導入から1年足らずでBIM/CIM事業を整備

工事測量のリーディングカンパニーがBIM/CIMサポート事業を展開し、顧客ニーズに柔軟に対応できる環境を構築

株式会社CSS技術開発 導入事例

建設業101~1,000名CAD(設計支援ツール)営業・業務プロセス効率化

工事測量のリーディングカンパニーである株式会社CSS技術開発は、豊富な機材の取り扱いや技術開発の分野で広く実績を残している。同社は、さらに幅広く顧客ニーズに応えるため大塚商会からBIM/CIMソフトウェアを導入。今後の土木業界でスタンダードとなる技術サポートサービスを構築した。

  • 業績の拡大
  • 営業力強化

株式会社CSS技術開発

導入先の概要

業種
測量業・サービス業
事業内容
ICT施工関連サービス、測量サービス、各種現場試験、測量機器レンタル・販売、解析測量サービス、技術開発
従業員数
126名(パート・アルバイト含む、2020年4月現在)
ホームページ
https://www.css24.jp/

導入の狙い

  • 高まっているBIM/CIMサポートニーズに対応できる体制を整えたい

解決策

  • 業界のデファクトスタンダードとなる3次元CADツールを導入

導入したメリット

導入システム

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株式会社CSS技術開発 導入事例(PDF:3,414KB)

導入事例詳細

3次元測量に定評がある、工事測量のリーディングカンパニー

藤田 由紀子氏

品質保証部長 測量部 内業班長 藤田 由紀子氏

株式会社CSS技術開発(以下CSS技術開発)は、東京多摩に本社を構える工事測量のリーディングカンパニーだ。近年は施工会社を主なクライアントとし、特に3次元測量において評価の高いサービスを提供している。

「当社はレーザースキャナー、レーザードローン、マルチビーム、MMS(モバイルマッピングシステム)、GNSS(全球測位衛星システム)など、最新の測量機器や20種類以上のソフトウェアを豊富にそろえております。幅広い知見とノウハウを強みに、さまざまなクライアントの要望に応えることを目標としています」(品質保証部長 測量部 内業班長 藤田 由紀子氏)

そのほか、測量機材のレンタル販売事業も展開し、中国の大手測量機器メーカーCHC社の製品を日本で唯一正規代理店として販売。土木業界の測量ニーズに多方面から応える体制を整えている。

国土交通省の発表を契機に、BIM/CIMの取り扱いを開始

全国に拠点を展開するCSS技術開発。社名のCSSは「Challenge for Super SOKURYO」で、驚きの測量方法を独自の技術開発で実現するというメッセージが込められている

全国に拠点を展開するCSS技術開発。社名のCSSは「Challenge for Super SOKURYO」で、驚きの測量方法を独自の技術開発で実現するというメッセージが込められている

CSS技術開発は、2020年に大塚商会を通じて3次元CAD『Autodesk Architecture, Engineering & Construction Collection(AECコレクション)』を導入。導入の背景には、同年の国土交通省による「2023年度までに小規模を除く全ての公共工事でBIM/CIMを原則化する」という発表があった。

土木業界においてBIM/CIMは今後のスタンダードとなる技術だが、ICT化が進んでいないことを理由に取り扱いが難しいと感じている施工会社も多い。そこで、CSS技術開発が新たに始めたアプローチが、測量に限らず土木に必要なBIM/CIMデータの取り扱いを幅広く代行するというサービスだ。

「それまで当社では、BIM/CIMデータを扱うことはありませんでした。しかし、クライアントである施工会社からのBIM/CIMサポートニーズが増えていたということもあり、今回のBIM/CIM導入を決めました」(藤田氏)

機能性・汎用(はんよう)性の高さから『AECコレクション』を採用

藤原 英美子氏

測量部 技術開発課 藤原 英美子氏

導入製品の選定ポイントについて、測量部 技術開発課 藤原 英美子氏は「『AECコレクションは機能が充実していることに加え、3次元CADのデファクトスタンダードというべきツールです。業界内で広く使われているということもあり、クライアントとのデータのやりとりもスムーズに完了します。互換性の高さも、さまざまなソフトウェアを扱う当社にとって大きなポイントでした」と語る。

加えて同社は、2020年の年末にGISソフトウェア『ArcGIS for Desktop』を導入。BIM/CIMサポート対応の幅をさらに広げている。「クライアントによっては、『ArcGIS』のデータに近いサンプルを提示いただくこともあります。その場合は『ArcGIS』データの納品がよいだろうという思いもあり、導入しました。クライアントのさまざまなニーズに柔軟に対応できるようツールを使い分けています」(藤田氏)

『AECコレクション』に含まれる土木設計ツール『Civil 3D』の画面。CSS技術開発が測量した施工現場の点群データを取り込み、BIM/CIMデータとしてモデリングしている

