2025年12月期 第2四半期(中間期)決算の概況
2025年 8月 1日 第202521号
株式会社大塚商会(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚裕司)は、2025年12月期第2四半期(中間期)の決算の概況を発表します。
2025年12月期 第2四半期(中間期)の経営成績の概況
当中間連結会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)におけるわが国経済は、円安等による物価高が続く中、一部に弱さもみられましたが、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しや堅調な企業業績を背景に設備投資は底堅さを維持するなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。
このような経済状況にあってIT投資分野では、企業のソフトウエア投資計画は引き続き高い水準にあり、生産性向上、競争力強化やコスト削減を目的とした省人化やデジタル化に向けたIT投資需要は底堅く推移しました。
以上のような環境において当社グループは、「お客様に寄り添い、DXとAIでお客様と共に成長する」を2025年度のスローガンに掲げ、お客様接点の強化に努めました。営業活動においては、営業プロセスをAIがサポートすることで営業生産性の向上とオフィスまるごとに向けたお客様対応力の向上に注力しました。その上で、当社自身がAIの活用を含めたDX推進により業務プロセス改革や生産性向上を実現してきた事例も踏まえて、ワークフローの見直しやセキュリティ対策など、業務のデジタル化や効率化に向けた提案を行いました。また、中堅・中小企業のお客様でも手軽にAIの価値を享受できる最新のAIソリューションによるオフィスまるごとに繋がる提案など、お客様のDX推進への取り組みを支援いたしました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は、堅調な企業のIT投資需要を捉え、6,951億32百万円(前年同期比22.0%増)となりました。利益につきましては、販売費及び一般管理費は増加したものの増収に伴う売上総利益の増加により、営業利益491億73百万円(前年同期比26.6%増)、経常利益500億99百万円(前年同期比25.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益341億27百万円(前年同期比26.7%増)と増収増益となり、売上高及び各利益は中間連結会計期間として3年連続で過去最高となりました。
システムインテグレーション事業
コンサルティングからシステム設計・開発、搬入設置工事、ネットワーク構築まで最適なシステムを提供するシステムインテグレーション事業では、パソコンが更新需要を捉え高い伸びとなりました。またパッケージソフトも高伸長とし、売上高は4,901億1百万円(前年同期比27.8%増)となりました。
サービス&サポート事業
サプライ供給、ハード&ソフト保守、テレフォンサポート、アウトソーシングサービス等により導入システムや企業活動をトータルにサポートするサービス&サポート事業では、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる」やサポート事業「たよれーる(注1)」などストックビジネスに引き続き注力し、売上高は2,050億30百万円(前年同期比10.1%増)となりました。
なお、2025年12月期の期首より、連結子会社の業績管理区分の一部を見直し、事業セグメントの区分方法を変更しました。これに伴いセグメント別業績の前年同期比は、2024年12月期の数値を遡及し算出しております。この区分方法変更による影響は軽微であります。
- 注1 たよれーる
お客様の情報システムや企業活動全般をサポートする事業ブランド。
配当につきまして、期初に公表しております通り2025年6月30日を基準日とする剰余金の配当(中間配当)を行うことを、本日2025年8月1日開催の取締役会において決議いたしました。当社グループでは、利益配分に関して、経営基盤の強化と財務体質の健全性を勘案しつつ、安定的な配当の継続を業績に応じて行うことを基本方針としております。当中間連結会計期間の業績を踏まえ、上記方針に基づき総合的に検討しました結果、2025年2月3日の通期決算発表時に公表いたしました通り、2025年12月期第2四半期末(中間)1株当たり配当金を45円00銭といたしました。
2025年12月期 第2四半期(中間期)の業績(2025年1月1日~2025年6月30日)
連結
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属 する中間純利益 | |||||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
2025年12月期 中間期 | 695,132 | 22.0 | 49,173 | 26.6 | 50,099 | 25.7 | 34,127 | 26.7 |
2024年12月期 中間期 | 569,722 | 9.3 | 38,843 | 5.8 | 39,852 | 5.9 | 26,930 | 6.0 |
(%表示は対前年中間期増減率)
連結セグメント別売上高
システムインテグレーション 事業 | サービス&サポート事業 | |||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
2025年12月期 中間期 | 490,101 | 27.8 | 205,030 | 10.1 |
2024年12月期 中間期 | 383,467 | 10.0 | 186,254 | 8.0 |
(%表示は対前年中間期増減率)
- * 2025年度より、連結子会社の業績管理区分の一部を見直し、事業セグメントの区分方法を変更しました。
2024年中間期の金額、増減率は当該変更を遡及し算出しております(影響は軽微)。
単体
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 中間純利益 | |||||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |
