iPadをはじめとしたICT導入で、「いつでも」「どこでも」「自ら」学習できる環境をつくり世界で活躍する人材の教育に活用していく

「新学習指導要領にあるアクティブラーニングは当校のビジョンに欠かせないテーマ。iPadを活用することで、理念に沿った人材教育の基盤を整備できました」

学校法人 世田谷学園 導入事例

学校1~100名学校・自治体モバイル・タブレット活用通信・ネットワークネットワーク環境の構築・改善ITの運用・保守の負荷軽減

世田谷学園は、創立から118年を誇る伝統校を運営する学校法人だ。「Think&Share」を理念に掲げ、変化の激しい世界の将来を展望しつつ、グローバルリーダーとして活躍できる人材を育てることに注力している。そのためにはICTを活用した学習が不可欠と考え環境整備をスタートした。特に、中学1~3年生の約700人を対象にiPadを導入したことにより「いつでも」「どこでも」「自ら」学習できる環境が整った。またICT導入によって教職員の作業負担の削減にもつながった。教育環境と学校運営の新しい形に、積極的に取り組んでいるという。

2019年12月取材

学校法人 世田谷学園

導入先の概要

業種
教育
事業内容
世田谷学園中学校・高等学校の運営
教職員数
91人(非常勤教員、事務員含む 2019年12月現在)
ホームページ
http://www.setagayagakuen.ac.jp/

導入の狙い

  • アクティブラーニングを推進したい
  • 校内のネットワーク環境を整備し実践運用したい
  • ネットリテラシーなどICT活用のための教育を実施したい

解決策

中学3学年に、学習に特化したセットアップ済みiPadを配布。

導入したメリット

  • 教科を超えた総合的な学習が可能になった
  • 授業準備の軽減やペーパーレスなど運営面の効率アップも
  • ICTツールを使った自主的な学習姿勢が芽生えた
  • 情報システム部部長 小川 悟一氏

    「iPadを教育現場に導入することで、生徒たちの学習への興味を引き出すことができました。これからより上手な運営方法、教育でのICT活用の可能性を探っていきたいと思います」

  • 情報システム部副部長 下田 遼氏

    「情報収集はしていますが、教育現場は一般企業に比べてやはり閉鎖的な業界なので、ICTに関する最新情報は手に入れにくいのが現状です。教育に活用できる新しいアイデアをどんどん仕入れて、活用していきたいです」

導入製品情報

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
タブレット端末iPad(Wi-Fi)お問い合わせ
セットトップボックスApple TVお問い合わせ
プロジェクター
超短焦点壁掛け対応モデル
EPSON EB-685W-
統合型学習アプリケーションBrain+(ブレーン プラス)-

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導入事例詳細

グローバルリーダーとして活躍できる人材を育成

学園の教育理念「Think&Share」は、釈尊のお言葉「天上天下唯我独尊」を、国際的に通用する言葉として、英訳したものだ

学校法人世田谷学園は、世田谷学園中学校・同高等学校を運営する。その歴史は長く、学校創立は1902年だが、創始は1592年、曹洞宗吉祥寺の学寮だという。現在は中高一貫校として、約1,400人の生徒の教育に尽力している。「Think&Share」という教育理念の下、変化が激しく混迷した世界の将来に向けて、グローバルリーダーとして活躍できる人材を育てるために、日々生徒をサポートしている。30年以上前から国際交流を重視し、カナダやニュージーランドでのホームステイによる異文化の体験など、国際交流に生かせるコミュニケーション能力を養っている。今後はアジアでの展望も視野に入れるべく、シンガポールへの研修旅行も予定しているという。また運動部の活動にも力を注ぎ、柔道、空手をはじめ、多くのクラブは全国区の戦績を残している。

世田谷学園が教育方針の一つとして目指すのは、「智慧の人」「慈悲の人」「勇気の人」という三つの人間像。智慧の人とは、自立心にあふれ知性を高めていく人。慈悲の人とは、喜びを多くの人と分かち合える人。勇気の人とは、地球的視野に立って積極的に行動する人のことをそれぞれ指す。

「これらの人間像を目指しながら、グローバルリーダーとして活躍できる人材を育むためには、ICTを活用した教育を行う必要があると考えました」と、情報システム部部長で地歴公民科の小川 悟一氏は語る。

iPadを活用したICT教育に着目

このような背景により、iPad導入に向けた準備は2016年から段階的に進めていたという。まずは指導する教職員の知識、意識、技術の準備、さらには学校内で使うための設備面の準備を開始。実践活用している他校を積極的に見学し、失敗や注意すべき点など参考意見を聞きながら、2017年からは一部クラスの生徒に対してのShared iPadを導入し、試験的な運用を開始した。学校施設内のWi-Fi環境も整備し、試験的ながら実際に運用していくうちに、課題点も多く見つかったという。

「iPadを導入するといっても、それ自体の購入費用は保護者負担になります。また学校だけではなく自宅でも活用してほしいのですが、通学中に事故等で壊してしまうリスクやさまざまな課題をクリアしなければなりません。さらに学習以外での使用は避けてほしかったことから、一括管理する方法も必要となります。これらの条件をもとにセットアップ作業も含め、複数社に入札方式でお声掛けさせていただいたところ、サポートの充実度と価格面が最も優れていた大塚商会さんにお願いしました」(小川氏)

