商品数の増加に対応するため『SMILE』を導入

各種帳票や独自の入力項目から成るフォーマットを開発ツールで自作。倉庫管理システムで在庫管理も効率化

不二貿易株式会社 導入事例

卸売・小売業、飲食店101~1,000名ERP・基幹業務・業務管理文書管理・電子契約・ペーパーレスデータ分析・活用紙文書の管理・活用業務データの活用

家具・雑貨などを輸入・卸売りする不二貿易株式会社は、基幹業務システムを『SMILE』シリーズに刷新。選定の決め手は、各種帳票やデータ入力用のフォーマットが自由に作成できる開発ツールが使えることだった。さらに、倉庫管理システム(WMS)『WareNavi』も導入し、在庫品のロケーション管理を強化した。

  • 業務効率の向上
  • 営業力強化
  • 生産性向上
  • 顧客対応の改善

不二貿易株式会社

導入先の概要

業種
貿易商社
事業内容
家具・雑貨などの輸入および卸売
従業員数
147名(グループ連結、2025年5月現在)
ホームページ
https://www.fujiboeki.jp/

導入の狙い

  • 事業の拡大に伴って重くなった業務負荷を軽減したい
  • 迅速かつ正確な営業戦略のための情報基盤を構築したい
  • 属人化していた倉庫管理業務を効率化したい

解決策

  • 老朽化したシステムを『SMILE』シリーズに刷新。業務効率の改善とともに情報活用の環境を整備

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
基幹業務システムSMILE V 販売/会計/人事給与お問い合わせ
開発ツールSMILE V Custom AP Builder(CAB)お問い合わせ
輸出入貿易業務管理システムTOSS-SPお問い合わせ
倉庫管理システム(WMS)WareNavi-
統合型グループウェアeValue Vお問い合わせ
ほか

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不二貿易株式会社 導入事例(PDF:3,702KB)

導入事例詳細

輸入家具や雑貨を量販店や100円ショップなどに提供

約4万坪の広大な敷地に本社社屋と約40棟の倉庫が立ち並ぶ。輸入された商品はここに保管され、倉庫管理システムで管理されている

福岡県北九州市に本社を置く不二貿易株式会社(以下、不二貿易)は、世界35カ国以上から家具や雑貨などを輸入し、国内向けに卸売りする貿易会社だ。前身の「田坂商事」は1954年に創業、1964年に現在の不二貿易を設立した。

現代表取締役 社長の田坂 良祐氏の父であり、創業者の先代社長は、青年時代に東京や北海道などを渡り歩く中、港から行き交う船を見て、将来は貿易の仕事をすると決意。北九州に戻ると米軍のベンダーとして、帰国する米軍関係者を対象に日本の土産品などを輸出するビジネスを開始した。

米軍関係ビジネスからの撤退後は、輸出事業で得たノウハウを生かして世界各地の家具や工芸品などを輸入する業態へと転換。社会の変化を捉えて、2010年には雑貨や日用品の輸入・卸売りにも参入し、量販店や100円ショップ、雑貨店など、業態も事業規模もさまざまな2,400社以上の小売り事業者に商品を卸している。

代表取締役 社長 田坂 良祐氏

「既存の商品を輸入するのはもちろんですが、取引先となる小売り事業者様が既製品にない商品を希望する場合、要望に応じて商品を企画・提案し、オリジナル商品を製作できることが強みです。多くの引き合いにお応えできるよう、世界各地でサプライヤーや製造工場を開拓し、質の高い商品を生産・供給できる体制を整えています」と田坂氏は話す。

商品の品質に対する評価が定着した結果、今では売上高に占める雑貨や日用品の割合は6割を占めるまでになった。

「以前は家具が7割強、雑貨・日用品が3割弱でしたが、今は逆転している状況です。取り扱う商品の傾向は社会の動向によって変化していきますが、弊社の軸となる貿易業のノウハウは、商品が変わってもいかようにも対応できます。これまで取り扱っていない商品もまだまだたくさんあるので、これからも商品開発力や供給力に磨きをかけ、お客様のニーズにお応えしていきます」と田坂氏は抱負を語る。

業務効率化と販売分析強化のため、システムを『SMILE』に刷新

売り上げの中心が家具から雑貨・日用品にシフトした結果、不二貿易が取り扱うアイテム数は加速度的に増加した。家具は、棚やテーブル、椅子といったように、ある程度、種類が限られているが、雑貨や日用品の種類は星の数ほどあり、色や柄、サイズなどのバリエーションも豊富だ。そのため雑貨・日用品の取り扱いが増えるにつれ、受発注業務は煩雑を極めるようになった。併せて、「どの商品が、いつ、どこで、どれだけ売れているのか?」といった個別の販売状況の把握も困難になった。

経営管理部 情報システム課/不二ロジスティック 課長 秋元 俊二氏

「タイムリーな仕入れや商品開発には、売れ筋や販売状況の精緻な分析が不可欠です。そのためには、販売管理システムに蓄積された膨大なデータの中から必要な情報を取り出し、分析しやすいように加工することも必要になりますが、限られた人手でその作業をこなすことに限界を感じていました」と語るのは、経営管理部 情報システム課/不二ロジスティック 課長の秋元 俊二氏だ。

これらの課題を一気に解決するため、2011年、基幹業務システム『SMILE BS 販売/会計/人事給与』へ刷新するとともに、開発ツール『SMILE BS Custom AP Builder(CAB)』(以下、『CAB』)を導入した。

『CAB』の機能が『SMILE』採用の決め手に

それまで使用していた販売管理システムは、オーダーメードで開発された自社専用のもので、稼働から既に17年が経過していた。老朽化に加え、取扱商品や取引先の増加に合わせて機能を拡張するなど継ぎはぎが重なり、不安定さも懸念されていた。

