瀬戸SOLAN学園 初等部 教諭 反田 任(たんだ たかし)

2024年12月6日公開分のClassRoomCLIPの番組サマリーをお届けします。
今週のClassRoomCLIPも、Zoomを使って収録しています。

番組サマリー

ClassRoomCLIP第27回目は、瀬戸SOLAN学園初等部教諭の反田 任先生にご登場いただきました。

アドビエクスプレスを授業に取り入れて画像生成AIに触れる

反田先生はずっと京都の同志社中学校で英語とICTを教えていらっしゃいました。同志社には何年いらっしゃったんですか?

「延べ36年ですね。その後、退任してSOLAN学園に移りました。非常勤という形で小学校3、4年生の情報という教科を担当しています。SOLAN学園には各学年にICT情報という授業がありまして、情報関係のスキルを身につけるとともに、各教科のいろんな要素をつなぐという授業です。」

どうして先生はSOLAN学園に移られたんですか?

「SOLAN学園では小学校1年生から探求の授業に取り組んでいるんですが、私自身が非常に探求的な学びに興味があったということもあります。子供たちひとりひとりの興味関心を、どのように引き出すかというところで、子供たちと対話しながらとか、時によってはこんなことはどう?ってアドバイスをしながら探求的な学びを進めていく。そういったところが非常に学びの根本に立ち返るような感じで、とても面白いなって思っています。」

先生はICT教育が始まった時からずっと関わっていらっしゃると思いますが、GIGAスクールの2期が来年から始まるとのことです。1期に対してどうどういう状況なんでしょうか?

「ICTをすごくうまく活用して、学びを作り上げている学校も日本各地で多くなってきたと思います。その一方で、なかなかうまく使えなかったりとか、まだ機材を持ち帰りできていなかったりとか、そういう風な学校間の格差が非常に広がってきているような感じがしていますね。
 それともう一つはICTデバイスがいき渡って、それなりに授業で活用されるようになってはきたんですけど、なかには、デバイスを使うことが目的になってしまっている。使っているというところで終わってしまっているケースも見受けられるかなっていう風には思います。」

先生側としても、元々コンピューター専門ではない先生が、急にやらなきゃいけない状況になったから大変ですよね。

「そうですね。自分の使ってたデバイスと違うものが入ってきたりすると、どうサポートしていくかっていうことが非常に大切になってくるんじゃないかな、と。そこから、そのデバイスを使って、どういう風な授業を組み立てられるか考えていかないといけない。でも、どうしても、こんな事例がある、と紹介されると、先生方はどうしてもその事例に飛びついてしまう。最初はそこからのスタートでいいんですけど、自分の授業に一番使いやすい形を、先生方が考えていってくださるのが一番いいんじゃないかと思います。」

最近、円安の影響でデバイスが高価になっています。1期より予算的にも厳しい部分があったりするのでしょうか。

「GIGA構想の第1期よりも価格の設計が高くなってはいるんですが、デバイスの通常価格から考えると、どのスペックのものを導入されるかということでは、ちょっと厳しい部分はあるかもしれませんね。これからAIも入ってきますし、AIの処理についても、デバイスの性能に影響されたりしますので。」

ICTとアナログ、それぞれの良さを教育の場に生かしていく

このクラスルームクリップも今回が最終回ということで、まとめとして、先生にご登場いただきました。これからのICT教育において、どういうことを大切にして、どこを目指していけばいいんでしょうか?

「最近いろいろ報道されているような、SNSの制限について、ちょっと揺り戻しも起こってきてるのかな。ICTを使ってきたけども、ちょっと立ち止まって考えようよ、という考えも出てきたんじゃないかな、と。ただ、これからは、もう我々の日常生活で、ICTとかデバイスがない生活っていうのは考えられないので、やはりそこを子供たちの早い時期から上手に活用していけるような教育をしていかないといけないんじゃないかなと思います。

それとやはりICT教育というのは、いろんな情報に子供たちがたどりつける、すごくいい手段だと思いますので、そういった意味では欠かせないものになってくると思います。ですから、大人も含めてICTをうまく使っていくっていうことも大事かなと。例えば、ICTを使わなくてもいい時と使った方が絶対いいっていう時があるので、メリハリをうまくつけて、学校教育の中でも使っていくといいのかな。

絶対使わなければならない、といったところは、今までの第1期で終わってきたかなって思うんですけども、これからうまく使っていくICTの良さを生かして、そしてまたアナログの良さを生かして、それをうまく教育に生かしていくということが、大事な時期に入ってきてるんじゃないかなと思います。

ICTの教育を受けて育ってきた世代っていうのはまだまだ少ないですから。今の大学生ぐらいの年代から、ICTを学校で使って学んできた人たちが多いでしょうから、そういった方たちがこれから、しっかりとICTを使えるような実態として活躍してくれたらありがたいかな、と思います。」

ClassRoomCLIPは、今回が最終回になります。聞いていただいた皆さん、これまでありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。

GUEST PROFILE

反田 任(たんだ たかし)

学校法人SOLAN学園 瀬戸SOLAN学園初等部 教諭
同志社大学文学部講師(教育実習指導担当)
元同志社中学校・高等学校 教諭(~2024年3月まで)

Apple Distinguished Educator Class of 2015
Apple Professional Learning Specialist
Adobe Creative Educator Innovator 2024

  • *本記事中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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