EC企業のDX推進

先進的な取り組みを続けるEC企業が基幹業務・会計連携を実現。IPOに求められる基盤を構築

株式会社イングリウッド 導入事例

サービス業101~1,000名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

自社展開するEC事業に基づくコンサルティングサービスで成長を続ける株式会社イングリウッド。同社はIPOに向けた環境整備に着手するも、商品マスターが一元化されていないことでタイムリーな経営状況の把握が困難になっていた。基幹業務システムと会計システムのシームレスな連携によりこの課題を解決している。

  • 業務効率の向上
  • 経営の「見える化」
  • システム間の連携強化

株式会社イングリウッド

導入先の概要

業種
小売業
事業内容
セールス・ライセンス事業、データテクノロジー事業、AI戦略事業ほか
従業員数
196名(2022年12月現在)
ホームページ
https://inglewood.co.jp/

導入の狙い

  • 商品マスター管理を一元化したい
  • 棚卸しの精度を向上したい
  • 経営状況を可視化したい
  • 内部統制に依拠した監査を実現したい

解決策

  • 基幹業務システムと会計システムのシームレスな連携
  • マスター変換機能のカスタマイズにより、複雑なマスター体系に対応

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
アパレル業向け販売管理システムApaRevoお問い合わせ
基幹業務システムSMILE V 2nd Edition 会計お問い合わせ
受注・在庫管理システム通販する蔵-
ECサイト一元管理システムネクストエンジンお問い合わせ
WMS連携ロジザードZERO-

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株式会社イングリウッド 導入事例(PDF:3,223KB)

導入事例詳細

自社ノウハウに基づくコンサルティングで業容を拡大

東京都渋谷区に本社を構える株式会社イングリウッドのエントランス。“小売り特化型のDXソリューションプロバイダー“としてテクノロジーを活用しながら数多くの事業を展開

2005年に設立した株式会社イングリウッドは、代表取締役社長 兼 CEOである黒川 隆介氏がアメリカで仕入れたスニーカーを国内で販売するビジネスをスタートしたことに始まった。その後、EC市場の急成長を背景に、他社に先駆けてECモールで販売した商品を自社の物流オペレーションで消費者の手元まで届けるというビジネスモデルを確立した同社は、その後、ライフスタイルを問わず楽しめる冷凍弁当のサブスクリプション事業「三ツ星ファーム」やスキンケアブランド「AKNIR」など、自社プロダクト開発も積極的に推進。中でも、三ツ星ファームについては立ち上げからわずか2年で500万食を達成し、中食業界でも大きな注目を集める存在になっている。

また、同社は海外ブランドのライセンスビジネスも幅広く展開しているが、それらと並行して近年注力しているのが、小売業に特化したDXソリューションベンダーとしての取り組みだ。ライセンスPB事業部 フルフィルメント室長の大平 弘泰氏はこう説明する。

ライセンスPB事業部 フルフィルメント室長 大平 弘泰氏

「自社でモノを売り、配送するビジネスモデルを一つ一つ構築してきた当社には、他社にないナレッジの蓄積があると自負しています。またビッグデータ解析やAI活用にいち早く取り組み、従来の勘や度胸に頼らないマーケティング施策や販売戦略が立案できることも強みの一つです。これらのナレッジを小売業の皆様に広く提供していくというのが、私たちの事業の軸となる部分です。EC企業を対象としたコンサルティングサービスは、Web広告、EC運用など断片化された形で提供されることが多く、当社のように市場分析から物流までワンストップで提供できる企業はごくわずかです。国内市場に限らず、それは当社の大きな強みになると考えています」

IPOを目指し、基幹・会計のシームレスな連携に取り組む

ベンチャー企業である同社は、数年前よりIPOに向けて経営管理体制の全面的な見直しに着手。その際、新たな課題となったのが、EC市場の伸長に対応して業容を拡張してきたことに伴うサイロ化された商品管理体制の問題だった。

「実は当時、当社には基幹業務システムが存在せず、祖業であるスニーカー販売はEC管理システムとWMS(倉庫管理システム)により対応していました。しかし当時すでに始まっていたライセンスビジネスについては、表計算ソフトで在庫を管理し、倉庫への出荷指示をメールやビジネスチャットで行うという状況が続いていました。作業の煩雑さもそうですが、IPO準備の観点として正確な数字がすぐにつかめないことは大きな課題になっていました」(大平氏)

基幹業務システム導入のパートナーとして当初同社が検討したのは、老舗の国内大手SIerと外資系ERPベンダーだった。しかし国内大手SIerの提案はコスト面で折り合わず、外資系ベンダーについてはサポート体制の不安が拭えなかったという。

「外資系ベンダーの場合、導入したもののサポートが手薄で稼働に至らなかったという話を耳にすることが少なくありません。そのため、特にサポート体制の充実度に注目して評価を行ったのですが、商談を進める中でその懸念が表面化したことで仕切り直しし、複数のベンダー、SIerさんにお声掛けすることになりました。大塚商会さんも新たな候補の一社としてこちらからお声掛けしました」(大平氏)

その結果、採用されたのが大塚商会の提案するアパレル業向け販売管理システム『ApaRevo』と基幹業務システム『SMILE V 2nd Edition 会計』だった。