「今後も商品数や取引先が増えていくことを考えると、システムを全面的に刷新して業務の効率化を図るべきだと考えました」と秋元氏は説明する。販売管理だけでなく、会計、人事給与も含む基幹業務システムへの刷新を選択したのは、バラバラだったこれらのシステムのデータを連携させ、数字の整合性を高めるのが狙いだった。

システム刷新にあたって、不二貿易は7社のベンダーに提案を依頼。その中から『SMILE BS』を選んだのは、『CAB』という機能拡張のための開発ツールが備わっていたからだ。

「例えば、営業担当者から『この商品のこんなデータが見たい』というリクエストがあったとき、『CAB』があれば必要なデータをシステム内から抽出・加工して、帳票などを自由に作成できます。商品ごとの販売状況の確認や分析が、簡単でスピーディーになる点が最も魅力的でした」(秋元氏)

検討した候補の中で、『CAB』と同様の機能を備えているシステムは、ほかになかった。そのため当時の経営陣からシステム選定を一任されていた秋元氏は、迷うことなく『SMILE BS』シリーズを選んだのだ。

未経験者でも使える『CAB』。実装したカスタマイズは500種以上

『CAB』の導入により、『SMILE』の標準機能ではできなかった帳票の出力や独自の入力フォーマットの作成が可能になり、業務に幅広く活用されている

『CAB』は、さまざまな切り口による分析のための帳票作成はもちろん、入力画面作成・取り込み処理の実装など多様な開発が可能だ。取扱商品の主力が家具から雑貨・日用品へとシフトし、アイテム数が大幅に増加した不二貿易にとって、これは大きな”武器“であった。

同じ商品でも、どのサイズや色、柄が売れているのか、量販店と100円ショップでは同じ商品の売れ行きがどれだけ違うのか、といった精緻な分析が可能になるからです。作成した帳票類、RPAと組み合わせたデータの自動取り込み・出力処理設定など、実装したカスタマイズは500以上に上ります」と秋元氏。

『CAB』は、プログラミングの知識や経験がなくても、簡単に各種帳票の作成やシステムのカスタマイズなどができるのが大きな特長である。これにより、多様なリクエストに応じた帳票類の量産が可能となっているのだ。

「『CAB』の使い方について、大塚商会さんから丁寧に教えてもらったことも今の活用につながっています。新たな帳票の作成を外部のベンダーに依頼すると、その都度、多くの時間や費用が発生してしまいますが、『CAB』があれば社内で簡単に作れるので、余分なコストをかけずに多くの要望に対応できています」(秋元氏)

『CAB』で独自の入力フォーマットをゼロから作る

不二貿易の特筆すべき『CAB』の利用法として、独自の帳票だけでなく、独自のデータ入力項目で構成されるフォーマットも開発している点が挙げられる。秋元氏の『CAB』への理解と活用度が高いこともあり、同社では入力画面から出力画面・帳票に至るまでを作成可能な機能の活用もしている。

「例えば、本社で年2回開催する展示会の来場者情報を入力するフォーマットを作成し、帳票に出力しています」と秋元氏。来場者の社名や名前など基本項目を抽出して帳票を作るのは一般的な帳票作成方法だが、秋元氏は前回の展示会で受注した商品や売上額、来場日時、来場者人数、駐車場は必要か、弁当は手配すべきかなど、スムーズな接客を可能にする細かな情報を営業担当者が入力できるフォーマットをゼロから開発したうえで、見やすいデザインの帳票に出力して社内活用しているのだ。『SMILE』シリーズを独自の営業戦略のツールとして活用する稀有な例といえるだろう。

このほかにも、標準の『SMILE』シリーズには用意されていない入力項目を『CAB』で独自に追加し、より細かな予算管理などのためのデータベース構築に役立てているという。

『WareNavi』の導入で在庫品のロケーション管理を実現

『WareNavi』と連携するタブレットを用いた検品システム。導入以前は、「どこにどの商品があるか」はベテラン従業員にしか分からなかったという

他のシステムと柔軟に連携できるのも『SMILE』シリーズの大きな特長だ。同社は2016年に、倉庫管理システム(WMS)『WareNavi』を大塚商会から導入し、『SMILE BS』と『TOSS-SP』と連携。これにより、三つのシステムでマスター情報や取引情報(発注、入荷、出荷、在庫など)を共有できるようになった。

『WareNavi』の導入も、アイテム数の増加対策が目的だった。大きな家具が売り上げの中心だった時代は、ベテラン従業員が、どの倉庫にどの商品が置いてあるのかを把握して対応していたが、小さな雑貨や日用品を大量に扱うようになると、ロケーション管理の重要性が増したのだ。

「倉庫数が約40棟にも達し、商品を探し出すために時間がかかり出荷が遅れることもありました。今は『WareNavi』とタブレットを活用した検品システムで、どの倉庫に何があるのか瞬時に分かります」(秋元氏)

このほか、貿易関係書類や帳票類などのドキュメント管理のために統合型グループウェア『eValue V』も導入。2021年には、給与明細書をオンラインで配布するクラウドサービス『たよれーる給与業務支援サービス』を取り入れた。2023年には基幹業務システムを『SMILE BS』から『SMILE V』へバージョンアップしている。

田坂氏は、「これからも業務変革をもたらすソリューションを積極的に導入していきたいと考えています。大塚商会さんからの新たな提案に期待しています」と語った。

大塚商会担当者からのコメント

「どこからでもアクセスできるクラウド化推進をご支援します」

不二貿易株式会社様からは、従業員の方がどこにいてもシステムにアクセスできるようにクラウド化を推進したいというご要望をいただいています。実現をお手伝いするため、今後も有益なソリューションをご提案します。

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  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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