NPO法人 みんなのコード 竹谷 正明

2022年2月18日公開分のTeacher's CLIPの番組サマリーをお届けします。

今週のTeacher's CLIPも、Zoomを使って収録しています。

番組サマリー

元教員たちが講師としてプログラミング教育を普及

みんなのコードは、公教育でのプログラミング教育を普及するための活動をしているNPO法人です。私はもともと小学校の教員だったので、主に小学校の先生方を対象に研修をしています。ほかにも、中学校や高校の教員だったメンバーもいて、小中高を全てカバーできる体制になっています。

元教員をはじめとしたプロ集団でメンバーを構成

また、エンジニアの皆さんと協力して学校現場で使いやすいプログラミングの教材を開発しています。パートナー企業の協力を得て、先生たちに無償で教材を提供するといったこともしています。さらに代表の利根川裕太は有識者として国の会議メンバーにもなっており、さまざまな政策提言を行っています。

学校・企業と異なる立場からプログラミング教育を広めたい!

現場の先生と一緒になって授業プランを立案

もともと情報教育の研究をしていて、一人1台のタブレットと電子黒板を連携させた授業や情報モラルの授業に取り組んでいました。2016年に小学校からプログラミング教育を導入する方針が出されたことを知り、面白そうだと思って自分でも算数の授業にプログラミングを取り入れてみました。

その授業を見にきてくれたのがみんなのコード代表の利根川裕太でした。結果として、この出会いが入社のきっかけになったわけです。プログラミング教育は、これから大きく進む分野。しかも、学校とも企業とも違った立ち位置で自分の力が生かせるのではないか。そう思えたことが大きかったです。

今の主な仕事は、小学校の先生たちがプログラミングを取り入れた授業を実施できるようにすること。基本的な考え方や実践例をお伝えしたり、一緒に指導プランを考えたりしています。以前は、家と学校を往復する毎日でしたが、転職後は北海道から沖縄まで全国各地を訪問する日々に変わりました。

人と人とのつながりが大事! 現場の先生たちと共に広める

みんなのコードで取り組んできたことの中で一番印象に残っているのは、何と言っても「養成塾」という取り組みです。1回だけで完結する研修ではなく、数回にわたってプログラミングの授業研修を実施しました。実際に、ご自分の学校で授業を実践してもらい、最後は報告会で締めくくるというものでした。

研修会がきっかけで全国に広まるコミュニティ

教育委員会との共催で実施した研修会もありますが、みんなのコードが独自に開催した研修会には、たくさんの先生方が自主的に集まり、熱心にプログラミング教育を学んでくれました。修了生の皆さんとは今でもつながりがありますし、普及活動を広めていくうえでの大きな力になっています。

また、みんなのコードの研修会に参加された先生たちが、自分たちで独自のコミュニティをつくったりして、さらにプログラミング教育の輪が広がっています。講師としてその様子を見ていて頼もしい限りです。やはり物事を進めていくのは、最後は人と人とのつながりなのだと強く感じています。

学び続ける姿、チャレンジし続ける姿を子どもたちに

現場の先生を見ていて思うのは「学び続けチャレンジし続ける人は強い」ということです。そういう先生の学級では、子どもたちが確実に力をつけています。予測困難な時代を生きていく子どもたちにとって、学び続け、チャレンジし続けること、自らの手で人生を切り開いていく力はとても重要です。

プログラミング教育やテクノロジーに関わる学びに積極的に取り組んでいる先生たちは、ご自身がそんな子どもたちにとっての「モデル」になっていると言えます。大変なこともあるかと思いますが、これからもがんばっていってください。私もみんなのコードを通じて、全力で応援していきます。

番組視聴はこちらから

GUEST PROFILE

竹谷 正明(たけや まさあき)

NPO法人 みんなのコード 主任講師

東京都公立小学校教諭として30年間勤務。一人1台端末やプログラミングを取り入れた授業の実践に取り組む。2017年、みんなのコードに参画し、講師として全国の学校や教育委員会にてプログラミング教育普及のための研修などの活動を進めている。また積極的にSNSで教育やプログラミングなど全国の先生方に向けて現場で役立つ情報発信をしている。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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