こうして2019年度の始まりと同時に、中学3学年向けにiPadを導入、本格的な運用を開始した。

iPadは生徒同士で情報共有しながら学ぶアクティブラーニングで威力を発揮。自主的に調べることに特化するため、『Brain+』の電子辞書機能を使う

生徒たちの好奇心と自主性を高めることが狙い

EPSON製のプロジェクターは教室とホールに全40台導入。これまでは使う際に持ち運んで設置していたが、現在ではすぐに使えるので使用頻度が各段に上がった

iPadと同時に導入したのは、プロジェクター『EB-685W』とセットトップボックスの『Apple TV』、それに統合型学習アプリの『Brain+』などだった。

『Apple TV』のミラーリング機能を活用し、教師のPC画面はもちろん、生徒のiPadの画面もケーブルを使うことなく無線でプロジェクターに送り、投影することが可能だ。生徒による学習結果などの発表の際に、模造紙などに内容をまとめて張り出すような必要もなく、生徒同士の情報共有がすぐに行える。

単純なタブレット端末としてだけでなく、「学習」や「共有」ということに特化したセットアップで導入されたiPadは、授業で使うことが主な目的であり、三つの大きな狙いがあったという。

一つ目は、「アクティブラーニングでの活用」だ。iPad、プロジェクター、『Apple TV』、さらには『Brain+』の電子辞書機能と、授業支援アプリ『MetaMoJi ClassRoom』を活用し、生徒が調べたり考えたりしたことを、ほかの生徒と共有しながら学ぶことができるようになる。また生徒たちが提出した課題をすぐに授業でシェアすることで、ほかの生徒の案や取り組み方を知ることも可能になり、互いに刺激し合える環境が整い、「主体的・対話的で深い学び」を体験することができるのだ。

二つ目が、「創造的学習の実現」だ。問題発見・解決型の学習ともいわれ、単一の科目にとらわれない複合的な学びができるようになる。これまでは教科書という枠内でしか学べなかったことが、ネット環境を駆使しながら他教科の知識や思考方法を用いて問題に取り組むことが可能だ。

そして三つ目が「自主自立的な学習習慣の向上」である。iPadをはじめそれに対応する幾つかのアプリを与えることで好奇心を沸き立たせ、授業前の事前学習や、自宅での予習復習などの、自主学習を手助けする。

情報システム部副部長の下田 遼氏は「こうした活用によって、いつでも・どこでも・自ら学習できる環境をつくることで、教育を活性化させることが最大の狙いでした」と語る。

学校運営面のコスト軽減にもつながる

iPadをはじめ、『Apple TV』やプロジェクター『EB-685W』、学習アプリ『Brain+』などの活用による効果は、まさに下田氏が思い描いていたとおりとなった。生徒自らがICTを使った学習にすぐさま順応し、授業運営もスムーズになったという。

「実際に生徒たちの学習に対する意欲が高まったことを実感しています。これまでの授業方式ではできなかったテーマについての情報収集や、知識や意識を共有し互いに思考を深め合えるツールとして、興味を持って接しています。これは大きな変革だと感じています」(小川氏)

また学校運営面での二つの効果も見逃せない。一つは前述のように、教師のPCから、図版などの資料やテキストなどを『Apple TV』の機能を使い投影することができるため、板書する必要がほとんどなくなり、授業の効率が各段に上がったことだ。また、iPadの課題提出アプリを使って、生徒全員の解答を教師のPCでリアルタイムに確認できることも合わせ、授業準備や授業中の負担が減少し、教師が教壇を離れ生徒一人一人と向き合うことができるようになるなど、教職員の働き方にも変化が見られるようになった。

そしてもう一つはiPadにインストールしたICT教育支援アプリの『Classi』をコミュニケーションアプリとして活用することで、職員会議での資料や保護者への連絡のペーパーレス化にも成功。共にコスト削減にもつながっている。

教育でのICTの活用方法をより広げたい

今後は学年進行で使い方が異なる点を配慮しながら活用を図っていく。 生徒や教員からの意見を取り入れながら、利用の仕方や範囲を拡大させていく方針だという。

さらにはバーチャル空間でのクラス運営やディスカッションなども視野に入れている。

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「昨今何かと問題になっているネットリテラシーに関する教育も、今回の導入によって一定の成果があったと感じています。ネット空間やサイバー空間は、現実社会と密接につながってきています。このことを生徒たちがしっかり認識できるようになれば、最終的には物理的な教室というものは必要なくなるのかもしれません」と、将来を見据えたICT活用のさらなる可能性を小川氏は語った。

大塚商会担当者からのコメント

「教育機関でのICTの運営と活用をご支援します」

学校法人世田谷学園様は、早くから教育でのICT活用に注目されていて、導入するだけでなく運営・活用方法にもたくさんのアイデアをお持ちです。今後も教育機関での活用のために、研究会や意見交換会を開いたり、情報提供に努めたりと、さまざまな面でサポートしていきます。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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