2024年12月期 決算の概況
2025年2月3日 第202505号
株式会社大塚商会(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚 裕司)は、2024年12月期(2024年1月1日~2024年12月31日)の決算の概況を発表します。
2024年12月期(2024年1月1日~2024年12月31日)の決算の概況について
当連結会計年度におけるわが国経済は、資源価格の高騰や円安による物価高が続く中、一部に弱さもみられましたが、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しや堅調な企業業績を背景に設備投資は底堅さを維持するなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。
このような経済状況にあってIT投資分野では、企業のソフトウエア投資計画は引き続き高い水準にあり、生産性向上、競争力強化やコスト削減を目的とした省人化やデジタル化に向けたIT投資需要は底堅く推移しました。
以上のような環境において当社グループは、「お客様に寄り添い、DXでお客様と共に成長する」を2024年度のスローガンに掲げ、営業活動においては、営業プロセスをAIがサポートすることで営業生産性の向上とオフィスまるごとに向けたお客様対応力の強化に努めました。その上で、ワークフローの見直しやセキュリティ対策など、業務のデジタル化や効率化に向けた提案を行いました。また、中堅・中小企業のお客様でも手軽にAIの価値を享受できる最新のAIソリューションなど、当社自身がAIの活用を含めたDX推進により業務プロセス改革や生産性向上を実現してきた事例を踏まえながら、お客様のDX推進への取り組みを支援いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、堅調な企業のIT投資需要を捉え、1兆1,076億68百万円(前年同期比13.3%増)となりました。利益につきましては、販売費及び一般管理費は増加したものの増収に伴う売上総利益の増加により、営業利益743億60百万円(前年同期比18.1%増)、経常利益759億31百万円(前年同期比17.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益534億81百万円(前年同期比12.7%増)と増収増益となり、売上高及び各利益は過去最高となりました。
システムインテグレーション事業
コンサルティングからシステム設計・開発、搬入設置工事、ネットワーク構築まで最適なシステムを提供するシステムインテグレーション事業では、パソコンやパッケージソフトの売上高を伸ばし、売上高は7,317億12百万円(前年同期比16.1%増)となりました。
サービス&サポート事業
サプライ供給、ハード&ソフト保守、テレフォンサポート、アウトソーシングサービス等により導入システムや企業活動をトータルにサポートするサービス&サポート事業では、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる」やサポート事業「たよれーる(注1)」などストックビジネスに引き続き注力し、売上高は3,759億55百万円(前年同期比8.3%増)となりました。
- (注1)たよれーる=お客様の情報システムや企業活動全般をサポートする事業ブランド。
2024年12月期の業績(2024年1月1日~2024年12月31日)
連結
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | |||||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
2024年12月期 | 1,107,668 | 13.3 | 74,360 | 18.1 | 75,931 | 17.7 | 53,481 | 12.7 |
2023年12月期 | 977,370 | 13.5 | 62,959 | 15.0 | 64,517 | 13.9 | 47,448 | 18.6 |
(%表示は対前期増減率)
連結セグメント別売上高
システムインテグレーション事業 | サービス&サポート事業 | |||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
2024年12月期 | 731,712 | 16.1 | 375,955 | 8.3 |
2023年12月期 | 630,185 | 16.3 | 347,185 | 8.7 |
(%表示は対前期増減率)
単体
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |||||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
2024年12月期 | 985,134 | 13.3 | 66,497 | 20.2 | 68,304 | 19.3 | 48,993 | 13.5 |
2023年12月期 | 869,573 | 13.3 | 55,323 | 14.5 | 57,253 | 12.9 | 43,150 | 17.8 |
(%表示は対前期増減率)
2025年12月期(2025年1月1日~2025年12月31日)の業績見通しについて
今後、地域紛争の長期化や米国新政権による経済・外交政策が世界経済に与える影響に加え、国内では物価上昇の継続に対する懸念など先行き不透明感はあるものの、個人消費の持ち直しや設備投資の増加など、景気は内需を中心に引き続き緩やかな回復が期待されます。
このような経済状況のもとで、企業は人手不足対策としての省人化投資や業務効率化など、生産性向上や競争力強化を目的としたデジタル化の推進やAIの導入・活用が求められています。また、IT市場においては、Windows 10サポート終了に伴うパソコンの更新需要の本格化とそれに伴う情報システムの見直しや更新も期待されるなど、IT投資は底堅く推移するものと予想されます。
