東京成徳大学中学・高等学校 福島 祥雅(フクシマ ヨシマサ)

2024年3月1日公開分のClassRoomCLIPの番組サマリーをお届けします。

今週のClassRoomCLIPも、Zoomを使って収録しています。

番組サマリー

ClassRoomCLIP第18回目は、東京成徳大学中学・高等学校の福島祥雅(フクシマ ヨシマサ)先生にご登場いただきました。

生徒自身がコンテンツを作成することで、人に伝える能力も身につく

福島先生は現在、東京成徳大学中学・高等学校で教えていらっしゃいますが、その前のご経歴を教えてください。

「大学を卒業して、2年ほど塾で中学受験の子どもたちを対象に教えていました。その後、縁あって2006年に東京成徳に入って今に至っています。」

もう結構長く教えていらっしゃるんですね。ご担当の教科は何ですか?

「社会科です。日本史と政治経済を中心に教えています。」

授業ではどういうふうにiPadをご活用されているんでしょうか?

「パターンが二つあります。まず一つは、自分たちで調べることで自学自習をするというためのツールとして使うパターン。もう一つは、実社会で行われていることをiPadを使うことでリアルに体験するための使い方です。前者の場合だと、教えていない単元でも自分で勉強できるような習慣を付けたいので、班を作って自分たちでポッドキャスト番組を作ってもらいます。自分で調べることで、自ら学び取る能力を得られます。高校生なので事前にシナリオは作らせますが、ちゃんと言語化しないと伝わらない。となると、国語力も高まるかな、と期待しています。あと、班の中でいろいろもめたりするのをお互い調整するという経験もしてほしいですね。」

「今日は『絵本を作ろう』という授業をやりました。小さい子どもにもSDGsの感覚を自然と身につけてもらうために、班で一つ、SDGsの項目を取り上げて、子どもたちが読んでも伝わるような絵本を作ろうという授業です。絵本なので、コマ割りを工夫したりして最小限の言葉で伝わるような工夫が必要です。」

人に伝えるために、まず自分が調べる経験をするということでしょうか。

「そうですね。人に伝えるから、どうやったら分かってもらえるだろうと工夫するようになります。」

iPad上で作るコンテンツをどうやったら受け取り手に理解してもらえるかを考えながら、勉強するということですね。

「そうですね。iPadがあるおかげで、ついでに操作も学べたり、もっとクリエーティブなこともできたり、すごく助かっています。また、音楽も作れるし映像も編集できるから、飽きないし、楽しめる。生徒たちのモチベーションが保てて、楽しくやってる感じがこちらも見ていてうれしいです。」

iPadを活用して部活顧問の負担を減らしたい

先生は硬式テニス部の顧問もやっていらっしゃいます。そちらでもiPadを活用されているとお伺いしました。

「最初は、自分のフォームをチェックするのに役立つ、というところから入ったんです。私は、テニス協会の仕事もしているので、学校の枠を超えて、関東大会や全国大会を運営する立場でもあります。しかし、顧問の作業が大変だと思われると、顧問のなり手も減ってしまいます。そうすると競技自体も普及しない。授業でもiPadを使ってこれだけ効率よくいろいろできるんだったら、大会期間中の業務をデジタル化することで、ちょっとでも運営の負担を減らしていけたら、顧問をやることが嫌じゃなくなるんじゃないかな、と考えています。

例えば、QRコードを読み取ることで、随時、大会の様子やスコアがiPadから見られるようにしています。多数のコートを使って試合をする場合に、試合の組み合わせスケジュールの調整が必要なのですが、スコアをオンラインで見られたり、組み合わせを作るためにコートを走り回ったりする必要がなくなります。また、大会の申し込みをインターネットでエントリーできるようにとか、そういう工夫をしています。」

iPadを使っていろいろなところで効率化が進んでいますね。

GUEST PROFILE

福島 祥雅(フクシマ ヨシマサ)

東京成徳大学中学・高等学校社会科教諭・学年主任
Apple Distinguished Educator Class 2019

2006年に東京成徳大学中学・高等学校に入社。2015年ごろiPadと出会い、「これは教育に生かせるぞ」と思う。入社以来、硬式テニス部の顧問として部活指導の日々を送っている。高体連の委員としてTOKYO 2020オリンピック・パラリンピックの競技運営にも関わる。思い出は国枝選手が金メダルを取った決勝戦でコート内にいたこと。これから始めようという先生や部活動顧問になった先生が躊躇(ちゅうちょ)しないよう、「先生は機械音痴でも大丈夫。純正アプリで誰でもできる授業設計」と「スポーツ大会運営効率化にICT活用を」を心掛けている。

  • *本記事中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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