LED照明への入れ替えで経費節減と省力化を図る

病院でのLED実績にひもづいた対応力と独自性のある提案を受け、電気代の抑制と環境の改善を実現

社会医療法人財団池友会 福岡和白病院 導入事例

サービス業1,001名~製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

社会医療法人財団池友会 福岡和白病院は、2024年夏までに院内の全ての照明のLED化を完了する。病院へのLED照明導入で実績がある大塚商会をパートナーに選び、スムーズな入れ替えが実現。経費節減のほか交換の手間が大幅に解消され、職員の働く環境が改善されるなど、さまざまな効果が表れている。

  • 業務効率の向上
  • コスト削減

社会医療法人財団池友会 福岡和白病院

導入先の概要

業種
総合病院
事業内容
救急治療など各種診療
職員数
1,120名(2024年4月時点)
ホームページ
https://www.f-wajirohp.jp/

導入の狙い

  • 電気代を抑制したい
  • 省エネ法対応
  • 職員の業務負担(ランプ交換作業)を軽減
  • 会議室のスイッチを効率よく使えるよう環境を改善したい

解決策

  • 院内の全ての照明をLED照明に入れ替える
  • 大会議室の照明スイッチを無線スイッチに変え、壇上からでも照明をオン・オフできるようにする

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
LED照明LED照明 約5,000本お問い合わせ
除菌LED除菌LED照明 150本お問い合わせ
照明コントロールプラグワイズ 18台お問い合わせ

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社会医療法人財団池友会 福岡和白病院 導入事例(PDF:3,748KB)

導入事例詳細

24時間365日「断らない治療」を実践

屋上のヘリポートに待機する医療搬送用ヘリコプター「ホワイトバード」。九州をはじめ、交通手段の限られた離島やへき地の患者様に対し、スピーディーな搬送対応が可能だ

福岡市の社会医療法人財団池友会 福岡和白病院(以下、福岡和白病院)はユニークな特徴を持つ総合病院だ。あらゆる診療科を備えながらも、特に救急医療に注力。時間との闘いである救急患者の命を救うため、24時間365日、「断らない治療」を実践している。その担当部門である総合診療救急科は、あらゆる病気やけがを負った患者様の受け入れが可能だ。心電図モニターや除細動器、人工呼吸器などを備えた「ドクターカー」や、離島・へき地から搬送できる医療搬送ヘリコプター「ホワイトバード」、医師が救急現場に向かうための緊急自動車「ラピッドレスポンスカー」を自ら所有するなど、救急患者に速やかな処置や治療が行える態勢を整えている。

また、救急治療で欠かせない早期確定診断のための高速画像診断装置のほか、がんや脳腫瘍の治療のための高度医療機器なども備えており、早いだけでなく、効果的な治療が受けられるのも同病院の特徴である。

一方で、「医療のICT化」を積極的に推し進めているのも福岡和白病院の特筆すべき点だ。2021年には、医師による手術の負担を減らし、精度を高める手術支援ロボット「ダヴィンチ(da Vinci)」を導入。前立腺がん、胃がん、肺がん、消化器がんなど、さまざまな症例の手術に活用している。さらに2022年にはコロナ禍に対応し、タブレット端末などを使って事前問診ができるAI問診サービスも開始した。

総務課 課長 古賀 智浩氏

総務課 課長の古賀 智浩氏は、「医療から看護、事務、管理に至るまで、活用できるテクノロジーは積極的に採り入れようというのが当院の基本的な方針です。特に救急医療の現場では、医師不足や職員不足の中で、いかに『断らない治療』を実践するかが重要な課題です。これを解決するためにも、ICTの力をもっと生かしていきたいと考えています」と説明する。

電気代を抑制するため蛍光灯の半分をLED照明に

福岡和白病院は2013年、施設内に設置されている蛍光灯のほぼ半数をLED照明に切り替えた。11階建ての病院施設内には約5,000本の蛍光灯が設置されていたが、そのうち約2,500本をLED化したのである。

切り替えの大きな目的は電気代の抑制だ。24時間365日の救急医療を行っている同病院では、終日照明を点けたままになっているエリアが多い。そうしたエリアを中心に、蛍光灯から電力消費の少ないLED照明に変更すれば、電気代を大幅に削減できるのではないかと考えたのだ。

「無駄なコストを少しでも抑えれば、その分、医師や医療スタッフの増員、最新医療機器の導入などに予算を回せます。結果的に患者様に資する対応が可能になったため、以前からコストダウンには積極的に取り組んできました。その一環としてLED照明の導入に踏み切ったのです」(古賀氏)

対応力を評価して大塚商会を選定

同病院はLED照明への切り替えに当たって、複数の事業者からの提案を検討し、最終的に大塚商会を選定した。決め手となったのは、価格もさることながら、他社に比べて大塚商会が最も対応力を備えていた点だったという。

「約2,500本という大量の蛍光灯を一気にLED照明に替えるとなると、それなりの対応力を備えている会社でなければお任せできません。その点、大塚商会さんは申し分ありませんでした」と古賀氏は振り返る。

大塚商会は全国1,200以上もの病院で蛍光灯をLED照明に交換した実績があった。病院という環境で必要な段取りを熟知していることに加え、交換に当たってどのような問題が発生するか、といったことも理解したうえで工事を行ってくれるので、短期間でスムーズに入れ替えが完了するはずだと評価したのだ。実際、依頼を受けた大塚商会は、わずか3カ月ほどで約2,500本の入れ替えを完了した。

