実店舗やネットショップの顧客・購買・ポイント情報を一元管理。マーケティングオートメーション機能により、最適な顧客コミュニケーションを実現できます。
ポイントカードで顧客管理!? 売上を伸ばすポイント制度導入のコツ
企業が持続的に発展していくためには、いかにして競合他社にはない購買体験を創出するかが重要です。そのためには顧客の潜在的な需要を発掘・分析し、何を求めているのかを明確化しなくてはなりません。そこで重要な役割を担うのが「顧客管理」です。本記事では顧客管理の概要や重要性を解説すると共に、ポイントカードを使った顧客管理のメリットや方法などについて紹介します。
顧客管理とは?

顧客管理とは、顧客の氏名、年齢、性別、職業、家族構成、誕生日、メールアドレス、電話番号、趣味・趣向、購買履歴、自社サイトの閲覧履歴などの顧客情報を一元的に管理することを指します。近年では、このような顧客のデモグラフィックデータ(人口統計学的データ)やサイコグラフィックデータ(嗜好〈しこう〉性データ)を収集・蓄積し、事業戦略に役立てる一連の施策自体について「顧客管理」とも表現します。
現代は市場の成熟化と共に製品・サービスのコモディティ化が進んでおり、特に商品を仕入れて販売する小売業では、競合他社との差別化が困難になりつつあります。このような社会的背景の中で顧客に選ばれ続ける企業であるためには、「顧客は何を求めているのか?」という問いを起点とするマーケティング戦略の立案・策定が必要です。
そのためには顧客理解を深めるプロセスが不可欠であり、顧客情報を管理してプロダクト設計やマーケティング分析に活用する仕組みを構築しなくてはなりません。事業活動を通して収集された顧客情報を適切に活用できれば、顧客理解の深化に寄与し、顧客接点の強化や顧客満足度の総合的な向上が期待できます。
ポイントカードを使った顧客管理のメリット

顧客情報をマネジメントするうえで、有効な施策として挙げられるのがポイントカードの運用です。ポイントシステムは商品の購入や来店回数などに応じてポイントが付与されるため、来店意欲の醸成やリピート率の向上につながります。
また、ポイントシステムの運用と管理を通じて顧客情報を取得できるのも利点の一つです。具体的なメリットとしては以下の3点が挙げられます。
1. 顧客情報を収集できる
どのようなビジネスでも顧客リストは極めて重要な資産であり、顧客情報の収集・蓄積はマーケティング活動における最重要課題といっても過言ではありません。ポイントカードは作成時に顧客の氏名や生年月日、電話番号などのデモグラフィックデータを取得できるため、顧客リストの一部として運用できます。
また、ポイントカードの利用を通じて、購入履歴や購入頻度、平均購入金額などのデータを収集できれば、そのデータセットに基づいて顧客の購買行動の分析が可能です。それによって顧客自身も言語化できていない潜在的な需要を発掘できれば、今以上に顧客一人一人にパーソナライズされた購買体験を提供する一助となり、顧客満足度向上に貢献できます。
2. 顧客の囲い込みにつながる
マーケティングにおける重要課題の一つは既存顧客のロイヤルカスタマー化です。企業が中長期的に発展していくためには顧客のファン化が不可欠であり、特に小売業では、リピーターの獲得が収益性の拡大に直結します。従って、いかにして顧客を囲い込む仕組みを構築するかが重要な課題です。
ポイントの還元によってお得感を演出できれば、来店意欲を促して顧客接点を強化する一助となります。そして、顧客管理を通じて顧客にパーソナライズされたサービスやコミュニケーションが提供できれば、競合他社にはない付加価値を示せると共に、既存顧客のファン化を促進できる可能性が高まります。
3. 顧客分析が行える
パーソナライズされた購買体験を提供するためには、顧客の潜在的な需要を分析して言語化・数値化し、そのニーズに基づくサービスを設計しなくてはなりません。そこで重要となるのが、顧客の購買データを起点とする顧客分析です。
先述したようにポイントシステムは、ポイントカードの利用を通じて顧客の購買データを取得できます。例えば、「商品Aを購入する顧客は、商品Bを同時に購入する傾向にある」という規則性を発見できれば、リピート導線の最適化やクロスセルによる収益性の向上が期待できます。
ポイントシステムの導入に必要なもの
