水と大気をキレイにする紙ができました

平成18年5月31日第1826号

 この度、伴ピーアール株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:伴一郎)と株式会社大塚商会(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚裕司)は、北越製紙株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:三輪正明)とのコラボレーションにより、琵琶湖の葦20%・植林木75%・里山材5%を使用した紙『レイクパピルス20』を開発、6月1日より販売を開始します。

日本全国にある湖沼や河川に群生する葦は、汚れの原因となるリンや窒素を養分とし成長します。また光合成により二酸化炭素(Co2)を吸収し、酸素を放出する優れた植物です。しかし冬には枯れ、そのまま放置するとやがて倒れて吸収したリンや窒素を再び湖に戻してしまいます。葦を刈ることによって水質悪化を抑え、さらに翌年の春に新芽を出しやすくします。以前は刈り取った葦を建材や葦簀(ヨシズ)に使用していましたが、社会環境の変化などにより、茅葺き材などの使用が禁止され、有効利用が進んでいませんでした。
(葦:水辺に生えるイネ科の多年草、アシもヨシも同義語)

伴ピーアールは、7年前より琵琶湖の枯れ葦の活用に取り組みカラー印刷も可能なビジネス用紙を開発しました。環境問題を人と人との関係と位置づけ、水環境のコミュニケーションツールとして葦再生紙を名刺用に使用しました。名刺を使う一人一人がPRパーソンとなり、現在までに琵琶湖・淀川流域の企業や自治体・一般市民、約2万人の方にご利用いただいております。
しかし、より多くの葦を活用し、持続可能な環境循環型社会を取り戻すにはエリアが限られているため、環境問題に積極的に取り組んでいる大塚商会と日本有数の環境および技術力に優れた北越製紙がサポートに名乗りを上げました。

今回販売する『レイクパピルス20』は、葦の含有率を従来品の倍の20%として大塚商会および伴ピーアールより提供いたします。北越製紙の製紙技術と植林木の白さにより、葦の含有率を上げても白い色を保ちビジネス用紙として使用できるようになったのです。名刺1枚で浄化したことになる水の量は、約20リットルになります。


●製品名:レイクパピルス20
 葦含有率…20%、白色度…ISO白色度約80%、米坪186.1g/平方メートル
●価格
 菊全版(636mm×939mm) 100枚/冊 9,200円(送料別)
菊四才版(318mm×469mm) 400枚/冊 9,800円(送料別)
A4版(210mm×297mm) 1000枚/冊 12,200円(送料別)
●発売予定日:2006年6月1日
●発売元:株式会社大塚商会、伴ピーアール株式会社

 初年度は名刺用紙、社用封筒など企業のオフィス用紙製品への展開を予定しています。
今回の取り組みにより、琵琶湖の水質浄化が大幅に進むことを願っています。

なお、自然環境への取り組みに賛同いただき、以下の企業で『レイクパピルス20』を用いた名刺の導入が決定しております。また、各社よりエンドースメントをいただいております。

・NECフィールディング株式会社
  NECフィールディングは、1999年に環境ISO14001を導入し、省資源・省エネルギーおよびグリーン購入といった活動を推進するとともに、2005年には、木材の計画植林や樹木による二酸化炭素(CO2)の吸収を目的にインドネシアでの植林活動を開始するなど、環境保全活動に積極的に取り組んでまいりました。このたび、『レイクパピルス20』を名刺に採用したのもこれら環境保全活動の一環であります。当社は、持続可能な循環型社会の実現に貢献すべく積極的に取り組んでまいります。

CSR経営監査部 環境推進室長 菊池 博明

 
・エプソン販売株式会社
  環境問題に積極的に取り組んでいる弊社にとっても、「レイクパピルス20」は大変興味深く、賛同出来る内容です。
弊社では、名刺用紙として問題なく活用出来ることを確認しましたので、導入することにしました。
今後も、様々な活用を検討していきたいと思っております。

代表取締役社長 真道 昌良

 
・株式会社ヒガシ21
  当社は、物流サービス事業を主体に業務を行なっており、以前から環境には力を入れ、CNG(天然ガス)車の導入やオフィスから出る紙資源のリサイクル事業にも取り組んでおります。名刺につきましてもより環境にやさしい“レイクパピルス20”を選択しました。今後も環境を考慮した事業展開を行なってまいります。

総務部長 中橋 俊和

 
・リコー販売株式会社
 名刺「レイクパピルス20」を活用することで、名刺を渡す側ともらった側の双方が、地球市民としての責任をつねに自覚できます。この素晴らしいコミュニケーションツールの輪が広がってゆくことを期待し、今回の取り組みに対して賛同、支持いたします。

取締役社長 畠中 健二