BIM導入の流れに先駆けていち早くRevitを導入。施工図を軸とする新たな価値を提供する

「施工図をベースに構造設計、意匠設計など、 多様な情報を盛り込んだBIMモデルを作成。発注主に新たな価値を提供しています」

株式会社和建築設計事務所 導入事例

建設業1~100名CAD(設計支援ツール)製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

株式会社和建築設計事務所は、施工図を中心に、生産、実施、仮設などの設計図を作成する建築設計事務所だ。大手建設会社(ゼネコン)を主な取引先とし、マンションや学校、大型複合商業施設などの施工図作りを得意としている。同社は、2009年ごろから建設業界で始まったBIM導入の流れにいち早く対応し、大塚商会を通じて『Autodesk Architecture, Engineering & Construction Collection』を導入。ゼネコンのBIM推進プロジェクトに参画して技術を磨き、対応力を高めてきた。目下、BIMを活用したより付加価値の高いサービスの提供を目指している。

株式会社和建築設計事務所

導入先の概要

業種
建設業
事業内容
施工図全般作成、企画・計画・実施設計
従業員数
17名(2020年2月現在)
ホームページ
http://www.kazu-s.co.jp/

導入の狙い

  • 建築業界におけるBIM導入の流れにいち早く対応したい
  • BIMへの対応力を強化してサービスに付加価値を付けたい

解決策

  • Revitを搭載したAutodeskのBIMパッケージソフトを導入

導入したメリット

  • PC配筋図を3Dで提供するなど、施工現場に利便性をもたらした
  • BIMデータ納品により、発注主へのサービスに付加価値を付けた
  • 代表取締役 高島 等氏

    「BIMの活用によって新たな価値を生み出したいと思っています。BIMの導入をご検討されている企業様も、試行錯誤をしながらでも、まずは導入することが第一歩だと思います」

  • BIMマネージャー 宮本 清美氏

    「大塚商会さんのセミナーには積極的に参加して、BIMに関する最新情報を入手しています。これからも有益な情報発信を期待しています」

  • BIMチームリーダー 宮野 雅彦氏

    「大塚商会さんのサポート体制には満足していますが、できればAutodeskの全製品に関するコールセンター対応を充実してもらえるとありがたいです。今後に期待しています」

導入製品情報

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
統合ソリューション
パッケージ
Autodesk Architecture,
Engineering & Construction Collection
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株式会社和建築設計事務所  導入事例(PDF:2,946KB)

導入事例詳細

マンションなどの施工図で20年以上にわたって実績を残す

マンションや集合住宅などの施工図を数多く作成する和建築設計事務所。20年以上培ってきた経験と発注主への柔軟なバックアップで高く評価されている

株式会社和建築設計事務所(以下、和建築設計事務所)は、建築工事にかかわる施工図を中心に、生産、実施、仮設などの設計図を作成する建築設計事務所である。1986年3月に創業し、1991年10月に会社組織となると、以来20年余りの間に、ゼネコンから受注したマンションの施工図など、数多くの図面の作成を手掛けてきた。東京都渋谷区にある事務所のほか、建築現場にも技術者を派遣し、工務全般の業務に従事している。

「施工図を専門として20年以上培ってきた経験と、発注主の要望に応じて柔軟に人材を派遣できる対応力が高く評価され、安定して受注を確保しています」と語るのは、代表取締役の高島 等氏である。受注する案件の7~8割はマンションの施工図だが、首都圏ではマンション建設ブームが一段落して、着工件数は頭打ちとなっている。それでも、「足元の受注には、ほとんど影響が出ていない」(高島氏)というのは、それだけ同社のサービスに対する発注主の信頼が厚いからだろう。

とはいえ、「建築の仕事は競合相手が多く、常に時代のニーズに対応しながら変化し続けなければ、生き残ってはいけません。どうすれば当社ならではの付加価値を提供できるかということを、常に考え続けています」と高島氏は語る。

業界の動きに先駆けて、いち早くBIMを導入

Revitでの作業の様子。問題が起きた際には、大塚商会が電話・リモート接続でサポートを行っている

競合相手との違いを打ち出すため、和建築設計事務所が取り組んでいるのがBIM(Building Information Modeling)の活用だ。日本の建築業界では、「BIM元年」といわれた2009年以来、急速にBIM化が進んできた。同社は今から20年ほど前に、現在のBIMのはしりともいえる某ゼネコン開発の3DCADをいち早く利用し、施工図に見積りデータをひも付けたり、施工平面図から断面図を描出したりする取り組みを実験的に行っていた。

本格的にBIMに対応するシステムを導入したのは2012年ごろである。和建築設計事務所は、古くから大塚商会と取引があり、社内システムやサーバー、PCなどのIT機器・システムのほか、複合機、電話機、LED照明など、多数の機器・備品を大塚商会から調達していた。

