継続的なシステム運用で業務の効率化を図る

自社の業務内容にフィットした鋼材卸業向けシステムを継続活用し、在庫管理業務などの効率化を実現

信庄産業株式会社 導入事例

製造業1~100名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

信庄産業株式会社はさまざまな鋼材を受注生産している企業だ。自社の業務内容にフィットした鋼材卸業向けシステム『PowerSteel』をバージョンアップしながら、20年にわたり継続的に活用。出荷以降の情報管理に特化した独自の活用方法で業務の効率化を図り、インボイス制度にも円滑に対応している。

  • 業務効率の向上
  • 生産性向上対策

信庄産業株式会社

導入先の概要

業種
製造業
事業内容
構造用鋼管・機械構造用鋼管・構造用角形鋼管等の製造・販売 など
従業員数
36名(2024年7月現在)
ホームページ
http://www.shinshosangyo.co.jp/

導入の狙い

  • 紙ベースだった在庫管理業務などの効率化を図りたい
  • 自社の業務内容にフィットしたシステムを導入したい
  • 煩雑な重量計算の自動化を実現したい

解決策

  • 鋼材卸業向けシステムの運用を継続的にサポート

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
鋼材卸業向けシステムSMILE V 2nd Edition PowerSteelお問い合わせ

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導入事例詳細

細かな要望にも真摯に対応し、多種多様な鋼管を受注生産

1972年に設立した信庄産業株式会社(以下、信庄産業)は、ビニールハウスなどで使われる農業用鋼管の製造・販売を中心に事業を展開してきた企業だ。2011年には、小山第二工場を新設して業容を拡大。構造用鋼管や機械構造用鋼管など幅広い用途で活用される一般管(鉄パイプ)の製造・販売を本格的にスタートし、売り上げの大半を占めるようになった。

建築用資材をはじめ、家具やインテリア製品、各種機械など、取引先の要望に合わせた受注生産にも幅広く対応。例えば、内径76.3mmの丸パイプはカーブミラーや道路標識の支柱に、内径50mmの角パイプは主にネステナーと呼ばれる倉庫用の収納設備に活用されるなど、さまざまな業界で需要が拡大している。このほか、各種鋼管の切断や曲げ加工、鉄鋼製品・材料の輸出入業も展開。自社にソーラーパネルを設置し、自然エネルギーによる発電や電気の供給・販売業も行っている。

顧問 山本 剛氏

「大手鋼材メーカーでは製造していないものを、当社は安価かつ短納期で提供する体制を整えています。どんな細かな要望にも真摯に対応することで、お客様に継続的に発注していただける信頼関係を築いてきたことが当社の大きな強みです」と語るのは顧問の山本 剛氏だ。

製造する製品を絞って対応するメーカーも多い中、信庄産業はお客様のあらゆる要望に応えていく柔軟な姿勢で50年以上にわたり対応してきた。近年は鋼材の価格が高騰し、業界全体としてはとても厳しい経営環境にある。例えば、1kg60円だった鋼材が、現在は190円にアップしているのが現状だ。このような中でも同社は、受注増が見込まれる製品開発を見極めて、いち早くシフトすることで、安定した経営基盤の構築に努めている。

紙の台帳による在庫管理などアナログ業務の課題解決に着手

営業部 加藤 近子氏

以前は、社内にPCを1台設置し、Excelを使って鋼材の単価計算や簡易的な販売管理ソフトで請求書の作成などを行っていた。しかし、基本的には全て紙べースで帳票管理をしていたので、決して効率的とはいえなかった。営業部の加藤 近子氏は、当時の状況を次のように振り返る。

「在庫管理は紙の台帳で管理していました。工場で造管した製品の本数やサイズなどを記入し、そのうち、どの製品を何本出荷したかを全部手書きで管理していました。その台帳は何冊にもなるので、在庫の管理や確認作業に多くの時間と労力を要していました」

そうした中、日常業務の効率化を図るために、PCを活用した基幹業務システムの導入を検討するようになった。

「同業他社の中には、何千万円も投資して独自のシステムを構築・運用している企業もありましたが、当社では、まずはあまり費用をかけずに自社の業務内容にフィットした必要最低限の機能を利用できるパッケージシステムを導入できることが選定の大きなポイントでした」(山本氏)

鋼材業界に最適なパッケージシステムを選定

長年使い続けている『PowerSteel』は、商品形状別の重量計算機能など業界ならではの必要機能を中心に有効活用し、業務効率を最優先に同社独自の業務フローを構築している

最適なパッケージシステムを模索している中で、本社の近くに営業拠点があった大塚商会に提案を依頼。デモを見て費用対効果を実感し、2004年に鋼材卸業向けシステム『SMILEα AD PowerSteel』を導入するに至った。鉄鋼業界特有の商習慣に対応した機能を搭載し、取り扱う商品や業務の形態に合わせて柔軟に運用できるため、まさに同社の要件を満たす理想的なシステムだった。

「実機を使って鋼材の単価計算や在庫管理のデモを見せていただいたときに、もうこれしかないと思いました。費用もリーズナブルで、サポート体制も充実していたので安心して導入することができました」(山本氏)

