原価管理システムで複雑な手間をカットできる理由と導入メリット

原価の見直しを行う原価管理は、より効率的な経営を行うために欠かせない作業です。この原価管理とそれに伴う原価計算を、Excelで行っている会社は多いのではないでしょうか。表計算ソフトとして広く使われているExcelですが、煩雑で専門性の高い作業には向いていないという一面もあります。特に、原価計算はその目的によって算出方法もさまざまです。業務の効率を上げるなら、専用システムの導入がその近道になるかもしれません。

原価管理はなぜ必要?

そもそも原価とは、製品を生産するうえで支出されたコストのことであり、言い換えると売値から利益を差し引いた額のことです。また、製造業においては製造する素材に当たる「材料費」、実際に作業を行う人物に支払う「労務費」、外注加工先への支払いやサービス提供に必要な「経費」の三つに大きく分けることができます。

原価管理とは、こうしたそれぞれの原価が適切に支払われているかを見直すことで、利益をコントロールしていく手法のことです。その手法を具体的にいうと、目的の利率を確保するための標準的な原価を決めて計画を立て、設定した原価と実際にかかった原価を比較・分析することでより適正な標準原価の設定を目指す、ということです。日本が好景気だった頃にはあまり注目されていませんでしたが、バブル崩壊後にコスト削減の重要度が高まったことで原価管理に取り組む企業が増加しました。経営状況がシビアになったため、運営における無駄や非効率を徹底的に見直す必要性が生じたのです。

つまり、原価管理とは社内の効率性を上げるうえで欠かせない経営手法であるといえます。製造やサービスに関わる直接的な費用を見直すことで無駄なコストを省き、価格の再設定で利益の上昇を見込める可能性もあります。さらに、原価管理を行うことで損益に関する判断材料が増え、長期的な経営計画も立てやすくなります。このように「経営の無駄なコストを省いて適正な利益を守り、長期的な見通しを良くする」ためにも、原価管理は経営において欠かせない手法の一つといえるでしょう。

原価計算と原価管理の違い

原価管理と共によく目にする「原価計算」というワード。似たような言葉なのでつい混同しがちですが、この二つの意味合いは異なります。原価管理は原価を適正に管理する手法そのものを指す言葉で、原価計算とはこの原価管理を行うための具体的な計算技術のことです。

原価計算とは

原価計算とはその名のとおり「原価を計算すること」ですが、その計算方法は目的によって求め方が異なります。1962年に制定された原価計算基準により、その目的は五つに分けられます。

一つ目は「財務諸表作成目的」で、製造原価明細書などの財務諸表を作成するために必要な売上原価を計算することです。

二つ目は「販売価格計算目的」で、製品の価格を定めることです。製品の価格、すなわち売価は「原価+利益額」から算出しますが、この売価を設定するためには原価を把握しておく必要があります。

三つ目は「原価管理目的」で、定めた標準の原価と実際にかかった原価の差異を比較し、分析することでさらなる効率化を目指すものです。標準原価を定めておけば実際の原価との差異を分析し、無駄を見直すことができます。

四つ目は「予算管理目的」で、来月や来年度の予算算出のために必要な原価資料を算出することです。予算編成で利益・売り上げ目標を設定する際に、原価資料を提出することで、原価構成の面からコスト削減や予算投資の見通しを立てられるようになります。

五つ目は「経営基本計画作成目的」で、経営の計画を立てるために必要な原価資料を算出することです。「予算管理目的」は来期の予算という短期的な計算ですが、こちらは会社の長期的な経営に目を向けた計画の作成を目的としています。「新商品の開発や設備充実などにどれくらい投資すべきか」といった計算を行うための原価資料を提出します。

原価管理とは

前述したように、原価管理とは「まず標準となる原価を設定し、実際にかかった原価と標準原価の差異の原因を分析して経営方針を見直す」ことを指します。この一連の流れは大きく三つのパートに分けることができます。

まず、「原価企画」の段階で、企画側が標準となる原価を設定し設計を行います。次が「原価統制・維持」の段階で、製造現場側が実際に製造やサービスにかかる原価を算出し、企画段階で提示された標準原価になるべく近づけることを目指します。そして最後の「原価低減」は、これまでの原価の調整を基に標準となる原価の低減を目指す段階です。このように、原価管理とは「標準原価の設定→実際にかかる原価の設定→低減を目指した標準原価の差異設定」という原価のPDCAサイクルのことを表します。

原価管理の課題

原価管理を行うに当たって、Excelを利用している企業は少なくありません。経理をはじめとするあらゆる業務において、Excelは一般的に広く利用されています。Windowsのほとんどのパソコンに導入されており、基本的な使い方なら知っている人も多いという理由から、現状「管理ソフトといえばExcel」と広く認識されています。「すぐに取り入れられる」「基本的な操作方法なら広く周知されている」という面では確かに便利なソフトですが、実は多くの現場でExcel業務の問題点が指摘されているのです。

多くの情報がリアルタイムに行き交う現場では、起動時間の遅さやリアルタイムに入力ができないという点は、遅れやミスを生じさせる一因になります。また、作業内容にフィットした仕様にカスタマイズすることもできますが、マクロの編集を行うには専門的な知識が必要です。Excelファイルを現在の仕様に合わせたくても「マクロを組んだ前任者が辞めてしまったせいで誰も改善できない」という事態もあり得るでしょう。

Excelは単純な計算作業や個人での資料作成にはとても使いやすい便利なソフトです。しかし、だからといってどんな業務もExcelで済ませようとすると、現場に余計な手間や混乱を招く要因となってしまいます。専門的な業務を効率よく行うなら、専用のシステムの導入が推奨されます。

原価管理システムの導入のメリットと注意点

原価管理システムを導入するメリットとして第一に挙げられるのが、原価計算作業の効率化です。原価管理、特に原価計算は目的によって計算方法が異なる煩雑な作業です。Excelで逐一確認を挟みつつ作業を行うより、専用のシステムで効率的に作業を行うことで、時間の短縮やミスの低減にもつながります。

もう一つのメリットが、情報の把握のしやすさです。Excelファイルでは煩雑になりがちな原価計算ですが、専用システムを使えば欲しい情報をすぐに確認することができます。例えば、現場が入力作業の最中でも、企画側の部署はリアルタイムで原価計算の情報にアクセスできます。「原価再分析」や「損益分岐点」などの情報は経営においても非常に重要です。こうした部分の確認が容易になるため、経営戦略のための会議もスムーズに行えます。

さらなるメリットとして、ERPとの連携が可能です。社内を管理するERPシステムと原価管理システムを連携させると、原価情報を社内全体で共有することが可能になります。ERPと連携させると帳簿や伝票への反映なども自動で行われるため、現場でのミスをより減らすことができるでしょう。

ただ、原価管理システムを導入する際は自社に合ったものをよく検討したうえで選ぶ必要があります。原価の計算方法は会社によって違い、合わないものを選ぶと作業が増えたり煩雑になったりする恐れもあります。業務の効率アップのためにも、最初の選定作業はしっかりと行いましょう。

原価管理とは、原価を正確に計算して把握して利益の確保や経営方針の策定に役立てるために重要です。Excelは始めやすいという利点がありますが、自社に合う原価管理システムを導入すればさらなる業務効率化につながります。

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