ECシステムとは? サイト構築時におけるシステム選定のポイント

インターネットでの買い物が当たり前となっている昨今、商品やサービスを提供する事業者にとってECサイトは販路拡大の有効な手段です。この記事では、ECサイトの構築に欠かせない「ECシステム」の概要や主な機能、種類について解説します。さらにECシステムを選ぶ際のポイントや自社ECサイトの構築におすすめのシステムを紹介します。

ECサイトの構築に必要な「ECシステム」とは?

ECシステムとは、自社でECサイトを構築・運営する際に使用するシステムのことです。EC(Electronic Commerce:電子商取引)で商品やサービスを販売する方法は、大きく分けて二つあります。

一つは既存のECモールに出店する方法、もう一つは自社ECサイトを立ち上げる方法です。

ECモールに出店する場合、既存のプラットフォームを利用するため、自社で一からECサイトを構築する必要はありません。

一方、自社ECサイトを立ち上げる場合、これまでは外部の開発会社や制作会社に依頼して独自のシステムを構築する必要があります。しかし、近年はECシステムを活用することで、短い期間でコストを抑えながら、独自のECサイトを構築する方法もあります。

ECシステムを構成する、代表的な七つの機能

七つの機能で、ECシステムとしてサイトの構築に活用

ECサイトの構築において、効果的なECシステムを選定するためには、幾つかの重要な機能が欠かせません。具体的には、以下に挙げる七つの機能を備えていれば、ECシステムとしてサイトの構築に活用できます。

1. サイトの作成に関する機能

テンプレートデザインやコンテンツの追加・編集などは、ユーザーが見やすく使いやすいECサイトを構築するために必要不可欠な機能です。このような機能があることで初心者でも簡単にECサイトのデザイン構築や変更が行えます。

2. 決済に関する機能

顧客が安心して購入手続きを行えるようにする機能です。多様な支払方法への対応、安全な決済プロセス、自動決済処理などを可能にします。

3. 商品管理・在庫管理に関する機能

商品管理やカテゴリー分類などは、正確かつ効率的に商品情報を管理するのに必要な機能です。また、ユーザーがスムーズに商品を見たり、検索したりする際にも役立ちます。

4. 受注管理に関する機能

ECサイト運営において顧客の注文を効率的に処理し、円滑な取引を実現するために欠かせないのが受注管理に関する機能です。注文処理自動化、ステータス管理、キャンセル・返品管理などの機能が含まれます。

5. 顧客管理に関する機能

顧客管理は、顧客との関係を維持するのに重要な機能です。具体的には、顧客データベース、購入履歴管理、ポイント管理などの機能が含まれ、パーソナライズされたサービスを提供する際にも活用されます。

6. 集客・販促に関する機能

ECサイトに多くの訪問者を呼び込み、訪問者が実際に商品を購入するよう促すための機能です。具体的には、メルマガの送信やクーポン発行・管理などの機能を指します。

7. 分析に関する機能

データに基づいた戦略的な意思決定を行うために不可欠な機能です。具体的には、売上分析、顧客分析、キャンペーン効果測定などの機能が含まれ、販売戦略の改善に使えます。

ECシステムの主な種類と導入時の考え方

ECシステム導入時、三つの考え方

ECシステムには、幾つかの種類が存在しますが、現在主流となっているのは以下の三つです。

1. ASP(SaaS)型

ASP(SaaS)型ECシステムとは、クラウド上で提供されるECシステムのサービスを利用するものです。企業は専用のソフトウェアを購入・設置する必要がなく、インターネットを通じて簡単にサイト構築ができます。そのため、初期費用を抑え、短期間で導入できるのが大きな特長です。

個別の大幅なカスタマイズはしにくいですが、自社の業務フローに適したサービスを選べば、高い柔軟性と効率的な運用が可能です。

2. パッケージ型

パッケージ型ECシステムは、既存のソフトウェアをベースに、自社の業務フローや商習慣に合わせたカスタマイズができます。一から開発するフルスクラッチ型と比較して、開発コストや期間を抑えつつ、自社に必要な機能を柔軟に追加できるのが大きな特長です。業界特化型のパッケージを選択すれば、業界特有のニーズにも対応しやすく、効率的な運用を実現できます。

3. フルスクラッチ開発

フルスクラッチ開発は、ECシステムをオーダーメードで一から構築する方式です。自社特有の業務フローや商習慣にしっかり対応できるため、独自性にこだわったECサイトを構築したい場合に最適です。しかし、その分開発期間が長くなり、コストもほかの方式と比較して大幅に高くなります。

自社に合うのは? 失敗しないECシステム選定のポイント

ECシステム導入で失敗しないためには、セキュリティ対策やサポート体制の充実度に加えて、以下の二つの点に注目して選定することが重要です。

1. 必要な機能は搭載されているか?

