全館LED照明化を低コスト・短期間で実現

2027年の蛍光灯製造禁止を前に、本社ビル全館でLED照明に移行し、高騰する電気料金の削減も図る

株式会社松屋フーズホールディングス 導入事例

卸売・小売業、飲食店1,001名~製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

株式会社松屋フーズホールディングスは、2027年に予定されている蛍光灯の製造禁止を踏まえ、本社ビルの店舗部分を除く全館でLED照明に切り替えた。その総数は1,616本に上るが、既存の照明器具を流用する方法によってコストを抑えると同時に、実質約2カ月という短期間での取り換え工事を実現している。

  • コスト削減
  • 業務効率の向上

株式会社松屋フーズホールディングス

導入先の概要

業種
飲食業
事業内容
飲食事業を中心とするグループ会社の経営管理
従業員数
1,918名(連結子会社含む、2024年3月現在)
ホームページ
https://www.matsuyafoods-holdings.co.jp/

導入の狙い

  • 2027年の蛍光灯の製造禁止に備えて対処したい
  • LED照明へ移行して電気料金を削減したい
  • 搬入口兼地下駐車場入り口の照明スイッチを使いやすくしたい

解決策

  • 既存の照明器具の流用によってビル全館のLED照明化を低コスト・短期間で実現
  • LED照明の無線スイッチを導入

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
LED照明LED照明 1,616本お問い合わせ
照明コントロールプラグワイズ 3台お問い合わせ

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導入事例詳細

「松屋」などの飲食事業を多角展開、食品ロスの削減にも積極的

本社ビルは、地下1階から地上2階までは松屋フーズグループの複数のブランドの飲食店が入居し、3階以上がオフィスとなっている

株式会社松屋フーズホールディングス(以下、松屋フーズHD)の歴史は、1966年に東京都練馬区で開店した中華飯店「松屋」までさかのぼる。2年後の1968年には、後に同社グループの主力メニューとなる“牛めし”や焼肉定食を提供する「松屋」を開業した。1980年に株式会社松屋商事を設立して以降は、事業拡大を加速。2018年に持ち株会社制へ移行して、松屋フーズHDとなった。

現在は、子会社を通じて牛めしの「松屋」を中心に、とんかつの「松のや」、カレーの「マイカリー食堂」、すしの「すし松」、中華料理の「松軒中華食堂」、ステーキの「ステーキ屋 松」など多様なブランドの飲食事業を展開。店舗数は、2024年3月末の時点で1,265店舗(FC:5店舗、海外:15店舗含む)に達している。

総務部 総務・広報グループ チーフマネジャー 春日 高男氏

総務部 総務・広報グループ チーフマネジャーの春日 高男氏は、「当社グループの強みは、『みんなの食卓でありたい』との思いから、さまざまなニーズに応えられるバラエティーに富んだメニューを提供している点です。一例を挙げると、『松屋』では牛めしだけでなく、多くの定食やカレーなどもご用意。しかも、2週間に一度のペースで新メニューを開発し、お客様に提供しています」と語る。

食品ロスの削減など、地球環境の課題解決にも積極的だ。例えば、関東地方の約600店舗から排出された食品廃棄物を自社トラックで回収し、静岡県の自社堆肥場で自然発酵させて堆肥化する独自のリサイクル・ループを構築している。こうした取り組みにより、2022年度の国内工場および店舗では、食品リサイクル法に基づく再生利用等実施率が82.9%に及んだ。また、店舗で使用する洗剤や除菌アルコールなどのボトルのリユース率は100%を達成している。

2027年の蛍光灯の製造禁止を前に、LED照明を導入し電気料金の削減も

東京都武蔵野市の松屋フーズHDの本社ビル(地上8階、地下2階)では、以前、全フロアで蛍光灯を使用していた。しかし、日本を含む多くの国々が批准する「水銀に関する水俣条約」の2023年締約国会議において、水銀による健康被害や環境汚染を防ぐため、2027年末に蛍光灯の製造と輸出入を禁止すると決定。それにより、各企業は対策を迫られることとなった。

こうした中、円安による燃料費上昇などの影響で電気料金が高騰する状況もあり、同社も対応を開始する。社会情勢である蛍光灯の製造禁止を「電気料金を節約する好機」と捉え、LED照明への移行を決断したのだ。ベンダー4社にLED照明の提案と見積りを依頼し、検討の結果、パートナーとして選んだのが大塚商会だった。他社と比較して、LED照明化を低コストかつ短期間で実施できる提案が大きな決め手となった。

「他社の提案では、本社ビルの照明システムを丸ごと交換しなければならず、費用や設置作業の時間が多くかかります。一方、大塚商会さんの提案では既存の照明器具を流用できるため、低コスト・短期間で導入できることが魅力でした。しかも、大塚商会さんは器具流用タイプの導入実績が豊富だったので、とても安心感がありました」(春日氏)

導入コスト抑制のための大塚商会の提案は、ほかにもある。もともと設置していたシステム天井には、明るさを段階的に調節できる調光機能が備わっていたが、ほとんど使用する機会がなかった。そこで大塚商会は、今回のLED照明への移行を機に、あえて調光機能のないシンプルなLED照明を提案。さらなる導入コストの低減を図った。

「以前から照明は節電対策で一定の明るさに設定したままで、今後も調光機能を使って明るくする必要性を感じませんでした。LED照明に変更すれば、蛍光灯よりも少ない消費電力で明るくなるので、それで十分だと考えたのです」(春日氏)

とはいえ、全館一斉移行はリスクもあるため、決定前には本社ビル内で窓がなく最も暗い5階の会議室に30本のLED照明を設置するデモンストレーションを実施。工事の様子やLED照明の色味、照度などに問題がないと確認したうえで、本社ビルの地下1階から地上2階の店舗エリアを除く全館にLED照明を導入する最終決定を下した。