2025年12月期 中間期 | 617,089 | 19.6 | 44,522 | 26.5 | 47,068 | 26.9 | 33,048 | 28.3 |
2024年12月期 中間期 | 515,947 | 9.9 | 35,200 | 7.5 | 37,085 | 7.6 | 25,749 | 7.8 |
(%表示は対前年中間期増減率)
2025年12月期(2025年1月1日~2025年12月31日)の業績予想
今後、米国の通商政策等の影響により世界経済の下振れリスクが懸念されます。国内においても、米国の関税引上げによる輸出への影響、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響、金融資本市場の変動、自動車産業における生産拠点の再編等に注意が必要なものの、雇用・所得環境の改善や設備投資の増加などにより、景気の緩やかな回復が期待されます。
このような経済状況のもとで、各企業においては、人手不足対策としての省人化投資や業務効率化、先行きの不透明感を踏まえたコスト削減など、生産性向上や競争力強化を目的としたデジタル化の推進やAIの導入・活用が求められています。また、IT市場においては、Windows 10サポート終了に伴うパソコンの更新需要が中堅・中小企業においても本格化しつつあり、それに伴う情報システムの見直しや更新も期待されるなど、IT投資は底堅く推移するものと予想されます。
以上のような国内の経済状況やIT投資動向に対する見通しを前提として、当社グループでは、2025年度のスローガンである「お客様に寄り添い、DXとAIでお客様と共に成長する」の方針のもと、オフィスまるごとへの取り組みを更に進め、お客様の状況に応じた業務の革新に繋がるDX推進への取り組みの支援やAIソリューションの強化を図ります。中でもデジタル化が遅れている中堅・中小企業のお客様に対しては、生産性向上やコスト削減を実現する付加価値の高いソリューション提案を行い、顧客満足度の向上に努めてまいります。そのために、営業やサポートの活動を支援する各センター機能やお客様マイページ(注2)など多様なチャネルを組み合わせ、お客様接点の強化を図るとともに、AI等の技術を活用した営業プロセス支援により営業活動の更なる効率化を進めていきます。また、ESG課題の解決とSDGsの達成への貢献に向け、ITを活用したサービスやソリューション提供を行ってまいります。加えて、従業員エンゲージメント向上へ繋がる取り組みについても引き続き進めていきます。
- 注2 お客様マイページ
多くのお客様に便利なサービスをご提供することでお客様に寄り添い、Webでお客様との関係創りを進めるお客様ポータルサイト。
システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業では、ドキュメントのデジタル化など生産性向上、競争力強化やコスト削減のニーズを見極めながら、お客様のデジタル化を進めるため、お客様に寄り添い、引き続き当社グループの強みである幅広い取扱い商材を活かした付加価値の高いソリューション提案を行います。
サービス&サポート事業
サービス&サポート事業では、「たのめーる」の競争力の強化に努め市場の拡大を図り、「たよれーる」の利便性を高め、お客様が安心して安全に事業活動を継続するためのサービス、お客様のIT人材不足を補完できるようなサービスの開発に努め、着実に売上高の増加に繋げてまいります。
以上を踏まえ、2025年2月3日に発表した連結業績予想を以下の通り修正いたします。
2025年12月期通期連結業績予想数値の修正(2025年1月1日~2025年12月31日)
(百万円)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主 に帰属する 当期純利益 | 1株当たり 当期純利益 | |
前回発表予想(A) | 1,213,000 | 82,300 | 82,200 | 55,000 | 145円04銭 |
今回修正予想(B) | 1,261,000 | 86,200 | 86,600 | 58,700 | 154円80銭 |
増減額(B-A) | 48,000 | 3,900 | 4,400 | 3,700 | - |
増減率(%) | 4.0% | 4.7% | 5.4% | 6.7% | - |
(参考)前期連結実績 (2024年12月期通期) | 1,107,668 | 74,360 | 75,931 | 53,481 | 141円04銭 |
- * 当社は、2024年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しております。
これに伴い、前連結会計年度(2024年12月期)の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり当期純利益を算定しております。
修正の理由
2025年12月期中間連結会計期間の業績と、今後の市場環境、見通しを踏まえ、2025年2月3日に公表した通期連結業績予想を上記の通り修正することといたしました。
2025年12月期中間連結会計期間の国内景気は緩やかな回復基調が続きました。企業のIT投資需要は底堅く推移し、同期間における当社グループの業績は年初予想を上回ることとなりました。
今後も国内景気は緩やかな回復が期待されます。当社グループの通期業績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益とも当初予想を上回ることが想定されるため、通期連結業績予想を修正いたします。
- * その他詳細資料につきましては、当社ホームページに掲載いたしますのでご覧ください。
- * 当ニュースリリースの中で記述しております業績見通しなど将来についての事項は、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について当社グループが保証するものではありません。
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