その大塚商会の担当者から、「BIMを本格的に推進するのなら、Autodesk製品『Revit』を導入してはどうでしょうか」という提案を受けたのだ。

発注主のBIM推進プロジェクトに参画する

Revitは、Autodesk社が開発したWindows用建築3次元CADソフトウェアである。

当時、和建築設計事務所は、ほとんどの施工図を2次元CADで作成していた。だが、Revitを使えばBIMだけでなく、3次元CADによる立体図面として施工図を作成できるようになることも大きなメリットであると考え、大塚商会が提案する、Revitを搭載した『Building Design suite Premium』(現在は『Autodesk Architecture, Engineering & Construction Collection』へアップグレード)を採用した。

現在同社のBIMマネージャーを務める宮本 清美氏は、「Revitは、ほかのBIMツールに比べて、躯体(くたい)、仕上げ、どちらにも強いことが特長だと思います」と語る。

その後1年ほどは、主に3次元CADの操作方法を覚えるために同製品を使用したが、2013年に大きな転機が訪れる。この年、同社の発注主の大手ゼネコンがBIM推進グループ主体で、協力会社も巻き込んだBIM活用のためのプロジェクトが始動したのだ。

既にRevitを導入していた和建築設計事務所は、有力な協力会社の一つとして、同プロジェクトに参画することになった。高島氏は、「当社のBIMへの対応力を強化するためにも、願ってもないチャンスだと思いました」と当時を振り返る。

Revitで作成した3Dモデル。BIMだけでなく、立体図面として施工図を作成できることも同社の導入メリットの一つだ

ゼネコンのBIM推進プロジェクトで技能を磨く

同プロジェクトの施工図ワーキングチームに参加した宮本氏は、既に出来上がっている建物の施工図をBIMで作り直すという後追い処理から施工図への活用をスタートした。

「全く知識のない状態から、一つ一つ手探りで学んでいきました。当社は施工図を得意としているので、まずは施工図から始め、それに構造・意匠設計などの情報を加えて、盛り込む情報を増やしていったのです。今でも完全な状態とは言い切れませんが、始めたころに比べると、かなり技術レベルが上がってきたのではないかと思います」と宮本氏は語る。

現在、和建築設計事務所では、宮本氏をはじめとする4名が中心となり、『Autodesk Architecture, Engineering & Construction Collection』を使用している。同社でBIMチームリーダーとして活躍する宮野 雅彦氏は、「Revitは2次元CADと違い、全ての機能を使いこなせないとやりたいことができないので、最初は機能を覚えるのに苦労しました」と当時を振り返る。

大塚商会によるサポートが技術習得の支えに

Revitの使用に当たり和建築設計事務所が頼りにしたのは、大塚商会の電話サポートであった。

「オペレーターの方は建築の専門家ではないので、専門用語などで意思疎通に困ることもありましたが、理解しようと熱心に対応し、的確な答えを出してくださったので、非常に助かりました。また、大塚商会さんのご支援がなかったら、とても使いこなせていなかったと思います」(宮本氏)

また、宮野氏は、「電話では伝わりづらい内容も、リモート接続でサポートしていただけたことがとても助かりました」と語る。

設計成果物の付加価値が格段に向上する

2次元CADでは寸法、角度の描画が難しい複雑な配筋図も、Revitではデータ付きで描画することができる

BIM活用の効果は、さまざまな場面に表れている。

「3次元的な斜めなどの複雑なPC(プレキャストコンクリート)配筋図を、Revitで描画できるようになったことは、大きな成果の一つです」(宮野氏)

従来の2次元CADでは寸法や角度が分かりにくく、PCメーカーや施工現場の担当者などが計算していたが、3次元データから配筋図が作成できた結果、現場作業が大幅に短縮した。

また、発注主向けには、施工図だけでなくそれにひも付く意匠・構造・設備・仮設を含めて、さまざまな情報をワンパッケージにしたBIMデータを提供できるようになり、将来的なメンテナンスにも対応できるようにするなど、設計成果物の付加価値が格段に上がった。

「当社は、BIMの活用によって新たな価値を生み出し、お客様により大きな付加価値を提供できる企業を目指しています。そして、競合他社との激しい戦いを勝ち抜いていきたいと思っています」と高島氏は今後の目標を語る。

大塚商会からの新たな提案に期待

ただし、その実現のためには乗り越えなければならない壁も多い。一つは、業界全体で急速にBIM化が進む中で、どう差別化していくかという点だ。

「ゼネコン各社はBIM活用のためのテンプレート(ファミリカタログ)を独自に作成するなど、業界標準の主導権争いを進めています。その動きにはしっかり対応していく必要があり、一方で周りの動きに埋没してしまわないように、当社ならではのサービスを確立していかなければなりません」と宮本氏は語る。

設備投資のための予算や人材の確保など、経営面での課題も山積している。高島氏は、「これからの戦略作りのためにも、ぜひ大塚商会さんからの新たなご提案に期待したいですね」と語った。

大塚商会担当者からのコメント

「BIMの最新動向に合わせて、積極的に新規提案を行います」

BIMの最新技術や活用のトレンドは、目まぐるしく変わっています。当社は、常に最新動向に関する情報をお伝えしながら、今後も有益な提案を行ってまいります。

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