- 業種
- 電気設備工事
- 事業内容
- 電気設備工事事業、屋内線工事、送電線工事、発変電工事、通信工事、空調工事の設計・施工・請負など
- 従業員数
- 634名(2026年3月時点)
- ホームページ
- https://www.kk-kodensha.co.jp/
点群データのミリ単位のモデル化を高精度に実現

株式会社弘電社 導入事例
建設業101~1,000名CAD・PLM(設計支援・管理ツール)製品の導入・活用支援情報共有・会議システム営業・業務プロセス効率化経営基盤強化・リスク対策コスト削減・売り上げ向上
エンジニアリングカンパニーの株式会社弘電社は、既存の電気設備の現況測量や維持管理の高度化と効率化を図るため、大規模点群モデル化システム『ClassNK-PEERLESS』を導入。施工前後の状況が点群データで比較できるようにカスタマイズを施し、独自の活用方法によって電設工事の“現場DX”を推進している。
- 業務効率の向上
- 生産性向上
- 社内の情報共有
- 事業価値の創造
2026年3月取材
株式会社弘電社
導入先の概要

導入の狙い
- 現況測量の高度化と効率化を図りたい
- 3Dモデルに基づく施工実施と維持管理を実現したい
解決策
- 『ClassNK-PEERLESS』を導入し、自社の利用目的に合わせてカスタマイズする
導入したメリット

導入システム
| 製品カテゴリー | 製品名・型番 | お問い合わせ |
|---|---|---|
| 大規模点群モデル化システム | ClassNK-PEERLESS | お問い合わせ |
株式会社弘電社 導入事例(PDF:3,188KB)
導入事例詳細
銀座で創業し100年の歴史を誇るエンジニアリングカンパニー

東京都中央区銀座の本社ビル外観。銀座で創業した同社は東京銀座地区の電灯用の送配電・屋内配線工事を事業の源流とする。現在の本社ビルは、1992年に完成したものだ
株式会社弘電社(以下、弘電社)は、電気設備工事や設備機器の販売など、暮らしや社会を支える“電気”に関わる事業を幅広く展開するエンジニアリングカンパニーだ。
創業は明治末期の1910年。7年後に株式会社化し、戦後間もない1951年に三菱電機株式会社のグループ企業となった。100年以上の歴史を誇る同社は全国数多く、社会インフラ・送電・内線と多岐にわたる電気設備工事に携わってきた。

工事事業戦略本部 技術戦略部 部長 兼 設備設計部 技師長 浦見 成一氏
「建物では横浜ランドマークタワーや東京ドームホテルなどの電気内線工事、社会インフラでは電力会社の発送電に関わる工事や空港の電気内線工事などを手掛けています。最近では、大阪万博・三菱館も担当しました。100年以上にわたって磨き上げた技術力で、あらゆる規模と難度の工事に対応できるのが強みです」と語るのは、工事事業戦略本部 技術戦略部 部長 兼 設備設計部 技師長の浦見 成一氏だ。
その言葉どおり、弘電社は発電所・変電設備や送電線などの社会インフラの維持・改善の一翼を担う一方、商業ビルや工場、病院、学校等の電気設備の設置・改修・保全にも携わるなど、暮らしや社会に関わるインフラと建物を広く支えている。また同社は、インフラや工場、建物などで使用される産業用機器、冷熱住設機器を販売し、ソリューションを提供する“技術商社”としての顔も持つ。まさに、トータルエンジニアリングカンパニーと呼ぶにふさわしい存在といえよう。
リスクが高い現況調査・測量業務を「点群データ」ソリューションに
技術はしっかり守りながら、新しい取り組みにも臆することなくチャレンジする。そんな弘電社の積極姿勢を象徴するプロジェクトの一つが、2020年ごろから始まった既存電気設備の改修・営繕工事における「点群データ」の活用だ。
弘電社が請け負う電気設備工事は、7割近くが既存の建物に設置された設備や配電などの改修および営繕だ。新築工事の件数は業界全体でも減少傾向にあり、既存の建物を長く使い続ける風潮が強まっていることから、今後も改修・営繕工事は増え続けるものと予想されている。
だが、既存の建物の電気設備工事は、新築に比べて難度が高く、改修・営繕工事では、現況の調査や測量を綿密に行ったうえで工事に取り掛からなければならないことが多い。
「既に保全管理を請け負っている建物なら、担当者が現況を隅々まで把握していますが、全く関わったことのない建物の場合、図面がない中で一から状況を確認しなければなりません。足場の悪い所に脚立を立て、天井裏に潜り込んで調査するといった危険な作業も多く、調査時の煩雑さやリスク軽減という課題に悩んでいました」と浦見氏は明かす。危険な作業をなくし、効率良く精度の高い現況調査を行うために、点群データを活用したいと考えたのだ。
弘電社が点群データソリューションの導入を検討したもう一つの理由は、属人化していた情報の共有を図ることにあった。既に同社が保全管理を請け負っている建物でも、設備や配電に関する情報は、現場担当者の“頭の中”に記憶され、共有されないことが多かった。豊富な実績と経験を持つベテラン担当者に任せられてきたという側面はあるが、人材不足・後継者不足という業界全体の課題もある中、日本を代表する数多くの建築物を手掛けてきたその貴重な知識と経験を、情報管理に置き換えていくタイミングを考えるときでもあった。
「もしもその担当者が退職してしまえば情報は失われ、あらためて一から現況調査や測量を行わなければなりません。担当者が代わっても、システムで管理・共有された情報を基に改修・営繕や保全サービスが提供できるようにしたいと考えました。そこで、『点群データ』に基づいて3Dモデルを作成し、そのデータをBIMで管理することにしたのです」(浦見氏)
カスタマイズの柔軟性を評価し『ClassNK-PEERLESS』を選定
点群データのメリットを深く理解した弘電社の経営層は、優先度が高いプロジェクトであると判断し、投資を決定。これを受けて、浦見氏が部長を務める工事事業戦略本部はソリューションの選定を開始した。
複数の選択肢の中で、同社が選んだのは株式会社アルモニコス(以下、アルモニコス)の大規模点群モデル化システム『ClassNK-PEERLESS』(以下、『PEERLESS』)だった。決め手となったのは、弘電社が要求するミリ単位の点群モデリングが可能であること。そして、自社の要求に合わせたカスタマイズに柔軟に対応してもらえることと、その開発力にあった。

