LABORATORY
ひらめき研究室

自社環境に適したファイルサーバー・オンラインストレージ選びのポイント

これからの働き方と業務環境に合わせたファイルサーバーを見つけよう
現在のファイルサーバー運用で、
こんなお悩みはありませんか?
Windows Server 2016のサポート終了や機器の老朽化、事業継続計画(BCP)の検討などが重なり、今のオンプレミス環境からクラウドへの移行を考え始めた方も多いでしょう。しかし、セキュリティやコスト、運用の変化に不安を感じ、なかなか踏み切れないという声も……あらためてクラウドに対する理解を深め、手遅れになる前に自社に合ったファイルサーバーの導入を検討してみませんか。

サーバーに関する課題が多く、運用面が限界に達している

更新のたびに
サーバーの維持費がかさむ
テレワークを推進したいがセキュリティに不安がある

クラウドが気になるが、選び方が分からない
同じファイルサーバーでも使い勝手がこんなに違う!
ファイルサーバーの選択肢は、大きく「オンプレミス環境」と「クラウド活用」に分類されます。
クラウド活用の場合は、さらに利用形態として「IaaS(Infrastructure as a Service)を活用したファイルサーバー型」と「SaaS(Software as a Service)の活用」に整理することができます。
なお、SaaSはあくまで「クラウド上でソフトウェアを提供する形態」を指し、オンラインストレージはその中の一機能・サービス領域の一つです。
オンプレミス環境
オンプレミスは、自社ネットワーク内に物理サーバーを設置し、ファイルサーバーとして運用する方式です。
アクセス権限やセキュリティポリシーを細かくコントロールできるため、厳格な管理や既存システムとの密接な連携が求められる場合に適しています。
一方で、容量拡張にはハードウェアの増設が必要であり、障害対応、バックアップ、OSやソフトウェアの更新などの運用も自社で担う必要があります。そのため、運用負荷やコストが増加しやすい点が課題です。
IaaSを活用したファイルサーバー(クラウド上のサーバー利用)
IaaSは、仮想サーバーやストレージなどのインフラをクラウド上で提供するサービス形態です。
このIaaS上にOSやファイル共有機能を構築することで、従来のファイルサーバーをクラウド上で再現できます。
オンプレミスと同様の構成を維持しやすく、既存環境からの移行ハードルが比較的低い点が特長です。また、物理サーバーの調達や保守からは解放されるメリットもあります。
一方で、OSやミドルウェアの設定・パッチ適用・バックアップ運用などは利用者側の責任となるため、一定の運用負荷は残ります。
SaaSの活用(オンラインストレージ)
SaaS(Software as a Service)は、クラウド上でソフトウェアを提供し、利用者がインターネット経由で利用するモデルです。
メール、グループウェアなどさまざまな業務アプリケーションがSaaSとして提供されており、オンラインストレージ(ファイル保存・共有サービス)もその一形態に位置づけられます。
サーバー構築や運用が不要で、アカウントを用意するだけで即時利用できる点が大きな特長です。また、社内外からのアクセス、共同編集、バージョン管理などの機能が標準で提供されます。
一方で、オンプレミスやIaaSと比べると、システム構成や動作のカスタマイズ性は限定的であり、自社の運用ルールにどこまで適合できるかを事前に確認しておくことが重要です。
<各ファイルサーバーの機能>
| オンプレミス | クラウド | ||
|---|---|---|---|
| クラウドファイルサーバー (IaaSを活用したファイルサーバー) | オンラインストレージ (SaaSの活用) | ||
| 運用 | 自社で管理・保守 | 運用基盤はベンダー、設定は自社 | 原則ベンダー任せ |
| 共有 | 社内LAN前提 | 社内ネットワークでの利用が主流 | 社内外に対応 |
| 拡張性 | 機器の増設が必要 | 柔軟に対応 | プラン範囲内で変更可 |
オンラインストレージの個人版(無料)と
法人版の違いとは?
「オンラインストレージならもう使っている」という方もいるかもしれません。ただし、個人版の無料サービスと法人版の有料サービスでは、機能も安全性も異なります。
<個人版/法人版オンラインストレージの違い>
| 個人版(無料) | 法人版(有料) | |
|---|---|---|
