生産工程の可視化で製造業におけるDX基盤を構築

油圧配管製造のパイオニア企業が、生産管理システムのリプレースで製造リードタイムを9日間短縮

株式会社水登社 導入事例

製造業101~1,000名ERP・基幹業務・業務管理営業・業務プロセス効率化

建設機械の油圧配管の加工・組み立てを手掛ける株式会社水登社。生産工程を可視化するため、同社は生産スケジューラと一人一台のタブレット端末による工程管理システムを構築。生産性向上を図るとともに、従業員一人一人の貢献を人事評価に確実に反映する仕組みづくりに取り組んでいる。

  • 業務の効率向上
  • 生産工程の可視化
  • 客観的な人事評価

2021年5月取材

株式会社水登社

導入先の概要

業種
機械製造業
事業内容
建設機械用油圧配管の製作、各種建設機械部品の組立
従業員数
209名(2021年6月現在)
ホームページ
http://www.suitousha.com/

導入の狙い

  • 生産工程を細かく「見える化」し、生産性を向上させたい
  • 日々の作業量や完了時間を把握できるようにしたい
  • 現場判断の作業順序が、後工程の待ち時間や過剰な仕掛につながっている

解決策

  • 第三者によるRFP作成で客観的に課題を洗い出す
  • 生産スケジューラで生産工程を可視化
  • 一人一台のタブレット端末で、生産工程を時間単位で管理

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
 システム企画支援サービス-
ハイブリッド型生産管理システム生産革新 Raijinお問い合わせ
生産スケジューラFLEXSCHE-

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導入事例詳細

国内外に拠点を展開し、建機メーカーのニーズに対応する

代表取締役社長 平井 大介氏

株式会社水登社(以下、水登社)は、建設機械用の油圧配管加工・組み立てを軸に、発電所ガスタービン周り配管、トンネル掘削機用の油圧制御装置などを製造するものづくり企業である。その歴史は古く、1938年に代表取締役社長 平井 大介氏の祖父である登氏が三菱重工業神戸造船所の協力工場として創業した平井工作所がルーツ。以来80年以上にわたり、水配管、船舶用配管、建設機械用油圧配管と、時代の変遷に応じて用途は変わっても、一貫して配管加工を中軸として事業を展開してきた。現在は兵庫県神戸市西区の神戸ハイテクパークに本社を構え、国内5工場と物流センター、中国・無錫工場と常州工場、フィリピン工場という体制で、国内外の建設機械メーカーからのニーズにフレキシブルに応えている。

その一方で、近年積極的に推進しているのが事業の多角化だ。「最大顧客である建設機械メーカーとの取引は、現在でもグループ連結売上の約4割を占めています。ありがたいお話ですが、建設機械は景気の影響を受けやすい市場ということもあり、この状態では景気変動の直撃を避けられません。そこで、航空機リース事業や機械設備・プラント設備のエンジニアリング事業、道路をはじめとする設備維持管理業などを通し、どれかの事業が一時的に沈んでもほかが支える全天候型経営への移行に積極的に取り組んでいるところです」(平井氏)

作業完了時間が予測できる体制を目指し、客観的に業務課題を洗い出す

油圧配管加工を中心に事業を展開する株式会社水登社。建設機械メーカーからのさまざまなニーズに応えるため、国内外に複数の工場を構える

同社の経営理念は「全従業員とその家族の物心両面の幸せの追求」。多角化経営による雇用の安定化もその一つだが、物心両面の幸せを追求するうえで、取り組むべき課題はまだまだ多いと平井氏は語る。その一つが、工場での作業当日の朝までにその日の作業完了時間が把握できる環境の実現だった。

「当社の場合、主要顧客からの受注は基本的に2週間先の納品を見越して行われています。ところが実際の製造現場では、定時を過ぎても作業完了の時間が見えないという状態が続いていました。これでは、現場の作業員たちは日々のプライベート時間を確保できません。こうした状況を何としても変えたいと思いました。また生産工程の不透明さは、本当に必要な残業なのかどうかの判断を難しくするなど、経営という観点でも大きな課題です。生産管理システムの移行に当たり、この課題を確実に解決することが一番のポイントでした」

事務業務改善室 業務部 業務課
生産管理G・購買G 係長(情報システム管理責任者)
桂 貴志氏

平井氏の要望を受け、システム刷新の実務を担当したのが事務業務改善室 業務部 業務課 生産管理G・購買G 係長(情報システム管理責任者)の桂 貴志氏だった。本来の業務の一方でシステム刷新プロジェクトを進めるという厳しい状況の中、桂氏が選んだのは、大塚商会に課題の洗い出しから提案依頼書(RFP)作成までを委託するという選択肢だった。

「以前の生産管理システムでも、作業量を可視化し作業時間を予測することはある程度可能でした。しかし抜本的な改革には、システムに加えて使い手の意識も改めて見直す必要があります。そこで、信頼できる第三者の視点で、当社の業務のどこに課題があり、何を改善していくべきなのか診断してもらう必要があると考え、大塚商会さんの『システム企画支援サービス』の利用を決断しました」(桂氏)

