ファッションのサブスク! 企業例やメリットなどを分かりやすく解説

ファッションのサブスク(サブスクリプション)は、洋服を購入せずに月額料金を支払うことでレンタルできるサービスです。ユーザーだけでなくサービスを提供する企業にも大きなメリットがあり、近年さまざまな企業がサブスクサービスを展開しています。本記事では、衣料品販売企画担当者へ向けて、ファッションのサブスクにおけるメリット・デメリットをユーザー視点と企業視点に分けて解説し、サブスクを提供する企業の実例を紹介します。

ファッションのサブスクとは?

ファッションのサブスクとは、服やアクセサリーなどのアイテムを購入するのではなく、月額定額料金でレンタルできるサービスです。提供するサービス内容は、ファッションテイストやアイテム数、新品・中古の取り扱い、スタイリストの有無など、企業によってさまざまな違いがあります。月額料金は3,000円~15,000円程が相場ですが、各社とも幾つかのプランを用意しており、多くはレンタルできる着数によって設定されます。

【ユーザー視点】サブスクを利用するメリット

サブスクを利用することで、ユーザーは購入せずにさまざまな洋服を着ることができます。特に毎日違う服を着たいユーザーは、購入よりも大幅に出費を抑えて多彩なファッションを楽しむことが可能です。また、スタイリストがコーディネートしてくれるプランであれば、服を選ぶ手間も省けておしゃれなスタイリングが楽しめます。さらに、必要なときにレンタルして、不要であればすぐに返却できるため、洋服の収納スペースや整理の問題に困ることはありません。加えてクリーニングも不要で返却できるのも、忙しいユーザーにとって大きなメリットです。

【ユーザー視点】サブスクを利用するデメリット

デメリットの一つは、レンタル前の試着ができないことです。店舗で購入する場合、サイズ感を見るために試着してから購入できますが、サブスクではできません。次に、新品をレンタルできるとは限らないことです。他人が着たものが気になるユーザーには、レンタルできる服が中古の場合、その点もデメリットになります。
一方、レンタルした服が気に入った場合、買い取りできるサービスを行うサブスクもあります。

【企業視点】サブスクを導入するメリット

サブスクはユーザーにとって多くのメリットがある一方で、サービスを提供する企業にとっても複数のメリットがあります。

新規ユーザーを獲得しやすい

企業にとって、ファッションのサブスクは新規ユーザー獲得のチャンスです。ユーザーは購入よりも低価格で利用できることから、サービスを選択するハードルが下がります。例えば、購入を躊躇(ちゅうちょ)していてもサブスクの利用料金を見て「このくらいの料金であればお試しで利用してみよう」と考える人もいます。このことは、多くの新規ユーザーの獲得につながります。また、「初月無料」などのキャンペーンを打ち出すことで、より多くの新規ユーザー獲得が期待できます。

継続的に売り上げを得られる

サブスクは継続型の課金ビジネスです。ユーザーにとっては、「何回も購入する」という感覚ではなく「続ける」という感覚になるため、支払いのハードルが下がります。そのため、ユーザーを獲得できた時点で、「ユーザー数×単価」という売り上げが継続的に得られます。
毎月の売り上げが変動する売り切り型と比べて安定した売り上げを得られることから、売り上げ予測を立てやすく、サービスをさらに充実させるための投資も行えます。そのことで新たなユーザーを獲得でき、さらに利益が上がるという好循環を生み出すことが可能です。

データの活用により継続的にサービス改善ができる

サブスクは、継続型のビジネスモデルなので、自社にユーザーの利用データが蓄積されます。蓄積されたデータを分析することで、顧客満足度を高めるためのサービス改善や新しいサービスの開発に活用することが可能です。
例えば、ユーザーの利用履歴からおすすめのファッションをリコメンドする機能もデータ活用によるものです。顧客満足度を高める一つの戦略であり、データがさらに蓄積されていくことで、ユーザーにとってより最適化されたサービスに改善できます。