以来、『PowerSteel』を20年の長きに渡って継続的に活用している。その間に、『SMILE BS PowerSteel』を経て、『SMILE V 2nd Edition PowerSteel』へバージョンアップ。インボイス制度などの法改正に対応した最新の業務基盤を整えている。

出荷以降の情報管理に特化した独自の活用方法で効率化を図る

『PowerSteel』を初めて導入する際には、本社にPCを7台設置したうえで、本社の事務所と工場をVPNで結び、情報共有できる環境を整備した。その際、山本氏が大塚商会から操作方法を一通り教わり、他の社員に伝達しながら徐々に社内に浸透させていった。「当時は、PCを触ったことがない社員もいたので、半年くらいは従来の紙の台帳と併用していました。そのときは大変でしたが、使いやすいシステムだったこともあり、使い続けているうちに慣れてスムーズに運用できるようになりました」(加藤氏)

操作面で分からないことや予期せぬトラブルが生じた際は、大塚商会に電話で相談すると迅速に対応してもらえるので、安心感があるという。「あるとき、製品明細のない消費税のみが記載された伝票が突然表示されて驚いたことがありました。大塚商会さんに問い合わせると、月間の消費税だけを自動的に算出する機能があり、その機能で作られた伝票を間違えて呼び出してしまったことが原因だと分かりました。そうした小さなことも丁寧に教えていただけるので、困ったときは都度電話をしています」(加藤氏)

実業務で運用していく中で、自社の業務内容に合わせて、より使いやすいシステムに改善するために一部カスタマイズも施している。

「当社が製造している鋼管には、丸いパイプと四角いパイプがあるので、大塚商会のSEの方と打ち合わせを行い、両方のパイプを効率的に管理できるようにカスタマイズしていただきました」(山本氏)

ただし、全ての業務処理を『PowerSteel』で一元管理しているわけではない。お客様から電話やFAXで注文が入ると、その注文内容をExcelに入力し、それを基に工場に造管の依頼書を作成して送っている。その時点で初めて『PowerSteel』にデータを入力し、その後の出荷処理や在庫管理、売り上げ計上や請求書の発行業務などを行っている。毎月、同じ仕様のものを継続的に生産するケースが多いので、出荷以降の情報管理に特化した活用を行った方が、むしろ事務負担が少なく効率的だと判断したからだ。

在庫管理の精度が格段にアップし、必要な情報を検索して瞬時に参照

『PowerSteel』をバージョンアップしながら長年活用している中で一番実感している導入効果は、在庫管理の精度が格段に向上し、在庫情報を瞬時に検索して確認できるようになったことだ。

「当社は1000アイテムくらい取り扱っていますが、従来は紙の台帳にこれらの製品の本数などを手計算しながら記入していたので時間と手間がかかり、計算ミスが生じるケースが多々ありました。『PowerSteel』で在庫管理をシステム化してからは、工場で製品数などを数える手間が省け、計算ミスがなくなりました。紙の台帳は誰か一人が見ていると、他の人は見ることはできません。現在は、各自のPCで『PowerSteel』を起動して製品名を検索すれば、瞬時に在庫状況を確認できるので、お客様から在庫の問い合わせがあったときにスピーディーに対応できます」(加藤氏)

重量計算の自動化で手計算の手間を削減

『PowerSteel』の重量計算画面。九つの商品形状の重量計算パターンがあらかじめ設定されており、自社の運用に合わせた計算式を追加することも可能だ

『SMILE V 2nd Edition PowerSteel』では、製品形状に合わせた重量計算パターンが用意されているので、製品ごとに最適なパターンを設定することで重量計算が自動的に行えるようになったことも、大きな導入効果だ。「以前は、重量計算は電卓をたたいて算出していたのですが、その手間が省けるようになったので、ものすごく楽になりました」(加藤氏)

Excelとのデータ連携が簡単に行えることも、業務効率を高めているようだ。「Excelとの相性がよいことも大きな利点です。『PowerSteelには、PowerSteel ADのバージョンの時代からExcelにデータを取り込める機能がありましたが、バージョンアップするたびに使い勝手が向上しているので、とても重宝しています」(山本氏)

総務部 鈴木 敏則氏

最新の『SMILE V 2nd Edition PowerSteel』へ移行したことで、インボイス制度の対応もスムーズに実現している。「インボイス制度では、事業者番号の登録申請作業などを行う必要がありますが、当社は会計事務所に委託して行ったので、経理担当者の負担を増やすことなく迅速に対応できました。現在、請求書は『PowerSteel』で毎月30件ほど作成し、紙に印刷して郵送していますが、今後は、電子署名を行ってメールで送付する取り組みも進めていきたいです」と語るのは総務部の鈴木 敏則氏だ。

その後、大塚商会から複合機やビジネスフォンも導入し、社内の業務基盤を強化。今後は、デジタル化された請求書などを情報系システムで一元管理することで、電子帳簿保存法対策を強化することも視野に入れている。信庄産業の業務効率化は、これからも『PowerSteel』を軸にさらなる展開を見せていくだろう。

大塚商会担当者からのコメント

「法改正などに柔軟に対応しながら業務改善を継続的にご支援します」

信庄産業株式会社様は、鋼材卸業向けシステム『PowerSteel』をバージョンアップしながら20年の長きに渡って活用されています。今後も法改正などに柔軟に対応しながらお客様の業務改善を継続的にサポートいたします。

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  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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