医療現場のDXを目指してロボットを導入

患者様への入院説明や検査説明に、アシスタントロボットを活用。看護職員の業務負担軽減に対応する

医療法人 徳洲会 湘南鎌倉総合病院 導入事例

サービス業1,001名~製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

医療法人 徳洲会 湘南鎌倉総合病院は、神奈川県などが行った「ロボット実装事業」に参画。その成果を基に2022年12月、アシスタントロボット『temi』を導入した。患者様への入院説明や検査説明などの業務をロボットに行わせることで、看護職員の負担が軽減。職員を補う切り札の一つとして期待を高めている。

  • 業務効率の向上
  • 長時間労働の是正

医療法人 徳洲会 湘南鎌倉総合病院

導入先の概要

業種
医療
事業内容
内科、心療内科、神経内科、呼吸器内科、消化器内科など医療全般
職員数
2,104名(2023年4月時点)
ホームページ
https://www.skgh.jp/

導入の狙い

  • 医療現場DXの推進
  • 看護職員の負担を軽減する

解決策

  • ロボットの活用によって、看護職員を「人にしかできない仕事」に専念させる

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
アシスタントロボット『temi』お問い合わせ
ロボット制御プラットフォーム『BuddyBot®』-

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導入事例詳細

「断らない医療」を実践。先端医療にも積極的に取り組む

神奈川県鎌倉市の医療法人 徳洲会 湘南鎌倉総合病院(以下、湘南鎌倉総合病院)は、1988年11月に開設された総合病院だ。かつて、鎌倉市には地域医療の中核を担う病院がなかったことから、市民団体が8万人以上の署名を集めて医療法人 徳洲会に陳情。これを受けて、同法人が湘南鎌倉病院を開設した。開院当初は368の病床を有していたが徐々に増えていき、現在の許可病床は669床に及んでいる。

「断らない医療」を実践している同病院は、24時間365日、全ての救急患者を受け入れている。2013年4月には、神奈川県内の民間病院として初めて救命救急センターの指定を受けた。「時代が求める医療」への取り組みにも積極的で、2021年4月には再生医療とがん医療に特化した「先端医療センター」を開設。ここでは、がんの3大治療の一つである放射線治療に特化した設備を豊富に取りそろえる。

翌2022年4月には、救命救急センターを併設した「外傷センター」を開設。地域や国境を越え、数多くの患者様を迎え入れられる体制が整っていく中、近年は病院内のDX(デジタルトランスフォーメーション)にも力を入れており、その“推進役”として2020年10月にはデジタルコミュニケーション室を設置した。

神奈川県の事業に参画して、ロボットの実証実験を実施

同病院は2022年12月、病院内DXの一環として、大塚商会が提案するアシスタントロボット『temi』を導入した。その経緯は、同病院が2021年11月から実施したロボットの実証実験にさかのぼる。

「神奈川県のDX推進事業の一つに、県とさがみロボット産業特区が行う『新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業』がありました。当院は看護職員の業務負担軽減におけるタスクシフト・シェアの課題を踏まえ、将来を見据えた労働環境の変革を視野に入れてロボットの活用を検討しており、いずれ実装につながるのではないかと考えて事業に参画しました」と語るのは、看護部長の鵜川 美穂氏である。

こうして県から提示された八つのロボットの実証実験が行われたのち、候補の中から同病院が選んだ一つが『temi』だった。「とにかく使いやすいことが、選定上の大きなポイントでした。操作の仕方が分かりにくいと、ただでさえ忙しい看護職員に余計な負担を掛けてしまいます」と語るのは、デジタルコミュニケーション室 課長補佐の具伊 和之氏である。

看護部長 鵜川 美穂氏

デジタルコミュニケーション室 課長補佐 具伊 和之氏

内科病棟のナースセンター前に待機する『temi』。同病院では「てみ子」と名付け、スタッフカードを首からかけて活動。行き先となる病室番号を選択すると、自動移動を開始する

使いやすさを評価して『temi』を選定

同病院ではこれまでも複数のデジタルツールを選定してきたが、具伊氏はその際も職員が使いやすいようにUI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の高さを重視してきた。『temi』の使いやすさは、その要求を十分に満たしていたと評価する。

実証実験は救命救急センターやICU室に比べて患者様の出入りが比較的少なく、一般的な病棟の条件がそろい、実験に適していると判断した内科病棟で行った。

『temi』に搭載された入院案内の動画は、ナレーション付き。途中で聞き取れなかった場合には戻って再生できる機能をつけている

病棟内を自動走行する「てみ子」。経路に人や物を感知すると走行を一時停止する。上部のかごに物を入れて病室とナースセンターを行き来し、看護師の移動の負荷を軽減している

