み取りができ、作業効率の向上が期待できます。さらに、読み取り面の表面が汚れていてもスキャンできるため、同じタグを長く使い続けることが可能になり、トータルでのコストも抑えることができます。

また、距離が離れていても電波を通じてタグの読み取りが可能なため、高いところにある商品のデータについても、脚立などを使用しなくても取得できます。これにより、作業者の安全確保にもつながります。

RFID の種類

RFIDには「パッシブタグ型」「アクティブタグ型」「セミアクティブタグ型」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

パッシブタグ型は電池不要で、受信した電波を電力として作動するタイプです。アクティブタグ型は電池を内蔵し、自ら電波を発信します。セミアクティブタグ型は、パッシブタグ型とアクティブタグ型が組み合わさったハイブリッドタイプです。パッシブタグ型よりも通信で読み取れる距離が長くなり、アクティブタグ型よりも電池が長持ちする特徴があります。

 パッシブタグ型アクティブタグ型セミアクティブタグ型
特徴

電池不要

受診した電波を電力に変換して作動

電池内蔵

自ら電波を発信

パッシブとアクティブのハイブリッドタイプ

パッシブタグ型よりも長い距離を通信で読み取り可能

アクティブタグ型よりも電池が長持ち

また、タグの形状自体にも種類があり、カード型・コイン型・シール型に分かれます。ちなみに、RFIDタグは「ICタグ」と呼ばれることもあります。

高額なイメージがあるRFID

RFIDに対して、高額であるという印象を持っている人も多いことでしょう。なぜRFIDは高額というイメージが浸透してしまったのかについて説明します。

まず、RFIDは現在の形に至るまで、技術の進展などにより変化しています。「高額」というイメージの背景には、その過程で生まれた、金属への対応に関する印象が影響していると思われます。
従来のRFIDタグは金属に貼り付けると機能が低下し、読み取りができませんでした。その後の改良で金属に対応できるRFIDタグが登場しますが、これが当時は高価であったため、「RFIDタグは高い」というイメージがついてしまったのです。

またRFIDシステムは、当然ながらタグだけ導入しても使うことはできません。タグを読み取る機器や、それらの情報を処理するシステム、アプリケーションも必要です。中でも、読み取り機器は高価であるため、全体として高いイメージにつながっています。

さらに、端末の電源に関する費用も、コストを押し上げる要因となっています。電池の交換などのメンテナンスが発生し、端末の数が多くなるほどコストがかさみます。

RFIDが高いのは実は昔の話? 今の相場価格

「RFIDは高い」という印象があることは事実ですが、実際のところ、RFIDに関する費用は徐々に下がってきています。今後の相場価格も含め、詳しく解説していきます。

RFIDタグの価格が年々低下してきている

先述した電源の問題や金属の読み取りに関しては、技術の発達により対応可能になっています。実際、かつてはタグ1枚あたり100円~200円程度が相場だったのが、今では金属対応のタグで100円程度、通常のタグでは10円を切る水準にまで推移しています。
さらに、この価格の低下が継続的である点も注目すべき部分です。実際に、RFIDタグの価格は毎年一定の比率で下がっているといわれています。この背景には、高性能かつ安価な金属タグに関する研究が進んでいることもあります。

タグの低価格化により再び注目を集めるRFID

このような価格に関する流れもあってか、従来は高額であったため導入を見送っていた現場でも、RFIDに再び注目する動きが見えてきました。開発にかかるコストの削減も見通しがたっており、今後ますますRFIDの導入を検討する企業は増えていくでしょう。価格の低下が見込めるのであれば、企業としては「どのタイミングでRFID導入に踏み切るか」が一つの論点になります。

経済産業省は「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を発表しており、2025年までにセブンイレブンなどのコンビニエンスストア全商品に対して、RFIDタグを取り付けることを目標としています。これほど大規模にRFIDタグを増やしていくということは、それだけ求めやすい価格になってきているということです。

RFIDを導入するときのチェックポイント

最後に、RFIDを導入する際のチェックポイントについて解説します。

イニシャルコストとランニングコストを試算する

まずは、RFIDを導入するために必要なトータルコストを見積ります。トータルというのは具体的に、「RFIDタグ」「RFIDリーダー」「アプリケーション」の三つです。

RFIDタグは商品を認識するためのもの、RFIDリーダーはそのタグから商品データを読み込むためのもの、アプリケーションは読み取った商品情報を処理するために必要なものです。現在ではさまざまな製品がありますが、製品ごとに特徴や価格帯が異なるので、可能な予算や必要なボリューム、機能などから自社に最適なものを選ぶようにしましょう。

価格の目安としては、RFIDタグは金属対応の安いもので100円を切るものもあれば、4,000円~10,000円程度するものもあります。情報の書き換えが可能なタグだと、その分費用は高くなりますが、運用が楽になるなどのメリットもあります。実際の運用イメージも含めて検討しましょう。
RFIDリーダーは安いもので3,000円~5,000円程度、高いもので10,000円以上します。アプリケーションに関しては、月額払いや一括購入であることが多く、支払い方法によって初期費用やランニングコストが異なります。

いずれにせよ、この三つに対するイニシャルコストとランニングコストを切り分けて、それぞれどれくらいかかりそうか予想することが大切です。たとえイニシャルコストを抑えたとしても、その分現場での運用に負荷がかかり、ランニングコストがかさむこともあるので注意しましょう。

人件費を試算する

また、費用を考える際に忘れてはならないのが「人件費」です。RFIDタグを導入しキャッチアップするまでの時間や、タグの読み取り・情報処理などを行うにあたっては、いくらかの人的リソースを割かなければなりません。

高機能なタグや読み取り機を導入していれば、その分人件費は浮きますが、イニシャルコストが高くなるなどトレードオフも発生します。人件費がどのくらいかかるかも試算し、総合的な観点から検討しましょう。

まとめ:コストを考慮して効果的なRFIDの導入を

従来はRFIDに対して高額なイメージを持つ人が多かったものの、RFIDタグの低価格化が進んでいる今では、現場に導入する動きも増えています。しかし、低価格になってきているとはいえ、相応の導入費用・ランニングコストがかかるのも事実です。導入を検討する際は、現場の状況を踏まえ、どのような機能が必要かなどを事前にシミュレーションすることが大切です。
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タグだけでなく、読み取り機器など周辺機器にかかる費用や導入後の人件費、ランニングコストなども考慮した全体的な判断が求められます。

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