以上のような国内の経済状況やIT投資動向に対する見通しを前提として、当社グループでは、2025年度のスローガンである「お客様に寄り添い、DXとAIでお客様と共に成長する」の方針のもと、オフィスまるごとへの取り組みを更に進め、お客様の状況に応じた業務の革新に繋がるDX推進への取り組みの支援やAIソリューションの強化を図ります。中でもデジタル化が遅れている中堅・中小企業のお客様に対しては、生産性向上やコスト削減を実現する付加価値の高いソリューション提案を行い、顧客満足度の向上に努めてまいります。そのために、営業やサポートの活動を支援する各センター機能やお客様マイページ(注2)など多様なチャネルを組み合わせ、お客様接点の強化を図るとともに、AI等の技術を活用した営業プロセス支援により営業活動の更なる効率化を進めていきます。また、ESG課題の解決とSDGsの達成への貢献に向け、ITを活用したサービスやソリューション提供を行ってまいります。加えて、従業員エンゲージメント向上へ繋がる取り組みについても引き続き進めていきます。
- (注2)お客様マイページ=多くのお客様に便利なサービスをご提供することでお客様に寄り添い、Webでお客様との関係創りを進めるお客様ポータルサイト。
システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業では、ドキュメントのデジタル化など生産性向上、競争力強化やコスト削減のニーズを見極めながら、お客様のデジタル化を進めるため、お客様に寄り添い、引き続き当社グループの強みである幅広い取扱い商材を活かした付加価値の高いソリューション提案を行います。
サービス&サポート事業
サービス&サポート事業では、「たのめーる」の競争力の強化に努め市場の拡大を図り、「たよれーる」の利便性を高め、お客様が安心して安全に事業活動を継続するためのサービス、お客様のIT人材不足を補完できるようなサービスの開発に努め、着実に売上高の増加に繋げてまいります。
次期の連結業績予想は、以下のとおりです。
売上高1兆2,130億円(前年同期比9.5%増)、営業利益823億円(前年同期比10.7%増)、経常利益822億円(前年同期比8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益550億円(前年同期比2.8%増)。
セグメント別の売上高では、システムインテグレーション事業8,079億円(前年同期比11.0%増)、サービス&サポート事業4,051億円(前年同期比6.6%増)。なお、2025年12月期の期首より、連結子会社の業績管理区分の一部を見直し、事業セグメントの区分方法を変更します。これに伴いセグメント別業績予想の前年同期比は、2024年12月期の数値を遡及し算出しております。
2025年12月期(2025年1月1日~2025年12月31日)の連結業績予想
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | |||||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
第2四半期(累計) | 647,100 | 13.6 | 45,300 | 16.6 | 45,730 | 14.7 | 30,420 | 13.0 |
通期 | 1,213,000 | 9.5 | 82,300 | 10.7 | 82,200 | 8.3 | 55,000 | 2.8 |
(%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
セグメント別売上高
システムインテグレーション事業 | サービス&サポート事業 | |||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
通期 | 807,900 | 11.0 | 405,100 | 6.6 |
(%表示は対前期増減率)
2024年12月期の配当について
当社グループは株主の皆様への利益配分を最も重要な経営課題の一つと認識しており、経営基盤の強化と財務体質の健全性を勘案しつつ、安定的な配当の継続を業績に応じて行うことを基本方針としております。なお、次期(2025年12月期)の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を実施する予定です。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。この配当方針に基づき、前期(2023年12月期)の1株当たり配当金は135円であったため、株式分割を考慮した前期(2023年12月期)の1株当たり配当金67円50銭より実質12円50銭増額し、80円(普通配当75円及び売上高1兆円記念配当5円)とし、ご支援を賜った株主の皆様への利益還元を実施させていただく予定です。この結果、当期の配当性向(連結)は56.7%となります。なお、次期(2025年12月期)の配当は1株当たり配当金85円を予定しており、配当性向(連結)は58.6%となる見込みです。
年間配当の内訳
1株当たり配当金 | |||
第2四半期末 | 期 末 | 年 間 | |
2024年12月期(予定) | 0円 | 80円 | 80円 |
直近の配当予想 (2024年2月1日公表) | 0円 | 70円 | 70円 |
2023年12月期(実績) | 0円 | 135円 | 135円 |
- * 当社は、2024年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しております。
- * 当ニュースリリースの中で記述している業績見通しなど将来についての事項は、予測しえない経済状況の変化などさまざまな要因があるため、その結果について、当社グループが保証するものではありません。
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