さまざまなトライアルを重ね、看護師支援になる作業を検証

看護部 内科病棟 副主任 板鼻 琴美氏

この実証実験では、ロボットに何が、どこまでできるのかを検証するため、さまざまな試みを行った。

「現場の看護職員が抱えている業務の課題を挙げてもらい、その作業をロボットに置き換えられるかを実験していきました」と説明するのは、内科病棟で実証実験の中心的な役割として携わった看護副主任 板鼻 琴美氏である。

ヒト型ロボットの『temi』は、顔の部分がタブレット端末のようなディスプレイになっている。この部分を使った動画による患者様への説明、病室までの患者様のエスコート(案内)、点滴などの軽く安全に運べる荷物の運搬、夜間巡視まで、普段職員がやっていることを『temi』に任せてみることになった。

「法律上、職員にしかできないことや、どうしても人手を要すること以外をロボットに任せていけないかと常々考えていたので、試せることは全て試しました」と鵜川氏は振り返る。

置き換えられそうな作業もあれば、ロボットに任せてしまうと、むしろ後始末などの手間が増える作業もあった。そうしたさまざまなトライアルの中で、画面を使った患者様への説明や、病室までの案内などであれば『temi』に任せられると評価。約1年間に及ぶ実証実験を終了した。実験後の看護師へのアンケートでは高い満足度という評価が得られた。

実証実験を経て『temi』を正式導入

医療安全管理室 師長 江口 陽子氏

実証実験を終えた同病院は、『temi』を正式に導入することを決定。看護師業務支援として、患者様やご家族への入院に関する説明、検査に関する説明、退院時のアンケート、そしてご家族がお見舞いに来た際の病室への案内などにtemiを活用することにした

入院の説明動画は、実証実験から『temi』の検証に関わっていた板鼻氏がパワーポイントで動画を制作し、デジタルコミュニケーション室が高齢の患者様でも聞き取りやすい速さなどをエンジニアと話し合いながら調節。仕上がった動画を大塚商会が『temi』にアップロードするという流れで作業を進めていった。「動画作りへのアドバイスから、現場の要望を大塚商会さんに伝えてもらうところまで、デジタルコミュニケーション室による技術的なサポートがなければ実装は難しかったと思います」と板鼻氏は明かす。

当時、内科病棟師長だった(現、医療安全管理室 師長)江口 陽子氏は、「『temiが患者さんを病室まで案内してくれるのは、とても助かっています看護職員の数は限られていますし、常にいろいろな仕事に追われているので、少しでも入院説明の時間が減らせるのは非常にありがたいです」と評価する。

大塚商会のサポートで、修正や改善もスムーズに実現

デジタルコミュニケーション室 天川 麻美子氏

説明動画の運用に当たっては修正を重ねたそうだ。例えば高齢の患者様の場合は一度で聞き取りきれないこともあり、看護師ならその場で何度も話せるが、ロボットでは前画面に戻る操作を簡単にしておかなければ対応できない。

そうした細かな機能を追加するため、大塚商会は『temi』に実装されているロボットを制御するプラットフォーム『BuddyBot®』を活用。NoCode(ノーコード)/LowCode(ローコード)でさまざまな設定を反映できる『BuddyBot®』が、『temi』を実運用の流れに乗せていった。

『temi』を使用する看護の現場と大塚商会との橋渡し役となったデジタルコミュニケーション室の天川 麻美子氏は、「要望を出すとレスポンスよく対応してくださるおかげで、修正や改善の作業はとてもスムーズでした」と振り返る。

職員の代わりにロボットが説明

看護部 主任 槻木 由香氏

同病院は現在、内科病棟と消化器病センターの2カ所で『temi』を活用している。

消化器病センターでは、患者様への内視鏡検査などの説明に『temi』が活躍。「検査の説明は患者さん一人当たり10~15分はかかり、多いときは一日に何十人にも説明しなければならず、他の業務に手が回らなくなっていました。説明を『temi』に代わってもらえるのは本当に助かっていて、患者さんの待ち時間削減にもつながっています」と語るのは、消化器病センターに勤務する看護部 主任の槻木 由香氏だ。

消化器病センターでは現在、『BuddyBot®』の新機能を活用した検査控室までの患者様の案内業務も実証実験している。職員以外は操作できないバーコード認証機能や、導線が混雑していて通れない場合に『temi』が自らヘルプを求めるような機能などを、さまざまに試行している。

「当院では『temi』以外にもロボットを導入していますが、患者さんの療養環境に配慮され大きな音がないところも優れていると感じています」(鵜川氏)。ロボットが身近な存在となったことで、デジタルに対する医師や職員の抵抗感が減ったことも導入の効果だと感じているそうだ。同病院は今後も病院内DXをさらに加速させていく方針だ。

大塚商会担当者からのコメント

「より幅広い用途に対応できるよう改良を重ねます」

湘南鎌倉総合病院様からは、今後『temi』を患者さんへの説明や案内以外にも活用したいというご要望をいただいております。より幅広い用途に対応できるように、改良を重ねていきます。

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  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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