現代市場で顧客管理の最適化を図るためには、ポイントカードのデジタル管理が欠かせません。現在、販売データを統合管理でき、ポイントの発行・管理にも対応可能なPOSレジを導入している店舗なら、基本的なポイントシステムをスムーズに構築できます。また、顧客関係を一元管理するCRMやマーケティング活動を支援するMA(マーケティングオートメーション)などを導入している企業であれば、それらと連携可能なポイント管理システムを選択するとよいでしょう。
さらに実店舗とECを活用して事業を展開している場合、オンラインとオフラインの融合を意味する「OMOマーケティング」の推進が欠かせません。例えば、大塚商会の「ApaRevo」のような基幹業務システムを活用して実店舗とECでポイントを共有する仕組みを整備できれば、利便性の向上による顧客満足度の最大化と、顧客の囲い込みによるリピート率の増大が期待できます。
ポイントカードの顧客管理を成功させるコツ
ポイントシステムを導入しても、収集・蓄積された顧客情報をマーケティングやプロモーションに活用できなれば収益性の増大にはつながりません。ポイントカードを活用して顧客管理に最適化へとつなげるためには、以下に挙げる二つのポイントを意識することが大切です。
顧客にとって魅力的なポイント制度を考える
ポイントシステムを運用する本質的な目的は、顧客満足度の最大化と顧客管理の最適化です。その両方を実現するためには、ユーザーの利便性を高める仕組みを設計する必要があり、企業側の合理性を一方的に押し付けるだけでは顧客の信用を失いかねません。
従って、ポイントをためやすく、使いやすいシステムを構築すると共に、そのメリットを顧客に対して明確に打ち出す必要があります。ただし、利益を度外視してはポイント制度そのものが破綻するリスクが懸念されるため、収益性とのバランスを考慮したポイントシステムの設計が大切です。
ECと実店舗でポイントを共通化する
先述したように現代の小売市場では、OMOマーケティングの重要性が年々高まっており、複数のチャネルにおけるポイントの共有は極めて重要な施策です。実店舗とECでポイントが共通化されていない場合、顧客の利便性が悪く、販売機会の損失や顧客満足度の低下を招きかねません。
ユーザーの利便性と購買意欲を高めるためには、どのチャネルから購入してもポイントを共有できる仕組みが不可欠です。「ApaRevo」のような一元管理に対応した基幹業務システムとの連携を図るに加え、店舗やオンラインショップで別々に運用しているポイントサービスも一元管理できるのが理想です。
それを実現させる手だての一つに、大塚商会の提供するオリジナルアプリ作成システム「STORES ブランドアプリ」があります。ブランド独自の店舗アプリを作成できるサービスで、実店舗やネットショップの顧客・購買・ポイント情報の一元管理も実現させることができます。
販売管理システムとPOSレジ、ポイント管理システムの連携の参考となる事例として、株式会社KSプランニングをご紹介します。Tシャツをメインとした自社ブランド「Laundry」を展開する同社は、リアル店舗とオンラインショップどちらの売り上げも伸ばすため、オムニチャネル化などの環境整備を喫緊の課題としていました。
そこで大塚商会で提供している「ApaRevo」と、売り上げや在庫情報をリアルタイムに取り込んでいる「スマレジ」、およびスマートフォン用の会員証アプリを連携させたことで、現場スタッフの業務負担を軽くできたことに加え、地域限定クーポンや販促キャンペーンなど会員証アプリをフル活用した施策を打ち出します。するとアプリ登録者数は順調な伸びを見せ、顧客との継続的な関係を維持できるようになり、これまで店舗とオンラインショップでポイント付与におけるサービス内容が異なっていたところを同一とするにも成功しました。
まとめ
顧客管理とは、事業活動を通して収集・蓄積された顧客情報を一元的に管理するマネジメント手法です。ポイントカードは顧客の利便性を高めると共に、ユーザーの氏名や生年月日などの顧客情報を取得できます。顧客情報を効率的に収集するためにはポイントカードのデジタル管理が不可欠であり、そのためにはポイント管理システムやPOSシステムの活用が欠かせません。そして魅力的なポイント制度を設計し、実店舗とECでポイントを共有できる仕組みを整備できれば、顧客満足度の最大化と顧客管理の最適化を実現する一助となります。
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