本社ビルのオフィスフロア。24時間営業している店舗があるため、工事を行う土・日曜日も社員が在室していたが、事前の周知のおかげで工事はスムーズに行われた

LED照明導入前には、この会議室と同規模かつ窓のない部屋でデモンストレーションを実施し、照度などに問題がないかを確認した

LED照明を1,616本設置、約2カ月で取り換え工事を完了

本社ビルのLED照明への取り換え工事は、2023年12月から着手した。大塚商会からLED照明1,616本と『プラグワイズ』の無線スイッチ3台を導入。オフィスフロアだけでなく、1階の搬入口兼地下駐車場入り口、さらには屋上やバルコニーなど、ビル内の店舗部分を除いた全館でLED照明に移行した。取り換え工事は、2024年2月にかけて毎週土・日曜日に最上階のフロアから順に実施し、ほぼ予定の工期どおりに完了。約2カ月間という短期間で工事を終えられたのも、豊富な施工実績を持つ大塚商会のなせる業であろう。加えて、大塚商会の細やかな配慮も工事をスムーズに進められた要因の一つのようだ。

「大塚商会さんは、前もって全館の照明をくまなく下調べしてくださったので、例えば場所によってばらつきのあった照明の色合いを、『事務スペースにはこの色、休憩スペースにはあの色』というように、きれいに統一できました。また、2カ月間の工事にあたって、設置前のLED照明の置き場所などは考えもしませんでしたが、大塚商会さんの提案で専用の場所を設けることになり、通常業務の邪魔にならず、かつ施工もスムーズに運び、助かりました」(春日氏)

搬入口兼地下駐車場入り口に無線スイッチを設置

注目すべきは、1階の搬入口兼地下駐車場入り口に『プラグワイズ』の無線スイッチを3台導入した点だ。搬入口や駐車場を利用する際は安全上、照明を点灯させる必要があるが、以前は、わざわざ奥にある守衛室まで行かなければ照明をつけられず、運送会社のドライバーなどは不便に感じていたという。その点、『プラグワイズ』の無線スイッチはマグネット式になっており、ドライバーの目につきやすい場所へ貼り付けておけば、守衛室まで足を運ぶ必要もないので便利だという。

「店舗へ食材や消耗品を配送するトラックは、毎日、朝・昼・夜に15台ほどは来ると思います。導入した3台のスイッチはどれでも一斉に点灯や消灯ができるので、スイッチを探し回る手間がなくなったと喜ばれています」(春日氏)

店舗へ食材を搬入するトラックが出入りする、搬入口兼地下駐車場入り口のスペース。広さがあるが、適切なLED照明によって十分な明るさが確保できた

搬入口兼地下駐車場入り口の照明のONとOFFを操作できる無線スイッチ。複数あるスイッチの一つは、ドライバーにも分かりやすい位置にマグネットで貼り付けている

オフィスが明るくなったと好評、電気料金の削減にも貢献

「飲食店のトイレはきれいでないといけません」と春日氏は話す。飲食店を統括する役割を担う本社ビルのトイレ美化にLED照明は一役買っているようだ

LED照明への変更は、社員からはオフィスが明るくなったと好評だ。特に、普段は別拠点にいる営業担当者などが会議で本社ビルに集まった際、以前よりもオフィスが明るくなったと驚いているという。

「個人的には、明るいトイレに好印象を受けました。せっかくトイレを清掃してきれいにしても、暗いと分かりづらいですし、トイレが明るくなったことで、『きれいに使おう』という社員のモチベーションにもつながっているように思います」(春日氏)

現時点では、本社ビルの電気料金のうち、照明に関する費用がどのくらい削減されたのかを明確に定量化するのは難しい。

「ただ、フロアごとの電気使用量は確認できるようになっており、以前と比べて電気使用量は確実に減っています。LED照明への切り替えによるコスト削減効果は、間違いなく表れていると言えるでしょう」(春日氏)

長寿命のLED照明で交換作業の手間が削減

蛍光灯を使用していたときは、寿命が短いため、ほぼ2カ月に一度のペースで総務部の社員が社内のどこかの蛍光灯を交換していた。しかし、LED照明の寿命は4万時間程度と非常に長いので、約10年間(1日当たり8時間点灯での試算)は交換せずに済むことも大きな導入効果だ

「天井に設置された蛍光灯の交換は、脚立を用意して実施するため、危険で大変な作業でした。その手間が省けるだけでも大助かりです。さらに、地下の倉庫で交換用の蛍光灯を保管していたスペースは不要になりました」(春日氏)

今後の展望として、春日氏は『除菌LED照明』にも関心を抱いている。普通の照明として点灯させるだけで、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルス、黄色ブドウ球菌、大腸菌などに対する減少・発生抑制効果が期待できるからだ。

「店舗の照明は別の部署で管理しているので総務部の管轄外ではありますが、飲食店では除菌対策は必須ですから、『除菌LED照明』の効果には興味があります」(春日氏)

大塚商会では通常のLED照明の提案だけでなく、前述したように『プラグワイズ』の無線スイッチによる一斉消灯などの照明コントロールや『除菌LED照明』といった付加価値を提供している。今後は、電気料金の節約だけではないソリューションの活用も視野に入ってくるだろう。

大塚商会担当者からのコメント

「2027年の蛍光灯の製造禁止に伴い、LED照明への移行が急務です」

株式会社松屋フーズホールディングス様は、本社ビルのLED照明化を低コスト・短期間で実施し、交換作業の手間や電気料金の削減を実現しています。これからもコスト削減に貢献するソリューションを提案していきます。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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