2F外来受付の各窓口のサインや待合スペースの照明も、受付時間を考慮し夜間などを利用して計画的にLED照明に入れ替えを行った

採血や手当などを行う処置室は、LED照明に変更したことで空間全体はもちろん、処置を行う看護師の手元にまで十分な明るさが届くようになった

患者様や職員への配慮だけでなく利用者に寄り添う独自性ある提案

病院での工事では患者様はもちろんのこと、勤務中の医師や職員にいかに迷惑を掛けないようにするかが重要だ。特に救急病院として24時間365日動いている同病院の場合、患者様や職員が部屋の中にいる状態で工事を行わなければならないことが多い。極力、人のいない夜間に工事を行ったものの、人がいる場合はなるべく音を抑え、ゴミやホコリが飛ばないようにするなど、大塚商会は慎重に工事を行ったという。

2023年、古賀氏は残りの半分についてもLED化するため、再び大塚商会に工事を依頼した。「前回の工事で大塚商会さんの対応には十分評価させていただいたので、他と比較することなく直接お願いしました」と古賀氏は語る。前回の工事から約10年。この間、LED照明の技術は著しく進歩し、以前よりも省エネ性能は格段に上がっていることも、決断を後押ししたようだ。工事は2024年夏に完了する予定だが、「残りの蛍光灯を全てLED照明に替えれば、前回よりも大きな節電効果が見込めるのではないでしょうか」と古賀氏は期待している。

除菌LED照明が採用されている診察室。照明と除菌の両立を実現した照明を、感染対策の一環として各診察室を中心に導入した

また、残り半分の交換工事では、大塚商会からの利用者に寄り添った提案を受けて、現在同院が実施している感染対策に加える前提で除菌LED照明も診察室に採用した。除菌LED照明は本来の照明機能とともに、コロナウイルス・インフルエンザウイルスの不活化や黒カビ・青カビなども除菌・抑制する機能を備え、感染対策が必要とされる医療・福祉施設だけでなく食品加工などでも採用されている照明機能と除菌機能をあわせ持つ最新テクノロジーのLED照明だ。

会議室の照明を遠隔でコントロール

さらに福岡和白病院は、病院内に2カ所ある大会議室の照明のコントローラーとして、大塚商会の『プラグワイズ』も導入した。『プラグワイズ』を使えば、照明のスイッチまで移動しなくても、遠隔からでも照明のオン・オフが手元でできる。

「大会議室は、新人研修や定例の会議など、多くの職員が一堂に会す場として使われます。プロジェクターを使うことも多いのですが、壇上と照明のスイッチは大きな会議室の反対側にあり、会議の進行に併せて室内の明るさを変えたい場合は、あらかじめスイッチ操作を担当する人を設けたりしていました。今は無線スイッチを使って、壇上に居ながら手元でオン・オフをコントロールできるようになっています。ちょっとした改善ですが、先生方や職員たちからは便利になったと好評です」(古賀氏)。

大会議室で行われている新人看護師の研修風景。細い針などを使う点滴などの練習もLED照明の明るい空間で練習できる

大会議室の入口に設置されている『プラグワイズ』のスイッチ。入り口から最も離れた奥にあるプロジェクター付近からリモコンでスイッチをオン・オフできるようになった

低電力消費で環境負荷が軽減職員の業務効率も上がる

入れ替え工事はまだ続いているが、既に大半の照明のLED化は完了している。古賀氏はエネルギー管理士の資格を有しており、大病院の省エネルギー化および環境への配慮を担っている。その点、当初の目的であった電気代の抑制のほかにも、古賀氏はさまざまな効果を実感しているようだ。

一つは、環境への負荷の軽減である。蛍光灯をLED照明に置き換えたことで電力消費量が減れば、CO2の削減にもつながる。「当病院は省エネ法に基づいて、5年度間平均のエネルギー消費原単位を年1%以上ずつ減らすことを求められていますが、それにかなう電力消費量の削減が実現できていると思います。地域に貢献する病院の立場として、環境に配慮する取り組みが前進したのは非常に望ましいと考えています」(古賀氏)。

しかも、蛍光灯に比べて長寿命のLED照明は、10年に1回程度の交換で済む。蛍光灯をゴミとして出すこともなくなったので、産業廃棄物の削減にも結び付いているという。

「全てが蛍光灯だったときは、約5,000本の照明の中で1日2~3本は交換して捨てていました。それがほぼゼロになったのですから、環境負荷は格段に軽減されているはずです」と古賀氏は語る。

エコー診察室では、診察中、医師がエコーの画像をモニターで確認するため、LED照明の明るさによって画像が見えにくくならないよう照明の種類や明るさを調整している

交換作業がほとんど不要になったことで、担当する職員の業務負荷が大幅に軽減されたことも大きな効果だ。空いた時間を他の仕事に使えるようになり、業務効率が改善された。さらに、「蛍光灯よりも明るいLED照明に替えたことで、書類の小さな文字や医療機器の画面が見やすくなるなど、働く環境も大きく改善されました。『仕事の効率が上がり、働きやすくなった』と職員たちから好評です」と古賀氏。

LED化がもたらした多様な効果に、とても満足しているようだ。

大塚商会担当者からのコメント

「コスト削減や業務効率化のためのICT活用を提案します」

福岡和白病院様は、コスト削減や職員の業務効率化実現のため、さまざまなICTソリューションを活用されています。今後も、患者様や職員のために有益なソリューションを継続的にご提案していきます。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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