『AECコレクション』に含まれる土木設計ツール『Civil 3D』の画面。CSS技術開発が測量した施工現場の点群データを取り込み、BIM/CIMデータとしてモデリングしている

大塚商会の電話サポートで早期導入・運用が可能に

運用に当たり、CSS技術開発はメーカーが配布するマニュアルやトレーニング教材をダウンロードし、操作感を確かめていったという。藤原氏は当時について「ただ、これらを利用しても身に付くのは基本操作だけなので、実際に業務でどう生かしていけばよいのか分からないままでした」と語る。

そこで同社が頼ったのが、ソフト導入を請け負った大塚商会のサポートである。大塚商会主催のセミナー・スクール講習を受けることにより、実践的な活用法について学ぶことができたという。「当社では以前より『たのめーる』を利用するなど、大塚商会さんとのお付き合いがありました。サポートが充実していることもあり、安心感を持って導入を進めることができました」(藤原氏)

また本格的に運用がスタートしてからも、大塚商会の電話サポートを頻繁に利用しているという。藤原氏は「困ったことがあるとすぐに電話サポートに相談しています。電話サポートはとても対応が早いうえ、問題の解決方法を画面を通してリモートで説明してくれるため、大変助かっています」と語る。

趙 子健(ちょう しけん)氏

海外事業部長 趙 子健(ちょう しけん)氏

当初、1ライセンスで導入された『AECコレクション』だが、現在では2ライセンスを追加。海外事業部長の趙 子健(ちょう しけん)氏は「導入から1年弱の間に、既に40件以上の案件を受注しました。クライアントからの需要も多く、海外の協力会社とも分担しながらこなしています」と新事業について満足そうに語る。

実際の運用では、同社が測量した点群データから『Civil 3D』で土台モデルを作成し、『Revit』で橋梁(きょうりょう)などの建築物をモデリングしている。「クライアントによっては施工ステップ図も合わせて納品していますが、そこに『Navisworksのタイムライナー機能を活用しています。ボタン一つで簡単に施工ステップ動画が出力できるうえ、データが軽くてきれいな点も評価しています」(藤原氏)

また、『ArcGIS』は主にソーラーパネル設置用箇所の測量に活用しているという。「測量データをArcGISに取り込み、点群ごとにIDを付与することで、傾斜などの数値をパラメーターとして管理できる点が便利です」(藤原氏)

URLで3次元モデルを共有。利便性が顧客満足度を高める

『AECコレクション』と『ArcGIS』による新事業は、クライアントからも好反応だという。特に反響が大きいのは、クライアントがブラウザー上でデータを確認できるビューワー機能だ。URLを共有するだけで3次元モデルの詳細を見ることができ、簡便に工事の概要を把握することができる。「スマートフォンからデータを見ることも可能なので、現場で内容を再確認できると好評です」(藤田氏)

土木現場においては、構造物の干渉チェックに用いることで設計照査の効率向上を図ったり、重機の可動範囲や安全走行ルートを確認したりすることなどにも利用されているという。また、クライアントである施工会社は、住民説明会の説明資料を作成する際にCSS技術開発の作成したBIM/CIMデータを利用。これまで説明会では2次元の図面などを用いていたが、これは専門的な知識がない地域住民にとって理解しやすい資料ではない。『AECコレクションで施工ステップ図を作ってプレゼンテーションに利用することによって、格段に内容を理解してもらいやすくなったという。

また趙氏は「現況測量した3Dモデルと過去の設計図面を合わせることで、施工会社が計画段階で図面とのギャップを確認できた事例がありました。今までは実際に施工を始めてからしか分からなかった情報が計画段階で分かり、手戻りや無駄なコストの削減につながっていることは、大きな効果だと思います」と語る。

『AECコレクション』に含まれる建築設計ツール『Revit』で、橋梁などの建築物をモデリング。『Civil 3D』上に配置した後は、『Navisworks』で施工ステップのアニメーションを作ることも可能

『AECコレクション』に含まれる建築設計ツール『Revit』で、橋梁などの建築物をモデリング。『Civil 3D』上に配置した後は、『Navisworks』で施工ステップのアニメーションを作ることも可能

営業ツールとしての活用も検討

CSS技術開発は今後、『AECコレクション』と『ArcGIS』を営業ツールとして利用することも視野に入れている。藤田氏は「『AECコレクション』で作成した3Dモデルの実績を『ArcGIS』上に配置することで、営業時に分かりやすい資料として提示することを考えています。BIM/CIMの案件はどんどん数が増えているので、新しい使い方を見つけて、さらに幅広く活用していきたいです」と展望を語った。

大塚商会担当者からのコメント

「サポートに加え、普段の業務にも役立つ活用方法を提案します」

大塚商会は、問題が発生した際すぐにご相談いただけるサポートを用意しています。トラブル発生時の対応はもちろん、普段の業務に役立つ情報も提案していきます。

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