聖徳学園ではICTの活用だけでなくグローバル教育にも力を入れています。ただ英語を学ぶのではなく、日本人として、さらには日本の高校生として、世界に向けて何ができるかを考える授業にも引かれました。またオリジナルの国際研修旅行も用意されていて、アメリカ帰りの自分にはぴったりだと思い、聖徳学園を選びました。
聖徳学園高等学校 3年生 石井 喜大
2020年1月17日公開分のTeacher's CLIPの番組サマリーをお届けします。
番組サマリー
中学校時代を過ごしたアメリカ現地校での教育
アメリカの現地校で最初に驚いたのが、各教室に電子黒板が完備されていることです。日本のように先生たちが板書をすることがほとんどありません。ノートを取り続けるような授業ではなく、今日本でも推進されている主体的で対話的な学びが中心でした。
例えば、どの教科でもグループで話し合う時間があり、クラス全体で意見を交わす時間が多く用意されています。「なぜ自分がそう考えたか」が重要視されていて、自分の考えを相手にはっきりと伝えることが大事だということを教え込まれました。
また、PBL(=Project Based Learning)型の学習をする時間もありました。そこでは、iPadやパソコンなどのICT機器を最大限に活用して調べたり、PowerPointやGoogle スライドを使ったプレゼンテーションをしたりする機会が頻繁にありました。
帰国後の進路選択で聖徳学園高等学校を選んだ理由とは?
アメリカの教育を経験したことで、日本に帰国してからもICTを積極的に活用している高校に進みたいと考えるようになりました。そんな時に出会ったのが聖徳学園だったのです。実際に学校を訪ねてみると、各教室には電子黒板が完備されていて、アメリカの現地校と似た学習環境が用意されていました。
「グローバル」をテーマに石井さんが後輩たちに行った授業
聖徳学園の魅力と課題。高校生活3年間を通じて得たもの
聖徳学園の一番の魅力は、何と言っても生徒と先生の距離が近いことです。「Talknote」という校内SNSが整備されており、生徒は先生と1対1でチャットのように話せる環境が整っています。また「STEAM教育」(STEAM=Science<科学>、Technology<技術>、Engineering<工学>、Art<芸術>、Mathematics<数学>)に力を入れているのも大きな魅力です。「正解のない問い」に挑戦する。そんな学びを受けてきたことが、大学のAO入試でも大いに役立ったと実感しています。
また、国際交流ボランティアでは代表を務めました。そこでは生徒が主体となって活動することをモットーとしています。生徒が輝かしく、主体的に活動できる環境が整っているというのも、聖徳学園の良い点だと思います。
研究テーマを深めるために先生にインタビュー
生徒主体で仲間と共に創り上げた国際交流ボランティア
課題点としては、iPadを娯楽の道具と捉えてしまっている生徒がいることです。「STEAM教育」についても、なかなかその概念を理解している生徒が少ないと感じています。「STEAM教育」をより発展させていくには、生徒と先生が同じビジョンを共有して取り組んでいくことが必要だと考えています。
高校生活では、国際研修旅行でアフリカのルワンダ共和国に行ったり、「U-come」という社会問題について話し合うイベントを東京で初めて開催したり、さまざまな経験をすることができました。また、いつか出演したいと思っていた「iTeachers TV ~教育ICTの実践者たち~(https://www.youtube.com/c/iteacherstv/)」に出演できたことは、自分の将来を考えるうえでも大きな経験となりました。
「当たり前」を疑うことで見える「これからの学校」の在り方
大学では「これからの時代の学校の在り方」を考察していきたいと考えています。ICT機器が普及してきたこともあって、今では学校に行かなくても授業を受けることができます。そうなってくると、学校の役割もまた変わってくるのではないかと思っています。
学校はただ授業を受ける場所なのでしょうか。勉強以外で学校が担うべきことは何なのか、みんなが一つの場所に集まって授業を受ける意味は何なのか。そんなことを考えるのは難しくもありますが、その先に面白さがあるような気がしています。これまでの学校で当たり前と思われてきたことに「本当にそれは当たり前なのか?」という視点を加えることで、これからの新しい学校の在り方を考えていけたらと思っています。
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GUEST PROFILE
石井 喜大(いしい きお)
聖徳学園高等学校 3年生
中学校生活をアメリカの現地校で過ごし、そこで初めてICT機器を活用した教育を受ける。以後、教育ICTに興味を持ち始め、帰国後は聖徳学園高等学校に入学し、学内でICT機器の活用を手伝う。名古屋の「U-come(ゆーかむ)」という社会問題について話し合うイベントを東京で初めて開催。以来、U-come東京支部の代表を務める。2020年4月から国際基督教大学へ進学予定。
- *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。
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