システムに合わせて今の業務を見直し、スケジューラ連携で生産順序を徹底

水登社は大塚商会が主導する形で2016年2~4月にかけ、週1、2回のペースで部門単位のヒアリングを実施。複数回のレビューを経て、提案依頼書(RFP)の内容を固めていった。

「ヒアリングは、製造、生産管理、原価管理、在庫管理、物流などの部門ごとに、それぞれの課題を洗い出し、改善策を探るという流れで行いました。部門単位のヒアリングは要望が先立ってしまうという懸念もありますが、大塚商会さんの担当者が弊社社長平井の要望を念頭に、上手にその場を誘導してくれたことで、とても生産的な内容になりました」(桂氏)

複数社の提案から『生産革新 Raijin』を中軸にしたソリューションを採用

RFPに基づく複数社の提案から同社が選定したのは、大塚商会が提案した『生産革新Raijin』を中核にしたソリューションだった。その第一のポイントは、指示に基づく生産順序を徹底するため、時間単位で工程を可視化する生産スケジューラ『FLEXSCHE』を連携した点にあった。一般的な生産管理パッケージは1日を単位に工程を管理する。それは現場の裁量で製造工程を前後させる余地を生み、結果として作業の完了時間が見えない状況にもつながっていた。新システムでは、その弊害を回避するため『FLEXSCHE』による作業順序の管理が図られることになった。

また、製造現場の作業員に一人一台のiPadを配布し、『FLEXSCHE』に登録された作業工程の都度、終了報告を行う体制を構築したことも注目すべきポイントである。「作業員が朝出勤し、社員番号等をiPadに入力すると当日のタスクが優先度順に表示されます。その順序に従い、作業を行うというのが新システムの基本的な考え方です。またタスク終了後は画面上の終了ボタンを押すだけで、その報告がスケジューラ側にフィードバックされます。それにより、これまでは困難だった作業状況のリアルタイムな把握が可能になりました」(桂氏)

『生産革新 Raijin』の導入は、基本的にカスタマイズを行わず、業務をシステムに合わせる形で行われた。製造業のノウハウが蓄積されたパッケージシステムに備わる標準機能に合わせ自社の工程を見直すことは、今回のシステム刷新の狙いの一つだったと桂氏は語る。

作業現場には大型のモニターを設置。『FLEXSCHE』で徹底管理された生産スケジュールを表示している

作業員一人一人に配布されたiPadには、当日のタスクが優先順に表示される。作業完了後は終了ボタンを押すことでスケジューラにフィードバック

生産管理システムの活用で人の価値を高めるDXを推進

新システムの本稼働は2018年5月。それから3年が過ぎた今、生産現場の可視化は当初からの課題であった残業削減に加え、筋肉質な会社経営への転換という観点でも大きな成果につながっている。その一つが製造リードタイムの短縮である。これまで1日単位で行ってきた工程管理を、設備ごとに時間単位で行えるようになったことで、移行後は製造リードタイムが14日間から5日間へと短縮された。また、作業指示状況が一目で確認できるようになったことで、指示の見直しも容易になり、特急案件にもスムーズに対応できるようになったことも大きなポイントだ。営業においても、マスター登録の段階で製作可否がすぐに判断できるため、得意先への提案力が向上したという。「これまで生産管理の仕事は図面を出力しそれを製造現場に渡す程度でしたから、作業順序を指示し、その進捗(しんちょく)状況がリアルタイムで把握できるようになったことは大きな効果といえます」(桂氏)

『FLEXSCHE』のデータを本社の『生産革新 Raijin』に取り込み、生産進捗をリアルタイムに把握することが可能

また、当初から3カ年計画で進められてきた改革の第一の狙いであった作業の完了時間予測についても、ある程度のめどが立っているという。「現場の判断で生産順序を変更することは今もゼロではありませんが、生産指示の改善に生産管理と現場がタッグを組んで取り組むことで、ようやくゴールが見えたというのが現時点の状況です。その先の課題として考えているのは、貢献度に基づく客観的な人事評価の実現です。生産スケジューラは、標準作業時間よりどれだけ早く作業を終えられたか把握することが可能です。これまでのように長時間働けば手当が増えるというのではなく、現場作業員が創意工夫をして作業時間を短縮し、それが正しく評価される仕組みを実現することが、3カ年計画の最終目標であり、弊社の目指すDXです」(平井氏)

その取り組みを平井氏は、「Raijinに魂を込める」という言葉で表現する。どれだけ優れたシステムでも、あくまで仕組みにすぎない。それをどう運用するかは、使い手次第。「魂を込める」という一言は、その関係性を端的に表しているといえそうだ。

大塚商会担当者からのコメント

「RFPの策定からソリューションの提案まで行います」

株式会社水登社様は、生産スケジューラを中心としたシステム構築で、生産工程の可視化と大幅な製造リードタイム短縮など、さまざまな効果を上げられました。今後も同社の目指すDXの実現に向け、コンサルティングから製品提案まで、トータルにサポートします。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞等は取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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