名古屋経済大学市邨中学校・高等学校 佐藤優馬(サトウ ユウマ)

2024年8月2日公開分のClassRoomCLIPの番組サマリーをお届けします。

番組サマリー

ClassRoomCLIP第23回目は、名古屋経済大学市邨(いちむら)中学校・高等学校 佐藤優馬(サトウ ユウマ)先生にご登場いただきました。

文学国語の授業で、映像表現をしたり、プレゼンテーションに使ったり

佐藤先生は、名古屋経済大学市邨中学校・高等学校で、国語を教えてらっしゃるんですね。今、何年目になりますか。

「4年目です。今年は高校3年生を基本的に教えています。今、僕が持っている授業は、文学国語っていう授業がメインになるんですけども、見方、考え方みたいなところを高校生と一緒にやっています。文学というところを主眼に置いて、映画撮影をしたり、小説を書いてもらったりしています。」

そういった国語の授業で、iPadをどのように活用されているのでしょうか。

「そうですね、学校自体が2017年にiPadを導入して、『生徒が主語になるような学び』っていうところで教育改革を進めていまして、生徒たち自身が学び方やアウトプットの方法を選択できるような授業を設計したいと思っていました。一般的な国語の課題だと、レポートなどがメインになってくると思うんですけども、iPadを使って動画撮影とか、プレゼンテーションをしてもらったり、例えばBGMを作ってもらったりというようなカタチでiPadを活用しています。」

高校で2017年ということは、けっこうiPadの導入としては早かったのではないですか。

「そうですね。この辺りだと『市邨高校って、ICTに強い学校ですね』というイメージを持っていただくことが多いです。早いタイミングで導入して、けっこう報告会とか、授業公開とかもしていますので。そういう活動が『ICTに強い学校』という印象を与えているのではないかと思います。」

佐藤先生も、そういう学校の姿勢に魅力を感じて、その市邨高校の先生を選ばれたのですか。

「僕は結構、そこが大きかったですね。ICTもそうですけど、授業デザインなど、色んな部分が教員としても選択肢が多そうだったので。うちでは『チャレンジを続ける伝統校』っていうスローガンが掲げられていまして、そういうところに引かれて、この学校で働いてみたいなって思って試験を受けました。」

教育にiPadなどICTデバイスを使うメリットとは?

iPadなどICTデバイスを活用した授業というのは、どういうところにメリットを感じていらっしゃいますか。

「今、大きく2点考えていまして、一つは学ぶ場所に左右されないってのが大きいのかなっていう風に思っています。ここ4年間やってきて、僕ら教師からのフィードバックより同年代……、高校生だと逆に小中学生からのフィードバックとか交流っていうのはすごく効果があるなっていう風に感じていました。だから、授業や部活動もそうですし、ゼミや探求活動もなるべくこのようなコラボができるようにしたいと思っています。だから、オンラインでの交流っていうのはすごく力を発揮すると感じています。」

「もう一つは、うちのスローガンである『生徒が主役になれる授業』というところにiPadが入ってきて、音楽や撮影、プログラミングなどで、そういう活動をしやすくなったように感じています。生徒がそういう手段を選べるようになることで、自発的な活動、主体的な活動につながっていると感じます。その2点がICT導入の大きなメリットだと感じています。」

コロナ禍の時期に、文化祭の代わりにeスポーツ大会を開催

課外活動として、eスポーツを取り入れていらっしゃると聞いたのですが。

「私自身、今、eスポーツ部の顧問をやっていまして。ただ、何かゲームするとかだけではなくて、もっとこうゲーム、eスポーツというものに広く関わっていきたいなと考えています。ゲームを作るよとか、ゲームを使って何かを企画するよとか、そういうところでプログラミングって欠かせないだろうっていうところで。私自身は全然できないんですけども、Swiftを使って、何か発表の機会を設けたり、それを使ったワークショップをしたりするようになったのは、この2年ぐらいですかね。」

eスポーツ部を作りたいというのは生徒さんの方から働きかけがあったのですか。

「僕が入職する前から、eスポーツを作りたいという生徒もいたようなのですが、なかなか学校的には認められず……という状況が続いていまして。コロナ禍のタイミングで文化祭ができない……っていう時に、当時の校長先生が『じゃあ、eスポーツ大会をしましょう!』という企画を打ち出しまして。」

「その時に、そのeスポーツ大会の運営をボランティアとして集めて、その時は同好会だったのですけど、誰か教員が必要だねとなって、1年目だった私が「若いからできるでしょ!」みたいな感じでeスポーツの顧問につきまして、そこから今年で4年目。今年から部活動に昇格してやっています。」

Padを上手く導入できていない先生に、アドバイスがあれば。

「『授業+ICT』じゃなくて、『授業×ICT』になっていくようなイメージ。ファーストステップとしては、『こんなことできる』っていうのを、生徒も一緒に楽しめるような時間を取ってほしいなっていう風に思っています。」

ありがとうございました。名古屋経済大学市邨中学校・高等学校の佐藤優馬先生でした。

GUEST PROFILE

佐藤 優馬(サトウ ユウマ)

名古屋経済大学市邨中学校・高等学校 国語科教諭
Apple Distinguished Educator Class of 2023

愛知教育大学を卒業後、2021年名古屋経済大学市邨中学校・高等学校に入職。学園の創立者である市邨芳樹先生が唱えられた「一に人物、二に伎倆」「桜は桜、松は松たれ」といった学校理念のもと、生徒それぞれが主役となり、個性で輝ける創造的な授業を目指して日々、挑戦を続けている。また「社会とつながる」をキーワードに、所属コースの探究活動のプログラムデザインやeスポーツ部の主顧問を担当している。

  • *本記事中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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