コスト面で当社の想定内で、なおかつ充実したサポートを期待できたことが大塚商会さんをパートナーに選んだ第一の理由です。また、既にアパレル業界の導入も数多く手掛け、当社の業務の勘所を熟知してくれていた点も高く評価できた点の一つでした」(大平氏)

1アイテム複数マスターにカスタマイズで対応

同社が新システム構築のパートナーとして大塚商会を選定したのは2019年秋のこと。まず行われたのは、業務担当者への入念なヒアリングによる、カスタマイズが必要な領域と基本機能で対応可能な領域の切り分けだった。

「既存のEC管理システムやWMS(倉庫管理システム)との連携など、取り組むべき課題は少なくありませんでした。しかし、最終的にその多くは基本機能の活用や業務フローの見直しで対応し、一部、複雑なマスター管理の対応のみカスタマイズで対応することにしました」(大平氏)

EC市場の拡大を急成長した同社の場合、取り扱う品目数の急伸が常に商品マスター整備の取り組みに先行していたうえ、仕入れ原価に応じて商品を管理する必要性から一つの商品に複数のマスターが存在することも珍しくなかった。しかし一方で、マスターの再整備は、過去の実績データとのひも付けを困難にさせる。そこで同社は、『ApaRevo』が備えるマスター変換機能のカスタマイズを行い、従前のEC管理システム・WMSとのスムーズなデータ連携を実現している。

「システム構築中はもちろん、稼働後も何か分からないことがあると、その都度大塚商会さんに相談し、支援いただいています。当社の業務フローを熟知してくれていて、企業目線でサポートいただけることに感謝しています」(大平氏)

コーポレート統括本部 経理部長 濱名 宏和氏

『ApaRevo』と『SMILE V 2nd Edition 会計』のデータ連携も重要なポイントの一つだ。コーポレート統括本部 経理部長の濱名 宏和氏は、『ApaRevo』に先行して2020年5月に運用を開始した『SMILE V 2nd Edition 会計』をこう評価する。

「以前は企業規模にそぐわない会計システムを運用していたこともあり、『ApaRevo』との連携活用に先立ち『SMILE V 2nd Edition 会計』の運用を開始しています。左に借方、右に貸方が表示されるなどベーシックなUIを徹底しているため、会計に携わってきた人間になじみやすいツールであると感じています。また『ApaRevo』とのシステム連携により、単に入力の手間を軽減するだけでなく、伝票起票後、ワークフローで承認を行い、最終的に仕訳データに反映される仕組みが構築できたことは、内部統制に依拠した監査を実現するためにも大きな一歩であると考えています」

経理部のメンバーは当時8名。運用に先立ち、4、5回に及ぶ入念なレクチャーが行われたという。総合振り込みデータの自動作成による省力化も導入効果の一つだ。

「導入前は振り込み依頼書を手書きで作成していたのですが、『SMILE V 2nd Edition 会計』との連携で既存取引先については『ApaRevo』側のデータを自動反映すると共に、新規取引先についても経理側で必要なデータを入力することで総合振り込みデータとして出力されるようになりました」(濱名氏)

「拠点や展開しているビジネスが多いうえに、システムをゼロから構築したにもかかわらず、約1年でシステムを稼働することができたのは、アパレル企業に関する知見や支援の実績がある大塚商会さんのサポートがあってこそ実現できたと感じています」(大平氏)

IPOを見据えた内部統制の構築や、社員の意識改革に貢献

セールス・ライセンス事業本部 EC事業部長 二反田 隆祐氏

『ApaRevo』『SMILE V 2nd Edition 会計』によるシステム全体が本稼働したのは2020年11月のことだ。その効果をセールス・ライセンス事業本部 EC事業部長の二反田 隆祐氏はこう説明する。

棚卸し精度の大幅な向上が『ApaRevo』を中核したシステム導入の最大の効果であると考えています。以前は、表計算ソフトを利用して在庫管理を行ってきました。これまである程度担当者の裁量で行えてしまう入力作業が、システム化により一定のルールに基づく入力が必要になったことがその大きな理由です。導入当初は事務担当者から不安の声もあがりましたが、適切な管理方法を知るきっかけになり、結果としてルールに基づいて在庫管理を行うというマインドセットの醸成につなげられました

『SMILE V 2nd Edition 会計』画面から仕訳伝票を記入

基幹業務システムと会計が連動することで、WMSが持つデータが正しく会計側に流れる環境が実現したことも大きな効果です。当社が手掛ける商品は現在約3万品に及びますが、その全てにおいて会計側から取引の経緯が追えるようになったため、万が一取引でトラブルがあった際には経緯を確実に確認できて安心です。こういったシステムの改善は、IPOを見据えた内部統制の構築につながっています」(濱名氏)

EC事業の拡充を目指し、連携範囲の拡大も検討

現在同社は、ECコンサルティングのノウハウ蓄積という観点からM&Aを視野に入れたEC事業の拡充に取り組んでいる。その際に求められる、M&A先企業のシステムとの連携は今後の課題の一つだ。同社が掲げる成長戦略において求められる課題解決に関しても、同社は大塚商会のサポートに大きな期待を寄せている。

大塚商会担当者からのコメント

「IPOへの対応、EC事業拡充に向けたご提案を今後も継続します」

株式会社イングリウッド様は、IPOを見据えて基幹業務システムの基盤を整え、在庫管理のIT化を実現されました。これからも、ユーザー様のご意見を反映しながらUI / UXの改善に努めていきます。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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