【企業視点】サブスクを導入するデメリット

サブスクは、新規ユーザーを獲得しやすく継続的な売り上げが見込める一方で、デメリットも存在します。主なデメリットは二つです。

収益化までに時間がかかる

サブスクは、ユーザー数の増加および長期間の利用により利益が発生するビジネスモデルです。そのため、サービス開始直後は利用ユーザーが少ないことから、かかるコストのほうが上回る可能性があります。ユーザー獲得のために提供する商品を充実させるなどの初期投資も、回収にはある程度の時間がかかることを覚悟しておかなければなりません。

サービスの継続的な改善が必要になる

低料金で始められることから契約のハードルが低い一方で、他社のサービスに魅力を感じればユーザーは簡単に解約できます。解約数が増えれば、事業の継続は困難です。そのような事態に陥らないためにも、常にサービスを改善し続ける必要があります。
できるだけ長く継続してもらうためには、ユーザーから利用状況やアンケートなどのデータを取得して分析、活用し、サービスを改善していくことが重要です。また、改善だけでなく新規コンテンツの追加など、ユーザーに飽きられないようなサービス開発を続けていく取り組みも求められます。

ファッションのサブスクを提供している企業事例

企業が具体的にどのようなサービスを提供しているのかを知るために、ファッションのサブスクを展開する企業の実例を四つ紹介します。

メチャカリ

メチャカリは、人気ブランドのアイテムが全て新品でレンタルできることや、60日間継続してレンタルしたアイテムをプレゼントしてもらえるといったサービスが特長です。他社サービスと違い、スタイリストに選んでもらうのではなく、自分自身で選んだ服をレンタルできます。それぞれ借りられる枠数が決められているものの、返却して枠を空けることで、月内に何度も借りることができます。ターゲット層は主に20代~30代です。

airCloset(エアークローゼット)

airCloset(エアークローゼット)は、雑誌や広告などで活躍するスタイリストが、ユーザーから得た情報を基にコーディネートした服を毎月届けるサービスです。ユーザーが届いた洋服の感想やお気に入り度、具体的な着用シーンなどを伝えることで、次回はより好みやシーンに合ったコーディネートが届くという仕組みも特長です。20代~40代まで、幅広い年代をターゲットにしています。

EDIST. CLOSET(エディスト クローゼット)

EDIST. CLOSET(エディスト クローゼット)は、スタイリスト監修のコーディネートをそのままレンタルできるサービスや、好きなアイテムをユーザーが選んでレンタルできるサービスを展開しています。また、卒入園・卒入学式などのフォーマルコーディネートを短期間レンタルできるワンタイムレンタルも人気です。30代から50代に向けたサービスで、落ち着いた大人のコーディネートが特長です。

AnotherADdress(アナザーアドレス)

AnotherADdress(アナザーアドレス)は、百貨店発の正規の取り扱い許可を受けたハイブランドに特化したレンタルサービスです。洋服の他にもバッグやアクセサリーといった小物類もレンタルできます。月々低価格でハイブランドを着こなしたい30代~50代のユーザーに人気が高く、二つのプランから選ぶことが可能です。パーティードレスやスーツなどもレンタルできるため、さまざまなシーンに合わせてハイセンスなファッションを楽しめます。

まとめ

ファッションのサブスクは、ユーザーにとっては低価格でさまざまな洋服を楽しめるサービスであると同時に、企業にとって新規ユーザーを獲得しやすく安定的な売り上げが見込めるサービスです。一方、利益を得るまでに時間がかかることや、ユーザーの解約を防ぐためにも、継続的なサービス改善が必要不可欠であることも把握しておかなければなりません。他にも、ユーザーが何度も見られている気に入った商品を購入へつなげるために、店舗販促向け顧客管理システム「betrend(ビートレンド)」はプッシュ通知などの多彩な分析機能で、売り上げ向上に貢献します。

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