工事事業戦略本部 技術戦略部 技術開発課 主事 村井 克弥氏
実は弘電社は、点群データソリューションの導入を決定する時点で、カスタマイズが必須であることを念頭に置いていた。開発費は1億~2億円にも上ると想定されたが、標準機能だけでは同社が目指す使い方が実現できないのなら、多額の投資を織り込んででも実用に向けたカスタマイズを含めて検討し、導入しようと決断したという。同社がこのプロジェクトをいかに重視しているかがうかがえる。
システムベンダーには大塚商会を選定。「製品に対する理解が深く、カスタマイズに関してもメーカーとの間に立ってしっかり伴走支援をしてくれる点に頼もしさを感じました」と、導入プロジェクトに携わった工事事業戦略本部 技術戦略部 技術開発課 主事の村井 克弥氏は振り返る。
1カ月近く要した調査・測量がわずか1日で完了
弘電社は導入した『PEERLESS』に対して、段階的にカスタマイズを実施していく方針を決断。まず2025年には、二つのカスタマイズを行った。一つは点群差分抽出機能の追加、もう一つは電気設備工事における必須部品である「バスダクト」と「ケーブルラック分岐」が3Dモデル上で描けるようにすることである。
点群差分抽出機能とは、施工前に取得した点群データと、施工後のデータを比較して、その差分領域を色分けによって抽出する機能だ。これを使えば、どの部分の工事が進み、どこが残っているのかを見る「出来形管理」の精度が高まり、効率よく進捗を管理できるようになる。

一方、二つの必須部品の追加は、文字どおり、点群データから電気設備工事に対応した3Dモデルを構築するために必須のカスタマイズだ。

アルモニコス開発担当者と共に機能開発を段階的に進めており、『ClassNK-PEERLESS』に実装されたカスタマイズ機能を確認しながら現場へ展開していく
「『PEERLESS』には、点群データに基づいてダクトなど一部の部品を半自動で描画する機能はありますが、機能に含まれていない『バスダクト』と『ケーブルラック分岐』については、手描きで処理するしかありませんでした。これらの部品を追加したことで手描きの手間は大幅に減り、3Dモデルづくりのスピードは格段にアップしました。また、『PEERLESS』活用による効率化で、現況把握だけでなく、現況図やBIMモデルの作成プロセス全体が劇的に変化しました。例えば、点群データを基にした3Dモデル化が可能になったため、従来は現地調査の結果を基にゼロから図面化していた作図工数が大幅に短縮され、より正確なBIMモデルを迅速に効率良く構築できるようになりました」と村井氏は評価する。
同社では、3Dモデル化した現況データをBIMで管理する取り組みも着々と進んでいる。

工事事業戦略本部 設備設計部 設計二課 主事 布田 雄一氏
村井氏が『PEERLESS』でモデル化した3Dモデルを、『Revit』などを使用してBIMに落とし込む業務を担当する工事事業戦略本部 設備設計部 設計二課 主事の布田 雄一氏は、「『PEERLESS』のデータからBIMデータを作成することで、従来の図面読み取りや現場実測を基にゼロからモデルをつくるよりも格段に速いと手応えを感じています。また、『PEERLESS』で3Dモデル化した部材にBIMと共通の情報を付けることで、効率良く管理できる仕組みづくりも進めています」と語る。『PEERLESS』のデータを読み取るうえで、もしも不明瞭な点があれば、村井氏と積極的にコミュニケーションを取り、BIMデータの精度向上を図っているそうだ。一方、ソフトウェア間の連携について改善点や提案があれば、アルモニコスの開発部門へフィードバックを行い、次のカスタマイズに生かしていく流れだという。
そもそもの導入目的であった現況の調査・測量の効率化についても、現在、狙いどおりの効果が得られているという。
「以前は、不明確な部分が出てくるたびに何度も現場に足を運んで調査したり、写真で確認したりする必要があり、数人を動員して必要な情報を集めきるのに1カ月近くかかることもありました。それが点群データの活用で、たった1日で完了するようになりました。何より、危険な高所作業などがなくなったことは大きな効果です」と村井氏。
弘電社は今後、点群データソリューションの活用範囲を広げ、電気設備工事の“現場DX”を加速させていく考えだ。浦見氏は、「新築工事についても竣工時点で必ず点群データを取得し、3Dモデルによる管理を当社のスタンダードにしていきたい。その実現に向けて、大塚商会には引き続き頼もしい伴走支援を期待しています」と語った。
大塚商会担当者からのコメント
「引き続きカスタマイズのプロジェクトをご支援します」
株式会社弘電社様からは『PEERLESS』の導入とカスタマイズに関する大塚商会の伴走支援をご評価いただきましたが、これからも段階的なカスタマイズは続きます。引き続きしっかり要望を捉えながら、ご支援していきます。

- 印刷して上司への説明に
- 印刷して稟議書に添付して
- 印刷して会議資料に
株式会社弘電社 導入事例(PDF:3,188KB)
- * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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