除菌LED照明によるカビ対策の効果を実感

黒カビの発生を抑制するために除菌LED照明をしょうゆ工場内に設置し、低コスト化と安全性の向上を実現

福岡県醤油醸造協同組合 導入事例

製造業1~100名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

福岡県のしょうゆ原液「生揚(きあげ)」の協同生産拠点である福岡県醤油醸造協同組合は、このたび工場内に除菌LED照明を設置して黒カビの発生を抑制し、品質管理に万全な体制を整えている。従来の水銀タイプの殺菌灯より導入・運用コストを削減でき、人体に影響のない除菌LED照明で安全な環境も実現した。

  • カビの除菌対策
  • コスト削減

福岡県醤油醸造協同組合

導入先の概要

業種
醸造業
事業内容
県内の組合員の醤油業者へ向けた醤油の原液「生揚(きあげ)」の供給
従業員数
90名(2023年5月現在)
ホームページ
http://www.fsjk.or.jp/

導入の狙い

  • 工場内のカビ除菌対策の安全性を高めたい
  • カビ除菌対策の導入・運用コストを軽減したい

解決策

  • 除菌LED照明を導入し、安全性の向上と低コスト化を実現

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
除菌LED照明直管蛍光灯タイプ(29W)お問い合わせ

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導入事例詳細

全国でトップクラスの品質を誇る、しょうゆ原液の協同生産拠点

製造部 部長 井澤 圭史氏

自然に恵まれた筑紫野の地にある福岡県醤油醸造協同組合は、しょうゆの原液「生揚」の協同生産工場だ。1966年に福岡県内の中小のしょうゆ製造業者が出資して誕生した。1974年に増設工事が完了すると、日本有数の規模を誇る生揚工場へ発展。都道府県別で全国最多となる福岡県内90社を超える組合員に生揚を供給している。

「福岡県はしょうゆ屋さんの件数が日本で一番多い県です。しょうゆの原料である生揚醤油造りには設備投資や品質管理に多くの費用がかかるため、県下のしょうゆ屋さんがお金を出し合って設立したのが当組合です。その生揚醤油を各組合員さんが甘みと旨味の強い九州独自の味に仕上げて市場に提供しています」と説明するのは、製造部 部長の井澤 圭史氏だ。同組合は、いわば福岡県のしょうゆ造りの黒子としての役割を果たしていると言えよう。

1991年には、つゆ・たれなどの加工調味料工場が完成し、液体調味料の協同生産も可能になった。2000年には「ISO9000シリーズ」の認証を取得して品質管理を一段と強化。2006年には敷地内に「福岡県醤油会館」が落成し、福岡県のしょうゆのPRセンターとして機能を果たしている。

「当組合では、日々、基礎研究や技術開発に努めており、品質面には自信を持っています。事実、福岡県のしょうゆは毎年行われる全国醤油品評会で最高位を受賞した実績があり、全国でトップクラスの品質を誇っています」(井澤氏)

除菌LED照明にいち早く着目して、天井や壁に発生するカビ対策を強化

しょうゆの基本原料は大豆と小麦で、その中で麹(こうじ)菌や酵母菌を繁殖させながら造り上げていく。しかし、発酵過程でアルコール成分が工場内に飛散してしまうため、アルコールを食べる黒カビがどうしても発生しやすくなる。これにより、天井や壁の一部がカビで黒くなり、湿度の高い夏場には不快な臭いがするケースもあるという。しょうゆの品質自体に直接影響はないものの、工場内をこまめに洗浄しなければならず、有効な対策を講じることは長年の懸念事項となっていた。

同組合は品質管理を強化するための対策として、しょうゆ業界ではいち早く除菌LED照明に着目。しょうゆ造りの過程で工場内の天井や床などに付着した黒カビを、人体に影響のない405nm(ナノメートル)の波長の光で除去する先進的な照明の導入を開始し、大きな注目を集めている

以前使用していた水銀タイプの殺菌灯。強力な紫外線を照射する殺菌灯が人体に及ぼす悪影響を考慮して、夜間のみ使用していた

「これまでは、水銀タイプの殺菌灯を工場内に設置していました。しかし、水銀タイプの殺菌灯は有害な菌の除去のために強力な紫外線を照射するので、人体に悪影響を及ぼします。そのため、タイマー制御で人が居ない夜間のみ使用していました。また、石英(せきえい)ガラス製なので、万が一落下して破損した場合、ガラス片だけでなく水銀などの有害物が醸造液に混入してしまうという大きなリスクを抱えていました」(井澤氏)

また、従来の水銀タイプの殺菌灯は1台当たり60万円ほどと非常に高価で、5年くらいで徐々に波長が弱くなり頻繁に交換する必要があるなど寿命も長くなかった。安全性を確保しながら維持管理のコストを抑えることも、大きな課題となっていた。

「LED」「紫外線」「殺菌」のキーワードで最適な製品を探す

そうした中、井澤氏は工場の現場責任者として、インターネットを使った情報収集を定期的に行っていた。

「そろそろLEDタイプの殺菌灯が出るのではないかと、常にアンテナを張り巡らせて探していました。「LED」「紫外線」「殺菌」のキーワードで検索していたところ、最終的にたどり着いたのが大塚商会さんのウェブサイトでした。紹介されていた除菌LED照明は、まさに従来の課題を一気に解消する期待通りの殺菌灯でした」(井澤氏)