ECサイトを構築・運営する際に必要十分な機能が備わっているか、操作性がよいかどうかは、システム選定の重要なチェックポイントです。ユーザーフレンドリーなシステムは、運営スタッフの効率を高め、運用のハードルを低くします。また、将来的なことを考えると拡張性も重要です。ビジネスの成長や変化に対応できる柔軟なシステムであれば、長期的な視点で見たときに大きなメリットです。

企業間取引(BtoB)を目的としたECサイトを構築する場合は、さらに特別な機能が必要です。例えば、自動見積や与信取引など、BtoC向けのECシステムではカバーされていないことが多いBtoB独自の機能が求められます。これが搭載されているかどうかを確認することで、より適切なシステムを選定できます。

BtoB-ECとは? 市場規模と、課題解決へ向けたシステム構築のコツ

在庫や顧客情報の一元管理が可能か?

自社ECサイト、ECモールの店舗、実店舗など、複数の店舗を展開している企業にとって、在庫情報や顧客情報を一元管理することは、ECサイトの運営を成功させるために欠かせません。全店舗の情報を一元管理できれば、在庫の過不足や顧客対応の遅延を防ぎ、円滑に運営できるようになります。

従って、販売管理を担う基幹業務システムや顧客管理システムと連携し、あらゆる情報をリアルタイムで一元管理できるシステムを導入することが重要です。このようなシステムを採用することで、業務の効率化が図れるだけでなく、業績アップにも貢献します。また、顧客の購買履歴や在庫の動向をリアルタイムで把握できるので、販売機会の損失を減らし、迅速かつ的確な意思決定が行えます。

ECと店舗の在庫は一元化すべき? これからの在庫管理

自社ECの構築に使えるおすすめシステムの例

ECサイトの構築や、既存のシステムからリプレースを検討する際に、自社に合うシステムは何か分からない、重要な機能が何か迷ってしまう、など数あるシステムの中から選定を行うのは、手間のかかる作業です。

多くの導入実績がある大塚商会では、EC(カート)システムの選定ポイントをまとめてご紹介するページをご用意しました。ECシステムの種類や、それぞれの特長、選び方を解説した資料もダウンロードが可能ですので、お気軽にご利用ください。

ECカートの選び方

ECシステムの導入と合わせた、社内全体のシステム改善も検討を

ECシステムを選定する際には、機能性、操作性、セキュリティ、サポート体制、拡張性を重視しましょう。特に自社の業務フローや商習慣に合わせたシステムを導入することで、効率的な運用が可能です。

自社ECの導入に伴い、システム構築や改善を行う際には、複数のソリューションを組み合わせて最適な提案を行う大塚商会へぜひご相談ください。業務効率化や売上向上につながる総合的なサポートを提供します。

ECの記事をもっと見る

お役立ち資料ダウンロード

アパレル業界のIT導入事例ダウンロード

大塚商会のERPソリューションが現場の課題をどのように解決し、成功へと導いたのか。導入前の課題、導入後の効果、当社との出会い・活用法、今後の展開など、ライフデザイン・アパレル業のお客様の事例を集めました。

ダウンロード資料:PDF・32ページ(6事例)

事例集をダウンロードする

「ApaRevo」製品カタログダウンロード

アパレル・ファッション業界特有の業務をトータルでサポートする販売管理システム
「ApaRevo」のPDFカタログをご用意しています。ご検討資料としてお役立てください。
ダウンロード資料:PDF・12ページ

カタログをダウンロードする

アパレル・ライフスタイル業界向け 特設サイト「ライフデザインナビ」

公式Facebookにて、ビジネスに役立つさまざまな情報を日々お届けしています!

お仕事効率研究所 - SMILE LAB -

業務効率化のヒントになる情報を幅広く発信しています!

  • 旬な情報をお届けするイベント開催のお知らせ(参加無料)
  • ビジネスお役立ち資料のご紹介
  • 法改正などの注目すべきテーマ
  • 新製品や新機能のリリース情報
  • 大塚商会の取り組み など

お問い合わせ・ご依頼はこちら

製品導入に当たって、疑問・質問はございませんか? お取引実績130万社の経験からお客様のお悩みにお答えします。資料のご請求、お見積りから、実機でのデモ希望など、お気軽にご相談ください。

お電話でのお問い合わせ

0120-220-449

受付時間
9:00~17:30(土日祝日および当社休業日を除く)
総合受付窓口
インサイドビジネスセンター

卸販売について

ページID:00279162