| 主な用途 |
|
|
| セキュリティ | 基本的な暗号化対策 | アクセス制限・ログの記録などの高度な対策 |
| データ管理 | ユーザー自身が管理 | 管理者が全ユーザーの権限やログを管理 |
| 料金体系 | 容量ごと | ユーザー(ライセンス)数ごと |
個人版は、デバイス間の同期や知人との一時的なファイル共有など、あくまで私的利用を想定したサービスです。管理者による一元管理機能がないため、退職者のアカウントが放置されたり、操作ログが追跡できなかったりと、企業のガバナンス要件を満たすことが難しくなるかもしれません。また、容量ごとの課金が中心で、社員全員に展開するとコストの把握が難しくなるケースもあります。
法人版であれば、管理者がユーザーの追加・削除やアクセス権限を一元管理でき、操作ログの取得やデバイス制限といった高度なセキュリティ対策が標準で備わっています。万が一、社員が誤ってファイルを削除しても管理者が復元できるなど、企業として使うために必要な機能がそろっています。料金体系もユーザー(ライセンス)数ごとの課金が主流なため、全社へ展開してもコストを把握しやすい点もメリットといえるでしょう。
従業員が個人アカウントで業務ファイルを扱っている場合は、情報漏洩やガバナンスのリスクを抱えることにもなるため、早めに法人版への切り替えを検討しましょう。
失敗しない!慎重派のためのファイルサーバーの選び方
ファイルサーバーの選定には、「一度導入してしまえば簡単には戻せない」といったプレッシャーが付き物です。だからこそ、それぞれの得意・苦手分野を把握しておくことが大切です。
<各ファイルサーバーの特徴と活用例>
| オンプレミス | クラウドファイルサーバー(IaaS) | オンラインストレージ(SaaS) | |
|---|---|---|---|
| こんな企業におすすめ |
|
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|
| こんな企業には不向き |
|
|
|
| おすすめの使い方 (活用例) |
|
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|
導入するファイルサーバーを絞り込んだら、次は移行の進め方を検討します。次の3点を押さえておくことで、移行後のトラブルを減らせます。
運用体制の取捨選択をする
既存のフォルダー構成、アクセス権限の管理方法、社内の申請フローなど、「移行後も継続すること」と「新しい運用に切り替えること」をあらかじめ整理します。全てを移行先に再現しようとすると工数が膨らみやすいため、この段階で取捨選択を行うことが大切です。
移行するデータを整理する
移行時には、既存のデータの中から不要なデータや古い情報を見直して整理することが重要です。特に長年運用しているファイルサーバーでは、不要データが蓄積しているケースも少なくありません。データの整理は容量を抑えられるほか、古い情報の放置による情報漏洩リスクの低減にもつながります。
回線・セキュリティ・バックアップを前提に設計する
クラウドへの移行後は、インターネット回線の品質がそのまま業務の安定性に影響します。帯域の確保や回線障害への備えを含め、利用環境を整えておく必要があります。あわせて、アクセス権限の設計、多要素認証の導入、バックアップの取得方法と保持期間も移行前に確定させておきましょう。
一括移行ではなく段階移行を前提にする
全データを一度に移行しようとすると、業務に支障をきたしかねません。部署単位・プロジェクト単位で順番に移行していく段階移行の方が、問題の早期発見と軌道修正がしやすく、現場の負荷も分散できます。新・旧環境の「並行運用期間」を設けることで、移行後の混乱を抑えられるでしょう。
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オンラインストレージに移行したい
「まずはクラウドに一歩踏み出したい」と考えている場合は、オンラインストレージの導入がお勧めです。社内外を問わずブラウザーやアプリからアクセスできるため、テレワークや取引先との共有もスムーズです。ファイルサーバーの一部をオンラインストレージに移す段階移行から始め、徐々に範囲を広げていくと、現場への影響を抑えながら切り替えられるでしょう。

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