人体に無害な405nm波長で黒カビを除去・除菌しながら日常業務可能

大塚商会が販売している除菌LED照明は、405nmの波長で、天井や壁などの表面に付着した黒カビを除去し、液体の中の酵母菌や人体には影響がないため、まさにうってつけの殺菌灯だった。ポリカーボネート樹脂を使用しているため、万が一落下しても割れることがなく、水銀タイプのようにガラス片が混入する心配もない。1本当たりの価格も非常にリーズナブルで寿命も長いなど、数多くの利点があった。

「除菌LED照明は除菌だけではなく、通常の照明器具としての役割も果たすので、これを選ばない手はないと思いました。早速大塚商会さんにメールで問い合わせをしたところ、すぐに担当者から連絡があり、迅速に対応していただけました」(井澤氏)

最初に除菌LED照明を取り付けた「排水処理室」。不快だった室内の悪臭は以前より確実に軽減され、効果を実感しているという

具体的には、大塚商会から『除菌LED照明 直管蛍光灯タイプ(29W)』を購入し、2023年1月に、夏場に臭いが一番きつくなる「排水処理室」に8本設置した。その後、商品を積み込む「出荷室」に4本設置すると、徐々に他の設置場所も増やしていった。現在は、合計40本程度の除菌LED照明を工場内に設置している。

従来の水銀タイプの殺菌灯から除菌LED照明への切り替え・設置作業は、基本的に社内で対応。天井が高い場所などは、以前から電気工事などで取引していた工事会社に依頼し、順次導入していった。

「従来の照明器具と取り付け部分の規格が一部合わないところがあったので若干苦労しましたが、除菌LED照明は人体に影響がないので、除菌をしながら日常業務を行えることが大きな利点です。以前は社員が帰った後、夜間だけ水銀タイプの殺菌灯を点灯させていましたが、除菌LED照明にしてからは日中に除菌と照明の両方で活用し、夜間は消灯して節電しています」(井澤氏)

殺菌灯交換コストが40分の1に削減、今後も設置範囲を拡大予定

「排水処理室」に設置された除菌LED照明。日亜化学工業の蛍光体技術により、白色発色で違和感のない自然な色味と明るさだ

もともと除菌LED照明は、天井や壁などの一部に付着する黒カビを除去することが主な導入目的だったが、コスト面においても顕著な導入効果をもたらしている。

従来の水銀タイプの殺菌灯と比較して、1台当たりの導入コストはおよそ40分の1に激減しました少ないワット数で利用できるので、毎月の電気代も8分の1程度に節約できると試算していますそのうえ、除菌LED照明は光源寿命が30,000時間と非常に長いので、工場内の照明を交換する手間と時間も省けるようになりました」(井澤氏)

従来の水銀タイプの殺菌灯を全面的に入れ替えたことで、安全性も一気に高まった。

「水銀タイプの殺菌灯は、青白い紫外線を発して見た目にも危険な印象を受けたので、人がいるときは必ず消灯していました。その点、除菌LED照明は通常のLED照明とほとんど変わらないため、人がいるときも気にせずにそのまま利用できます。ポリカーボネート製なので、落下しても割れず有害物質が飛び散ったり、ケガをする心配もないため非常に安心です」(井澤氏)

麹菌などを繁殖させる「淡口再仕込出荷室」に設置された除菌LED照明。殺菌灯と異なり人体に影響のない照明なので、点灯したまま昼間も日常業務を行えるようになった

除菌LED照明の設置時に、天井や壁をきれいに洗浄したばかりなので、現時点では以前と比べてカビの除菌効果などを数値化することは難しい。しかし、除菌LED照明に切り替えたことで、「排水処理室」の悪臭は確実に軽減されたという。

「『排水処理室』は、しょうゆの原料であるたんぱく質が腐って嫌な臭いがしていたのですが、現在は除菌LED照明を昼間つけっぱなしにしているので、その臭いをほとんど感じなくなりました。そこに出入りする従業員からもとても好評です」(井澤氏)

今後は防水対応の除菌LED照明の製品化に期待

今後は、除菌LED照明によるカビの繁殖度合いの変化などを測定し、その検証効果を踏まえたうえで、HACCP(国際的な食品衛生管理の手法)に対応したクリーンルームなどに随時設置場所を増やしていく方針だ。

「除菌LED照明は、ノロウイルスや大腸菌などの除菌効果もあるので、食品業界では、どこの会社も使いたい製品だと思います。私たち食品製造業は毎日設備や作業場を洗浄するので、今後、防水対応の除菌LED照明をぜひとも製品化していただきたいです。それが実現されれば、カビや結露の発生しやすい冷蔵室をはじめ、給食センターや調理室などの衛生管理区に設置しやすくなるので、食品業界では必須の対策になると思います」と井澤氏は今後の展開に大きな期待を寄せている。

大塚商会担当者からのコメント

「除菌LED照明で食品業界の除菌対策をご支援します」

福岡県醤油醸造協同組合様は、工場内の天井や壁に発生する黒カビの除菌対策として除菌LED照明にいち早く着目されました。ノロウイルスや大腸菌、O157などの除菌効果もあるため、今後も効果的な導入を支援していきます。

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